カテゴリー「音楽」の90件の記事

2009-10-11

天気がよかった今日

今日は天気がよい日曜でしたね。

午前中、錦糸町楽天地シネマで映画『さまよう刃』を見てきました。

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・映画「さまよう刃」公式サイト
http://yaiba.goo.ne.jp/

東野圭吾の小説を映画化したこの作品、中学生の娘を強姦殺人された父親の気持ち・行動と少年法という法律に基づいて動く刑事を対立軸とした筋立てとなっています。

原作は読んでないのですが、寺尾聰扮する被害者の父親に強く感情移入します。だけど、揺れ動く若手刑事の気持ち、父親の気持ちを解きほぐそうとする女性など、救われる設定がいくつかあるので、ラストの出来事も含めて気持ちよく見ることができました。

さて、午後は地元人形町に戻り、今開催中のてんてんまつりのイベントのひとつ、日本橋中学校吹奏楽部の演奏を楽しみました。

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中央区のイベントではすっかりおなじみのこの団体、ほんときびきびしてるし、演奏はうまいし大ファンです。今日も4曲と少なめでしたが久しぶりに楽しませてもらいました。

この写真の場所は人形町通りと甘酒横町の交差点。バックに親子丼で毎日行列ができる「玉ひで」が見えます。

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2009-10-06

奇跡のテノール『ベー・チェチョル』コンサート

テノール歌手「ベー・チェチョル」さんのトーク&コンサートを聴いてきました。

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玉川聖学院 谷口ホールにて

ベー・チェチョルさんってご存じでしょうか。私は今日始めて知りました。NHK-Hiや「アンビリバボー」で取り上げられていたということなのでご存じの方が多いと思いますが、「最高のテノール」と言われながら活躍していたおりに甲状腺ガンで声帯を取り、声を失ってしまった歌手です。

ドイツでガンの摘出を行ってからしばらくして京都で声帯の復元手術を行い、現在のように歌えるまでに回復したそうです。

知人から、「行けなくなったので替わりに聴きに行って欲しい」と連絡を受け、今日聴きに行きました。

確かに発がん以前のものすごい声量を映像とともに見ましたが、あれだけの歌手から声帯を奪うとは神はなんとむごいことをするのだという気持ちになります。しかし、その後の声の復活までの歩みの中で自分がこれから行っていくべきことがしっかりとわかったということです。

ホールはキリスト教の学校らしくまわりがステンドグラスで飾られたおちついた感じ。曲は聖歌や賛美歌を中心に5曲ほどのミニコンサートでした。事前に圧倒的な手術前の声を聞いていたので、最初の曲「輝く日を仰ぐとき(聖歌)」の出だしを聞いたときは少し驚きました。音量こそありませんが、太くかつとても繊細な声をいつくしむように紡ぎ出していました。一音一音大切に、歌を届けるという気持ちが伝わってきます。

今日聞いて、ベーさんの歌はもちろんすばらしかったのですが、伴奏の松崎充代さんのピアノがまあるくとても柔らかい音色なのにもうっとりしてしまいました。ベーさんの紡ぎ出す繊細な歌声に合わせるようにとても柔らかでかつ歌心のあるピアノだったと思います。

・輝く日を仰ぐとき(聖歌)
・主は我が羊飼い(賛美歌)
・主の祈り(賛美歌)
・アヴェ・マリア(シューベルト)
・アメイジング・グレイス(賛美歌)

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2009-07-19

藝大21 ジャズ in 藝大「時の響き」

東京藝術大学構内にある奏楽堂で行われたコンサート、ジャズin藝大を聴いてきました。

奏楽堂というと上野公園の一角にある古い奏楽堂を思い出しますが、今回の奏楽堂は大学の構内にあるとても立派なホールでした。全体に木で作られていて、すごく音が響くホール。パイプオルガンもあったので、今度オルガンのコンサートがあったらぜひ聴いてみたいと思いました。

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ジャズin藝大というイベントは2004年から始まったそうですが、藝大生によるビッグバンド"Manto Vivo(マント・ヴィーヴォ)"を中心にジャズとクラシックの出会いをテーマにしたコンサートです。

プログラム-----------------------------------------

第1部
(Manto Vivoによるジャズ演奏)
ストライク・アップ・ザ・バンド(ガーシュウィン)
イン・ザ・ムード(ガーランド)
ノース・ビーチ・ブレイクダウン(オド)
(トリオ)
コントラスツ(バルトーク)

第2部
(Classic meets Jazz)
エボニー・コンチェルト(ストラヴィンスキー)
プレリュード、フーガとリフ(バーンスタイン)
組曲「くるみ割り人形」(チャイコフスキー~デューク・エリントン編曲)
(アンコール)
ボレロ(ラベル)

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最初のManto Vivoによるジャズ曲では、スイング曲を中心に若々しい演奏を聴かせてくれました。サックスやトロンボーン、トランペット、パーカッションは管打楽器専攻、ピアノはピアノ専攻、ベースは弦楽科、ギターは音楽環境創造科の学生が担当しているようです。それぞれクラシックを勉強しているなかでこのようなジャズ曲もすごくうまいですね。実際、卒業後ジャズの世界に入っていく学生もいるそうです。

バルトークの曲は、バルトークがベニー・グッドマンのために書いたという室内楽曲でクラリネット、ヴァイオリン、ピアノという構成で演奏されました。

ストラヴィンスキーのエボニー・コンチェルトはもう一人のジャズクラリネットの巨人ウディ・ハーマンの依頼で書かれたもので、クラリネット協奏曲の形です。ただオーケストラでなくジャズのフルバンド用の編成で書かれている珍しい曲でした。ストラヴィンスキーっぽくもあり、乾いた前衛ジャズという雰囲気もあります。

バーンスタインの曲はなんか安心して聴けました。彼の音楽はウエストサイト・ストリーでおなじみですが、独特のリズムにのっての最後の盛り上がりは必聴です。

そして最後はチャイコフスキーとデューク・エリントンとの出会い。いずれも有名な曲なのでエリントンの編曲の妙を楽しむことができます。曲によっては、いまいちおかしな響きのものも(こんぺい糖の踊りなど)あったのですが、総じてエリントンはきちんとしたオー消すトレーションを書く人だということが認識できました。とても興味深い演奏で、聴けてよかった。

アンコールはゲストの3人のクラリネット奏者をフィーチャーしてラベルのボレロを演奏。といっても普通のピアニッシモから始まりクライマックスへという構成ではなく、2種類のメロディーをクラリネットとビッグバンドで交互に演奏し合ってフィナーレを迎えるというそれぞれ即興も入れたりして楽しめました。

全体の進行は松下さんという藝大の教授が司会されたのですが、故筑紫哲也さんにそっくり。白い髪はもちろんなのですが、話し方までそっくりでした。

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2009-07-13

merusen 2009 ライブ

音楽仲間の友人が活動しているブラジル音楽のバンド merusen のライブが中延のボナペティであったので聴きに行ってきました。彼はベースでありバンマスです。(ちなみにこのあいだ飲み過ぎてへろへろになって演奏したときに一緒にベースを弾いてくれた人)

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[JAZZ/Bossa Nova] merusen 2009 ライブ

[メンバー]
潤子(Vo)
鈴木美和子(Vo)
打出浩一(P)
田辺卓司(G)
古賀禎治(Tb)
大橋愛子(Fl)
弓気田暁(Sax)
山田正太郎(Ds)
永武哲弥(Per,Vo)
内藤修央(Per,Vo)
松重 隆(B)
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このバンドの名前merusenはセルジオ・メンデスをメルジオ・センデスともじってさらに省略してつけたそうです。その名前の由来通り、セルジオ・メンデスそれも'66という原点ともいうべき音楽を基盤に置いた演奏を行うバンドです。

上の写真はバーデン・パウエルの名曲「ビリンバウ」をその曲の由来となった「ビリンバウ」という弓のような形をした楽器をフューチャーして演奏しているところです。

ホーンセクションもフルート、サックス、トロンボーンと充実していて、厚みのあるサウンド。

最後はおなじみ「マ・シュ・ケ・ナダ」を客席も巻き込んで演奏。私もパンディーロ(タンバリンみたいなやつ)を叩かせてもらって参加しましたよ。

いいなあ、サンバ、ボサ・ノヴァ。

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2009-06-28

ザ・リアル・グループ『スタムニング』

今年購入したCDの中で1枚、お気に入りを紹介します。

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スウェーデンのアカペラグループ「ザ・リアル・グループ」については以前書いたことがあります。

・驚異のアカペラ『ザ・リアル・グループ』
http://guiter.cocolog-nifty.com/bare/2007/08/post_22d9.html

このときはNHKの番組でポップスを中心に歌っていたのですが、彼らのもう一つの顔はスウェーデン民謡を歌うことだということもこの番組で語っていました。

今年ある方のブログでこのCDを紹介されているのを見て、私も購入したのですが、1曲目の出だしを聴いただけでとりこになってしまいました。

ザ・リアル・グループは男性3人女性2人からなるアカペラのグループなので、普段は指揮など無く歌っているのですが、このCDではスウェーデンの合唱指揮者エリック・エリクソンが指揮をしてザ・リアル・グループがスウェーデン民謡を歌っているのです。

このリンクで映像を見ることができますので、ぜひ一度聴いてみてください。

・Eric Ericson conducts TRG
「馴染み深い豊かな緑(夏の賛美歌|スウェーデン賛美歌201番)」
「そして乙女は輪になって踊る」
http://www.realgroup.se/index.php?option=com_content&view=article&id=52%3Aeric-ericson-conducts-trg&catid=12%3Avideo&Itemid=50&lang=en

とても指揮者がいるとは思えないですが、ライナーノートによるとザ・リアル・グループは「伝統的な作品だからこそ、これらの作品から新しい何かを発見する必要がある。昔からあるレールを外れる必要がある。」ということでエリクソンにプランを持ちかけたということです。

短い曲ばかり22曲入っているこのCD、夏に涼やかな気持ちにさせてくれる一枚です。

(冬はシンガーズ・アンリミテッドの「ザ・クリスマス」です)

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2009-05-21

ネットストリーミング放送

普段、日中もずっと自宅でPCに向かっていることが多いので、BGMを流しておく時間が多くなります。

PCのMediaPlayer11には主だったCDをほとんど入れているので、そこからお気に入りを選んで再生したり、またはランダムモードで勝手に再生させたりすることが多いのですが、最近はネットのストリーミング放送をかけっぱなしにしている時間が長くなりました。

自分で選んだアルバムを聴くのもいいのですけど、日常的には、放送されるものを楽しむ方が向いているかもしれません。

まず、放送局が適切に選んでくれたプログラムを受け取るというのは、自分で選局するのに比べて実に気楽です。次に、新しい音楽との出会いがあります。ネットだと曲名や奏者もすぐわかるので凄く便利。お気に入りの曲があったらそのままCDを買うことも少なくありません。

お気に入りの2局を紹介します。

■OTTAVA
http://ottava.jp/index.html

 TBS系のクラシック音楽専門デジタルラジオのストリーミング放送です。24時間クラシックを流しています。NHK-FMなどと違うのは音楽をじっくり聞かせるというスタンスでなく、クラシック音楽を使った雰囲気作りの趣に徹していることだと思います。一曲一曲が長くても10分以内です。それもノンストップというか曲と曲との切れ目がなく、次から次へと流していくのですね。

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 DJは入ります。すべて落ち着いた声の男性で、その日のテーマにのっとったお話を織り交ぜながら進んでいく感じ。

 音源はNAXOSレーベルがほとんどなので、いわゆる有名どころの演奏家や指揮者はほとんど登場しませんが、それだけに新たな発見に満ちあふれています。この間もバッハのバイオリンパルティータ3番の有名なロンド風ガボットのピアノ演奏がきこえてきてびっくり。確かにバッハの曲なんだけど現代風なポップな和声付けやリズムも施されているのです。画面を見てラフマニノフ編曲版で、ピアニストはイディル・ビレットというトルコの女性ということがわかりました。へえ、こんな曲があったんだ、って即CDを注文しました。

■COTONETE
http://cotonete.clix.pt/listen/wmp_player.asp?template_path=/listen/&version=7&audio_sub_type_id=478

 この放送の詳細は知りません。ドメインは".pt"なのでポルトガルのようです。

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ブラジル音楽大好きの知人から最近教わったのですが、ボサノヴァ専門放送です。曲がわりとスタンダードなボサノヴァばかりだし、音がすばらしくいいのが魅力です。これからの季節、この放送はかかせない存在になりそう。

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2009-05-09

ギター ~過去の栄光~ (爆)

ピアノを始めるまで、ずっと私の人生と共に歩んでくれた楽器はギターです。

前の記事で「聖母の御子」をいろいろと調べているうちに、昔のギター録音音源テープが出てきたので、かいつまんで載せておくことにしました。ポータブルカセットレコーダーで録音したのですごく音は悪いのですけど、昔の栄光を懐かしむには十分かもしれません。

いずれも今から25~30年ほど前の録音。聖母の御子は発表会のステージ演奏したものですが、あとは自室で練習の折に録音したものと思われます。

・聖母の御子(カタロニア民謡~リョベート編)

・アルハンブラの想い出(タレガ)

・ブラジル民謡組曲より「ワルツ・ショーロ」(ヴィラ=ロボス)

・ブラジル民謡組曲より「ショティッシュ・ショーロ」(ヴィラ=ロボス)

・白い恋人達(フランシス・レイ)

・コンスタント・レイン(ジョルジュ・ベン)

・雨にぬれても(バート・バカラック)

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2009-05-03

木内ギャラリーと大倉山記念館

今日(5/1)は昼間は千葉の市川、夜は神奈川の大倉山とでかけ、ピアノに関係するイベントに行ってきました。

まずは、市川市の木内ギャラリー。市川駅から徒歩15分ほどの高台にある木内ギャラリー。旧木内家を移築したという落ち着いたたたずまいの洋館です。

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そこで行われていたのが相沢邦広写真画展。ピアノとは関係ありませんね(笑)

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ミクシーでピアノを通じて知り合った方のご主人がこの写真家の方ということで行って参りました。

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「写真画」となっているように、ちょっと見、にわかには写真と信じられないような質感の「写真」ばかりです。相沢さんに何回も「これ絵ではないんですよね」って確認したほどです。この梅酒漬けの写真も「絵」だと言われればなるほどと思いますが、「写真」だと言われるとびっくりします。

少しお話をお聞きしたところによると、最初からそういう質感を狙って撮影し、和紙などに印画するのだそうです。バックがすべて白いのは「ホワイトバックという一般的な手法です」っておっしゃってました。

とにかく新鮮な感覚を覚えた写真をたくさん見せていただきました。

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それでピアノとどう関係するのかと言うことですけど、そもそもピアノで知り合った方からお誘いを受けたのは、この木内ギャラリーにはサロンにアップライトピアノがおいてあり「弾き放題だから」ということからです。そんな雰囲気のいいところでピアノを弾けるなんて滅多にないチャンスということでお邪魔したわけです。

「イパネマの娘」「ティー・フォー・ツー」「雨にぬれても」「アヴェ・ヴェルム・コルプス」「聖母の御子」と立て続けに弾かせていただきました。よく音が響いてきもちいい!

そのうち、ミクシーでのピアノの関連の方々が6人も集結し、入れ替わりの演奏会となってしまい、写真展会場がピアノ会会場と化してしまいました。

さて、市川を後にして横浜に。

東横線大倉山に到着したのはすでに日も暮れた7時前。かなり急な坂道を上っていくと大倉山公園が広がっていて、その中央に大倉山記念館というこちらもおちついたったずまいの建物があります。

今宵はここで、やはりミクシーでピアノを通じてお知り合いになった方が主宰するピアノ教室の発表会があり、お邪魔しました。

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建物に入り正面階段を上るとこぢんまりとしたホールがあり、すでに満員の観客で埋まっていました。

小学生、中学生を中心にした生徒さん達の演奏が続いたあと、先生の同級生という声楽家とリコーダー奏者の方が応援に駆けつけてくれ、演奏を披露してくれました。なかなかアットホームな雰囲気で、会場といい、趣向といい、先生なかなか考えられています。

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講師演奏は大好きなラフマニノフ編曲の「愛の喜び」。実はこの方のこの曲は2回目なのですが、すごーく上達されていてびっくり。丁寧にしかもダイナミックに、ラフマニノフらしさ全開で楽しめました。

ということで連休の一日、建物も、写真も、ピアノ演奏も楽しんだ幸せな一日でありました。

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2009-04-15

パブリックドメインの楽譜サイト

楽譜を無料で入手できるサイトというものがたくさんあるようです。PDFファイルとして著作権が切れている、または配布フリーとしている楽譜をダウンロードできるサイトです。

mixiにもそのものずばりの「無料楽譜」というコミュニティがあり、いろいろと紹介されています。

ピアノ(主にクラシック)楽譜を入手するのは今までThe Sheet Music Archiveを使っていました。ここは完全無料ではなく一部が無料、ほとんどは年間3000円程度を払うことによりダウンロードフリーとなります。年間3000円でこれだけの楽譜を入手できるのですから、かなり重宝しています。

・The Sheet Music Archiv
http://www.sheetmusicarchive.net/

ところが、今日ひょんなことから別なサイトを発見。IMSLPというカナダのサイトですが、こちらは完全フリーのサイトです。

・IMSLP / Petrucci Music Library
http://imslp.org/wiki/Main_Page

実に膨大な数の作曲家名が並んでいます。もちろん有名な作曲家は網羅しているのですが、初めて名前を聞く作曲家がこんなにあるとは驚きです。現代の作曲家で配布フリーとしている曲も多く含まれているようです。

このサイトの便利なのは例えばベートーヴェンの交響曲第5番のページを開くと、オリジナルのオーケストラスコアが異なる2つのエディション、typesheetsと書かれている写植のような楽譜、オーケストラパート譜、リストによるソロピアノ版、その他2台ピアノ版など、さまざまな楽譜を入手できるところです。

もちろん著作権が現在も有効な近現代の作曲家のものは掲載されていないのですが、この内容は驚きです。

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2009-03-15

春を告げるウインナワルツの夕べ

中央区主催のコンサートに行ってきました。中央区の平和都市宣言を記念して定期的に開催されている今年は、飯森範親指揮東京交響楽団にソプラノの澤畑恵美さんを迎えてのシュトラウスコンサート。

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喜歌劇「こうもり」序曲 (ヨハン・シュトラウスⅡ)
喜歌劇「こうもり」より"侯爵様、あなたのようなお方は"*
ポルカ「テープは切られた」 (エドゥアルト・シュトラウス)
ポルカ「観光列車」 (ヨハン・シュトラウスⅡ)
皇帝円舞曲 (ヨハン・シュトラウスⅡ)
ワルツ「春の声」 (ヨハン・シュトラウスⅡ)*
ポルカ「雷鳴と稲妻」 (ヨハン・シュトラウスⅡ)
ポルカ「女心」 (ヨゼフ・シュトラウス)
ワルツ「朝の新聞」 (ヨハン・シュトラウスⅡ)
喜歌劇「こうもり」よりチャールダーシュ"ふるさとの調べよ"*
ポルカ「狩」 (ヨハン・シュトラウスⅡ)
ワルツ「美しく青きドナウ」 (ヨハン・シュトラウスⅡ)
ラデツキーマーチ (ヨハン・シュトラウス父)(アンコール)

飯森範親指揮 東京交響楽団
*澤畑恵美(ソプラノ)
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 「春を告げる」と題されていますが、まさに桜のつぼみが今にもはじけそうなあたたかな春の日のコンサートとなりました。

 1月に聞くシュトラウスでなく春の時期に聞くシュトラウスもなかなかいいものです。特に「春の歌」は澤畑さんの上品なつやのある歌声とともにまさに春を告げているような演奏。

 飯森さんの遊びもふんだんに盛り込まれており、「観光列車」ではホイッスルを吹いて「次はぎんざ~ぎんざ~」と行ったり、雷鳴と稲妻では傘を差しながら指揮をしたり、「狩」ではパーカッション側のライフル銃に対抗して拳銃で応戦したりとなかなかのパフォーマンスでした。

 それにしても、銀座ブロッサムというホールでやったのですけど、こうもり序曲の出だしを聞いたとたん、そのデッドな響きにびっくりしました。ほとんど残響がなく、各楽器の音がダイレクトに聞こえてくるのです。心配になりましたが、飯森さん+東響は破綻なくきれいに音を作り上げていました。さすがです。

 今宵のコンサートは坪郷佳英子さんの解説を聞きながら進んだのですが、これが懇切丁寧に解説してくれるので「なるほどなあ」って思いながら聴きました。聞き慣れている曲でも新たな発見がありましたよ。

・ちょっとセレブにクラシックの夕べ
http://guiter.cocolog-nifty.com/bare/2007/06/post_4080.html

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2009-03-11

押尾コータロー『Tussie mussie』ラブソングカバーアルバム

アコースティックギタリスト押尾コータローの新譜が今日発売になりました。Tussie mussie と題された今回のアルバムは、古今東西のラブソングのスタンダードを押尾のソロギターでカバーした魅力的な内容です。

「珠玉の名曲達をタッジー・マッジー(小さな花束)にしてあなたに贈ります。」とプロモーションされているように、1曲1曲がとても優しく心癒される花束のような演奏です。

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1. LOVIN’ YOU 
2. CLOSE TO YOU 
3. そして僕は途方に暮れる 
4. 元気を出して 
5. FIRST LOVE 
6. CAN’T TAKE MY EYES OFF OF YOU ~君の瞳に恋してる~ 
7. SOMEDAY 
8. TIME AFTER TIME 
9. 涙のキッス 
10. LOVE
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押尾コータローというギタリストはメジャーデビューする前のプライベートアルバムを聴くとわかるように、さまざまな音楽をギター一丁で料理するというようなことを得意にしていました。活躍の場が広まるに従いその内容がオリジナル曲にシフトしていき、どこか寂しさを感じていたのですけど、このアルバムは「待ってました」っていう気持ちで迎えることが出来ました。

押尾のギターの魅力は、ダイナミックなストロークやタッピングもさることながら、爪先で弾く繊細な音色にあると感じます。このアルバムはまさにそういった(特に女性の心をつかむような)アコースティックギターの優しさにあふれていて、カバーされている珠玉のラブソング達が色とりどりに誘いかけるようなそんな内容になりました。

数年前の紅白歌合戦で島谷ひとみが「元気を出して」で出演したときに、バックは押尾コータローのギター1本がつとめたことがあるのですが、覚えておいででしょうか。その同じ編曲が4曲目の「元気を出して」で聴くことが出来ます。

BGMとしても、癒されたいときも、じっくりギターの音色を聴きたいときにもおすすめの1枚です。

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2009-03-07

谷中ボッサ オオタマルさん7弦ギターライブ

先月訪れた谷中のカフェ「谷中ボッサ」で、ギターライブがあり、聴いてきました。

・台東区めぐりんと谷中ボッサ
http://guiter.cocolog-nifty.com/bare/2009/02/post-bc8a.html

もともとそんなに広くない店内ですが、観客も7名というアットホームな雰囲気でのライブでした。

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奏者はブラジル音楽を専門とされているギタリスト、オオタマルさん。今日もショーロを中心にボサノバやオリジナル曲を交えて演奏されていました。(ちょっとヨッパライ元大臣と似てますね)

いわゆるジャズテイストのボサノバとはまったく違う、ブラジルの民衆音楽といった雰囲気の演奏で、心にしみいるような演奏でした。

使っているギターは通常の6弦ギターの下にもう1本低音弦を追加した7弦ギターです。6弦はEですが、7弦はCに調弦するそうです。使用する弦もバスギターという特殊なギター用の弦ということ。

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写真見るとヘッドの糸巻きが片側だけ4個付いているのがわかると思います。

オオタマルさんは、今日は谷中ボッサで弾かれたのですが、明日は夜中ボッサというステージに立つそうです。西荻窪の 有名なジャズ喫茶「アケタの店」で夜の0時からボサノバライブを行うということ。「終わったらお客さんはどうやって帰るんでしょう」って心配されてました(笑)

この日最後の曲はサウンド・オブ・ミュージックの「マイ・フェイバリット・シングス」で締めました。個人的にこの曲が一番うれしかった。幸せでした。

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2008-12-10

タック・アンドレス『賛美歌とキャロルと雪についての歌』

クリスマス音楽の話。

 私のクリスマスアルバムの第一はThe SingersUnlimitedの"Chiristmas"という話は何回か書いています。

・Singers Unlimited "Christmas"
http://guiter.cocolog-nifty.com/bare/2006/12/singers_unlimit.html

今日のアルバムはそれに勝るとも劣らない、心温まる演奏。

ギターとボーカルの夫婦デュオで活躍しているタック・アンド・パティのギタリスト、タック・アンドレスがソロアルバムとして「虹の彼方に」に次いで出したアルバム『賛美歌とキャロルと雪についての歌』です。

Hymns, Carols and Songs About Snow

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1. ウィンター・ワンダーランド(Winter Wonderland)
2. きよしこの夜(Silent Night)
3. コヴェントリー・キャロル/グリーン・リーヴス(Coventry Carol/What Child Is This)
4. ジングル・ベル(Jingle Bells)
5. アヴェ・マリア(Jingle Bells)
6. リトル・ドラマー・ボーイ(Jingle Bells)
7. サンタが街にやってくる(Santa Claus Is Coming to Town)
8. ふけゆくのはら(It Came Upon a Midnight Clear)
9. たがいによろこび(It Came Upon a Midnight Clear)
10. ひいら木かざれ(Deck the Halls)
11. おおベツレヘムよ(O Little Town of Bethlehem)
12. 赤鼻のトナカイ(Rudolph the Red-Nosed Reindeer)
13. あら野のはてに(Angels We Have Heard on High)

こちらで試聴ができます。
http://www.neowing.co.jp/detailview.html?KEY=BVCW-37031

タック・アンドレスという人はとにかくテクニックがものすごいのですけど、それをさりげなくウォーミーに聴かせます。そういう雰囲気がこれらのクリスマス曲にぴったりなんです。

選曲はスタンダードな曲ばかりなので、誰でもあっというまに彼の銀色の雪景色の世界へ入っていけること間違いありません。

そういえば、押尾コータローもタック・アンドレスを聴いてギターに目覚めたといっていたと思います。演奏は共通するところがありますが、押尾がポップス色が強いのに対し、タックはジャズですね。とにかくギターをちょっと弾いたことのある人なら押尾もタックも、一度聴いたらそのテクニックに仰天するということは共通しています。

ギター好きな人にとっては、次から次へと繰り出されるテクニックを堪能できますし、そうでない人は純粋に銀色のクリスマスの世界に漂うことができるおすすめの一枚です。

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2008-11-17

大手町オアゾでJamminZebライブ

先週の金曜になりますが、丸の内オアゾのOO広場でクリスマスツリーの点灯式が行われました。mixiのマイミクさんが大ファンのJamminZebがゲストでライブをやるということなので、聴きに行ってきました。自宅から徒歩20分。

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JamminZebのライブは丸ビル、お台場に継いで3回目です。

以前も書いたのですが、私の中のジャズコーラスはシンガーズ・アンリミテッドが原点です。中でも一番のお気に入りが"Christmas"というアルバムなのですが、JamminZebの歌声もシンガーズ・アンリミテッドに負けず劣らず完璧なハーモニーときれいな声でのノリの良いメロディーを聴かせてくれますので当然クリスマス曲は魅力的に違いありません。

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今回はツリーの点灯式ということなので当然クリスマス曲がメインです。今ピアノで練習中なのがメル・トーメの甘い歌で有名な"Christmas Song"なのですが、なんとこの曲の最中にツリーが点灯するという趣向でした。やっぱりいい曲だなあ。

ツリーはわりとこじんまりとしたものであまり派手な電飾はありませんが、本物の木(モミかな?)を使ったツリーということで、これはこれで雰囲気があってよかった。

会場は夕方5時からの開始のために午前11時から整理券を受け取った熱心なファンが詰めかけていました。また周りにも大勢のファンらしき人たちが詰めかけていました。よく見ると95%くらい女性かなあ。それも30代以上の女性が多いようでした。4人の甘いマスクと声だったらうなずけます。

私としては、もっと男性ファンが増えてくれるといいなあ。

■過去のジャズコーラス関係の記事-------------------------

・初Jammin'Zeb
http://guiter.cocolog-nifty.com/bare/2008/08/jamminzeb_76e3.html
・Singers Unlimited "Christmas"
http://guiter.cocolog-nifty.com/bare/2006/12/singers_unlimit.html
・驚異のアカペラ『ザ・リアル・グループ』
http://guiter.cocolog-nifty.com/bare/2007/08/post_22d9.html
・スウィングル・シンガーズ クリスマスコンサート
http://www5.plala.or.jp/guiter/mind/music/20021222.htm

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2008-11-13

大正琴発表会を聴いてきました

以前ギターを習っていた頃の友人が、今ギター教室と大正琴教室をやっています。
ひょんなことからそのホームページ(http://kn-guitar.daa.jp/)のメンテナンスを請け負っているのですが、昨日、大正琴教室の毎年恒例の発表会があり、取材を兼ねて聴きに行ってきました。

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大正琴って、イメージ的には知ってはいるけれど、なかなか見たり聴いたりする機会ってありません。山崎バニラがテレビなどで弾くようになって知ってる人もいるかもしれません。こんな楽器なんです。

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左側にギターと同じような糸巻きがついていることからわかるように、発弦楽器です。金属弦をピックで発弦するというのはアコースティックギターと同じですね。ただギターは指で弦をフレットに押しつけるのに比べて、大正琴はボタン型のキーがついていて、これを押し下げることにより弦を押さえるようになっています。

大正琴という名前からわかるように大正時代に日本で考案された楽器で、楽器の胴が中空になっているという構造は琴からヒントを得ているようです。ギターと琴のハーフっていうところでしょうか。

さて、発表会ですが、習い始めて1年くらいの初心者のグループから始まって10年以上のベテランで構成されるグループまで8組の演奏が行われました。はやりご年配の方が多く、皆さん一生懸命に演奏されていました。後で聞いたのですがなんと89歳の方もおられたとか、頭が下がります。

初心者のグループは同じメロディーを全員で弾くユニゾンなのですが、上級の方がサポートで入って和音を作り演奏に花を添えていました。たとえユニゾンでもグループで合奏するということはとても楽しいことだと想像します。

上級グループの演奏はさすがでした。「恋に落ちて」や「蕾」など、ポップス色の強いものも織り交ぜて、複雑なリズムのメロディーも難なく弾いてらっしゃいました。また、以前も紹介したことがあるのですが、電子大正琴による演奏も披露され、音色や音域を広く取ったアレンジで聴き応えのある演奏もこなしていました。

ピアノなどもいいのですが、やはり数人でアンサンブルする演奏というのは楽しいと思います。この日の皆さんは定期的に教室に通って数人のお仲間とともにきちんと先生から指導を受けながら大正琴を楽しまれているわけで、うらやましいと思いました。長く続けていっていただきたいと思います。

・20年ぶりの横浜そして大正琴演奏会
http://guiter.cocolog-nifty.com/bare/2008/06/post_7238.html

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2008-10-29

シプリアン・カツァリス ピアノリサイタル

6月に購入したシプリアン・カツァリスのピアノリサイタルが昨日ありました。

・シプリアン・カツァリスのコンサート予約
http://guiter.cocolog-nifty.com/bare/2008/06/post_9f5d.html

2008年10月28日 浜離宮朝日ホール

20081029_katsaris01

< ラテン・アメリカと世界の音楽>

・アギラール(ペルー):6つのインカの前奏曲より 1,2,3,4番
・セルヴァンテス(キューバ ):ソレダート(孤独)、アディオス ア キューバ
・ヴィラ=ロボス(ブラジル):「ブラジル風バッハ第4番」より アリア、ブラジルの魂
・ナザレ:情熱的な口づけ、7月9日(独立記念日)、がんばれカヴァキーニョ
・ジナステラ(アルゼンチン):アルゼンチン舞曲集より 粋な娘の踊り
・ピアソラ(アルゼンチン):ラ・ミスマ・ペナ、天使のミロンガ、グアルディア・ヌエバ
・M・ポンセ(メキシコ):間奏曲
・民謡(メキシコ):ラ・パロマ(カンポス編)
・アントニオ・ゴメス(メキシコ):メキシコ風のテーマによる変奏曲(カツァリス編)

---- 休憩 ----

・小山清茂(日本):かごめ変奏曲
・ルイス・モロー・ゴットシャルク(アメリカ):風刺
・E.エルガー(イギリス):威風堂々
・ラヴェル(フランス):亡き王女のためのパヴァーヌ
・A.ドヴォルザーク(チェコ):スラヴ舞曲 Op72-2(カツァリス編)
・J.ブラームス(ドイツ・ハンガリー):ハンガリアン舞曲 第11番
・G.マーラー(オーストリア):交響曲第5番よりアダジエット(K.A.ペンソン編)
・J.シュトラウス2世(オーストリア):美しき青きドナウ(E.シュッツ編)

---- アンコール ----

・ショパン(コルトー編):チェロとピアノのためのソナタ 第2楽章
・ショパン:ワルツ Op.64-2
・バッハ:平均律第1巻より ハ長調 プレリュード

■ラテンアメリカ音楽
「ラテンアメリカと世界の音楽」っていうタイトルからして通常のクラシックピアノコンサートではありえないです。普段弾かれることのほとんどないラテンアメリカのピアノ曲を前半に持ってきて、後半は日本~アメリカ~ヨーロッパ各国をめぐる音楽の旅という構成のプログラム。すごくわくわくします。

まずラテンアメリカの音楽ですが、ブラジル風バッハ、ピアソラの曲、ラ・パロマなど有名な曲もありましたけど、ほとんどが初めて聴くものばかり。ラテンアメリカ特有のメロディーの優美さとリズムの心地よさがすべての曲で味わうことができました。

中でもナザレという人の小品3曲は魅力的でした。クラシックというよりはラテン音楽と言ってもいいかもしれませんが、カツァリスのたくみな音楽作りでぐいぐいと引き込まれました。

■スラブ舞曲
後半の世界の音楽、かごめ変奏曲から始まりました。私が一番気に入ったのがドヴォルザークのスラブ舞曲第2集第10番です。これはカツァリス自身が編曲したらしいのですが、オリジナルの管弦楽顔負けの表情付けでした。スラブの優美なメロディーが体中をつつんで、ピアニスト一人が弾いているとは思えないさまざまなパート、音色、和音の洪水に身を漂わせられました。

■威風堂々
マーチ好きとしてはエルガーの威風堂々ももちろん外せません。ホロヴィッツの星条旗よ永遠なれもすごいですけど、この威風堂々もそれとは違った形でマーチの魅力を聴かせていました。導入の速い動きの部分も正確に弾かれていましたが、有名なメロディーは厚みを変えて何回も繰り返され、曲を盛り上げていました。

■突然の椅子高さ調整
亡き王女のためのパヴァーヌの演奏途中で、カツァリスは突然、素早く椅子の高さを調整していましたけど、あれはちゃんと調整されたのかなあ。椅子の高さ調整はコンサートを通してあの時1回限りだったので、効果があったのだと思うけど、すごい動きでした。

■渾身のアダージェット
マーラーの有名なアダージェットをピアノソロで弾くという試みをしていました。原曲はハープのアルペジオにのって弦楽合奏で弦のボーイングで音を十分に延ばす表現ですので、それをどうやってピアノで演奏するのか楽しみでした。編曲はへんな小細工はせず、わりと原曲に忠実にアルペジオとメロディーをピアノで再現していて、カツァリスはそれを音の強弱、音色の変化、勢いを使ってすごく盛り上げていました。
演奏が終わって鍵盤から手を離さず、およそ20秒くらい静寂の時間が流れました。あの静寂で曲が気持ちが感極まり、いっそう引き立ったと思います。ものすごい演出でした。

■すぐ弾く
以前、NHKで放送していたカツァリスのコンサートを見たときにも思ったのですが、この方は椅子に座ると同時に演奏を開始されます。演奏が終わるとすぐに立ち上がります。楽譜を整えたり汗を拭いたりといった行為はほとんど立ったままで行うことが多いのですね。つまり、カツァリスにとってピアノの前に座っているのは純粋に演奏している時間のように感じました。アダージェットの演奏後の20秒間の静寂ももちろん演奏のうちですし、最初はちょっと奇異に思えた座ってすぐ弾くという行為も、そう考えると納得がいきます。

■多彩な音色
それにしても今までピアノ演奏をいろいろ(と言ってもここ2年くらいですけど)聞いてきたのですが、ここまで多彩な音色を紡ぎ出すピアニストは初めてです。同じ鍵盤から出ているのか?と思うほど大きな音小さな音、かたい音柔らかい音、細い音太い音などが縦横無尽に出てきます。ソフトペダルでの変化ももちろんありますが、タッチであんなにも音色が変わるのかとあらためて感心しました。

■美しき青きドナウ
このコンサート一番の楽しみだった「美しき青きドナウ」ですが、シュッツ編曲によるもので、Anderson & Leeの連弾のようなパラフレーズといったような感じでした。

・Anderson & Roe ピアノ・デュオ
http://guiter.cocolog-nifty.com/bare/2007/08/anderson_roe_53de.html

主なメロディーが手を変え品を変え次々といろいろな装飾を施して出てきます。変奏曲という感じでもないですが、モダンなコードを交えてさまざまな表情で美しく青きドナウが繰り広げられました。それにしてもカツァリスのテクニックは鉄壁です。

■芸術家:カツァリス、エンターテイナー:カツァリス
今回のコンサートはベートーベン、モーツァルト、ショパンといった純粋なクラシック曲ではなくラテン音楽や有名オーケストラ曲の編曲ものなどでしたが、それゆえ曲の表現に関するカツァリスの思いがダイレクトに伝わってきました。どんな曲でもおろそかにしないまさにに芸術家と言えるものを感じました。それは、演奏しているときに左手などが鍵盤から離れている時間はたいてい、指揮をするような手振りになり、気持ちが曲に移入されていることが現れていることからも感じ取れます。人によってはこのようなパフォーマンスっぽいしぐさはじゃまと感じるかもしれませんが、音楽と一緒に見ていると単なるパフォーマンスでないことがわかります。
そういう芸術家としてのカツァリスと表裏をなすように、人々を楽しませてあげたいというエンターテイナーとしての一面も感じ取れました。聴衆に対して非常にフレンドリーです。

■ショパンのワルツ
アンコールで弾かれたショパンのワルツOp.64-2ですが、カツァリスの魅力ここに極まれり!っていう演奏。本来のメロディーは控えめに、裏で弾かれる和音のうちの一音を対位法的に際だたせて響かせました。特にこういう有名な曲はメロディーはいやでも耳に入りますから、そちらを控えめにし、意外な響きを効果的に強調したのですね。

■サイン会
会場でCDを購入し、サインをいただきました。

20081029_katsaris02

「メルシー」って挨拶してくれて握手をしてくれました(^_^;)

20081029_katsaris03

CDの盤面にサインしてもらいましたが、右が2008.10.28という日付、左が署名だと思うのですが、読めますでしょうか。

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2008-09-02

速弾き出来なくてもOKと教えてもらいました

mixiのマイミクさんがYouTubeで発見してくれたPer-Olov Kindgrenというギタリストがすごく素敵です。見た目は普通のおじさんという感じなんですけど、紡ぎ出される音楽はとても温かくハッピーでほっとします。

スウェーデン生まれでデンマーク在住のようですが、まさに北欧のぬくもりが感じられます。

20080902king01

YouTubeには実に150曲あまりの演奏をアップされているのですが、ジャンルが多岐にわたっていて、通常のポピュラー、ロックの名曲、ビートルズはもちろん、クラシックギター曲も数多く演奏しています。

基本はクラシックな方です。

演奏を聴くとわかるのですが、まずほとんどの曲がとても落ち着いたテンポでゆったりと歌い上げているということです。強弱の表情も心地いいのですが、右手の指弾する位置を指板側に寄せて柔らかい音色にしたりブリッジ側に寄せて張りのある音にしたりする、ギター独特の音色の使い分けを実に上手く使っています。

それと、親指で弾く低音のリズムがとても安定していて、それが心地よさを感じる大きな要因のように感じました。

演奏を聴いていると早めのパッセージが出てくるとちょっともたつく感じがするので、おそらく速弾きは得意ではないのでしょう。ですが、そんなことはまったく気にさせない演奏です。

俺には俺の表現の世界がある

という感じです。

実は(ってあらためて言うほどでもないですが)私も速弾きがまったくダメで、30年間のクラシックギターの中で演奏する曲を選ぶ段階で好きな曲をいろいろ外さざるをえずとてもくやしい思いをしてきました。
去年ピアノを始めたときに、ギターでは無理だったけどピアノだったら多少の速弾きは可能かな、などと淡い期待を抱いていたのですが、今のところ現実を突きつけられている状態です。あらためて自分の運動能力にあきれかえるばかり。

そんな私にこのおじさんは勇気を与えてくれました。自分の得意な表現の世界を極めればいいんだ、自分の世界を築けば、とあらためて教えられた気がします。

彼のYouTubeのメインページは
http://jp.youtube.com/user/AndanteLargo
です。

私なりに各分野から気になる演奏をピックアップしてみましたので、よかったらお聴きください。

しかし、映像のバックがいろいろなところで撮られており、しかもリビングなど普通の部屋っぽいのが暖かな雰囲気を感じさせるのに一役買っているようです。演奏している彼もセーターなどごく普通の服装ですし。

■ポピュラー、ロックなどの編曲
・Eric Clapton: Tears in Heaven
http://jp.youtube.com/watch?v=Os_AZHmmTa4

・Stairway to Heaven on classical(天国への階段)
http://jp.youtube.com/watch?v=OhaFINynWqY&NR=1

・Carol King: "You've got a friend"
http://jp.youtube.com/watch?v=2iF-2RHGqm8

・Over the Rainbow
http://jp.youtube.com/watch?v=Y2YrrQNBNFc

■ビートルズ
・Yesterday
http://jp.youtube.com/watch?v=4BL7fLeXMhM

・Hey Jude
http://jp.youtube.com/watch?v=iGqDvLe2bmE

・Here, There and Everywhere
http://jp.youtube.com/watch?v=sVQV6p8Dly8

・Michelle
http://jp.youtube.com/watch?v=Dg6ocDjLsw0

・Girl
http://jp.youtube.com/watch?v=cRpo8mvcXWM

・Something
http://jp.youtube.com/watch?v=XcMbteL4tbQ

・And I love Her
http://jp.youtube.com/watch?v=MdL-T3Rgg5U

・In My Life
http://jp.youtube.com/watch?v=7M-cf5k7QG0

■クラシックギター曲
・ラウロ: ベネズエラワルツ第2番
http://jp.youtube.com/watch?v=RYs0Bo-bQUk

・ラウロ: ベネズエラワルツ第3番
http://jp.youtube.com/watch?v=oajaGbpFxPE&feature=related

・アルベニス: カディス
http://jp.youtube.com/watch?v=scjRSx-HL1c

・Bach: ブーレホ短調
http://jp.youtube.com/watch?v=jKSg8t4zyLg

・J. S. Bach: G線上のアリア
http://jp.youtube.com/watch?v=FUPx42UmSng

・J.S.Bach: 無伴奏チェロ組曲1番のプレリュード
http://jp.youtube.com/watch?v=-F1tgImEymU

・ダウランド:涙のパバーヌ
http://jp.youtube.com/watch?v=8oTfzpb01Sk

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2008-08-21

初Jammin'Zeb

丸ビルのイベント"good music marunouchi"に出演したJammin'Zeb(ジャミンゼブ)を聴いてきました。

http://www.goodmusicmarunouchi.com/project/project3.html

20080821jamin01

ご存じない人も多いと思いますが、男性4人によるジャズボーカルユニットです。

とにかくうまい。ジャズのスタンダードを中心にバラエティーに富んだ曲を歌うのですが、アカペラあり、ソロをフューチャーした曲あり、バラード、アップテンポ、なんでもこいという感じです。なによりも抜群の安定性がすばらしい。一糸乱れぬハーモニーはシンガーズ・アンリミテッドを彷彿とさせました。

明るい丸ビル1Fのイベントスペースに芳醇なハーモニーが響き渡っていたのですが、座席の最前列はうっとり聴いている女性の方々が・・・ この歌のうまさにあのルックスだったらあたりまえか。

※過去のジャズコーラス関連記事-----------------------------

・驚異のアカペラ『ザ・リアル・グループ』
http://guiter.cocolog-nifty.com/bare/2007/08/post_22d9.html
・Singers Unlimited "Christmas"
http://guiter.cocolog-nifty.com/bare/2006/12/singers_unlimit.html
・スウィングル・シンガーズ クリスマスコンサート
http://www5.plala.or.jp/guiter/mind/music/20021222.htm

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2008-08-10

トレードと発表会とコンサートの一日

昨日土曜日は朝から夜まであちこちと出歩いていました。

まず午前中は、トレードの勉強会。NTスプレッドの第3回を行いました。4名の方に八丁堀に集まっていただき2時間ほどの勉強会。なかなかするどい質問もいただき、私自身も今後の方向性を考えるヒントをたくさんいただきました。ありがとうございました。

皆さんと食事をしたあと、京浜東北線に乗り、川口駅前の川口リリアホールへ。「バッハアカデミー」という音楽教室の発表会を聴きに行きました。

20080810nikki01

このホールは中型ホールですが立派なパイプオルガンが正面に設置されている音楽専用ホールです。ほとんどの方はピアノを演奏されたのですが「バッハアカデミー」という名前の通りオルガンの生徒さんもいらっしゃりバッハのフーガの技法やヴィエルヌという作曲家の近代音楽などオルガンの音色も楽しめました。

それにしてもこんなに立派なホールで演奏できる生徒さんは幸せだなあと思いました。緊張していたひとも堂々と弾いた小学生も皆さん一生懸命で、元気をいただきましたよ。

ピアノを教えていらっしゃるmixiのマイミクさんの生徒さんも何人か演奏されていて、演奏の合間にご挨拶をさせていただきました。生徒さんとそのお母様達のお世話でいろいろと大変そうでした。お疲れ様でした。

発表会は66名の方々が出演され、夜7時半まで続きますが、夕方おいとまして、春日の文京シビック小ホールに向かいます。

20080810nikki02

オーボエとピアノのデュオのコンサートです。この組み合わせだと通常はオーボエソロにピアノの伴奏という形ですが、このデュオはオーボエとピアノのアンサンブルという位置づけです。オーケストラ曲などをお二人でアレンジされ魅力的な曲に仕上げて演奏されています。

グノーのアヴェマリアで静かに始まりました。オーボエの増澤さんが曲目について解説しながら演奏されるのでリラックスして楽しめる雰囲気。この日のテーマは「踊る音」。バレエ音楽を取り上げています。まずラヴェルの『マ・メール・ロア』、これはマザーグースを題材とした音楽です。増澤さんは通常のオーボエの他にオーボエ属の仲間、オーボエダモーレとイングリッシュホルンも持ち替えながらの演奏です。この曲でも「美女と野獣の対話」の中で野獣の声をイングリッシュホルンで、美女の声をオーボエで演奏していたのは面白いアレンジでした。

次に新しいCD「展覧会の絵・ボレロ」の収録曲「ボレロ」のアレンジの苦労を実演を交えて紹介です。オーボエ、オーボエダモーレ、イングリッシュホルンの使い分け、原曲ではホルン、ピッコロ、チェレスタなどで表現されている倍音を使った奇妙な響きの再現、ピアノによるリズム連打、オーボエによるリズム担当など、いずれも実際の演奏を交えてお話しされていました。それにしてもオーボエダモーレってこうやって聴くとすごくまろやかで柔らかく言葉通り愛情あふれた優美な音がします。イングリッシュホルンはドヴォルザークの新世界2楽章のように郷愁あふれた音がしますが、この距離で聴くと息が抜ける音がちょっと気になりました。

残念ながらボレロの全曲演奏はありませんでしたが(CDを買って、ということかな)、とても面白い試みでした。

同じCDの「展覧会の絵」から「プロムナード」も演奏されました。この曲は今ピアノで練習中なので興味津々! 通常はピアノソロで演奏されるのですが、そこにオーボエがメロディーをからめるのです。「なるほど、こういうメロディーの取り方をするのか」というところがありました。ラヴェルのオーケストラ版とも違う新しい解釈です。

20080810nikki03
左:若林さんが弾かれていたカワイのピアノ。オーボエとのデュオということでしょうか、とても柔らかい音を出されていました。
右:左に立っているのがオーボエダモーレ、右がイングリッシュホルンです。ステージに置きっぱなしでサイン会に行かれたのですが、大丈夫?(笑)

後半はおなじみチャイコフスキーの『くるみ割り人形』でした。この組曲はどの曲もかわいらしくて魅力的なのですが「演奏するのはとっても難しいのです」とおっしゃっていました。

ピアノソロでもプレトニョフ編のものが大好きでよく聴きますけど、オーケストラのいろいろな楽器で紡ぎ出される音楽をピアノとオーボエだけで表現するのは大変だと思います。やはり最後の「花のワルツ」が一番の聞き物でした。ピアノでのリズムとアルペジオにオーボエのうねるようなメロディーが絡み合い、華やかなフィナーレへと誘います。

アンコールはG線上のアリアでしっとりと。これはこの組み合わせのために作曲されたと思えるほどぴったりの演奏でした。会場のシビック小ホールはステージが小高くせり上がった台という感じで客席と一体感があり、一種サロンのような雰囲気で聴くことができたのもよかったですね。

ということで、トレード仲間に、アマチュア演奏家に、プロの音楽家にいろいろな方にふれあえた一日でした。

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2008-07-21

「ブライアンの休日」

「ブライアン」でいろいろ検索していたら「ブライアンの休日」っていうのが見つかりました。どうも今年の全日本吹奏楽コンクールの課題曲のようです。すごく楽しい曲ですね。マーチは大好きなので聴いているだけでうずうずしてきます。こんな曲を演奏できてうらやましいなあ。

http://www.shobi.tv/entertainment/wind_contest/post_71.html
(表示されたページの「番組再生」というボタンで映像が見れます)

吹奏楽コンクール関連でもうひとつYouTubeからの映像。
これは去年の吹奏楽コンクール福岡県大会のニュース映像のようですが、高校生達が真剣に演奏している姿を見ると涙が出てしまいます。頑張れ君たち!

http://jp.youtube.com/watch?v=1lGwSEs7OJM

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2008-07-19

書籍『ボクたちクラシックつながり』

ピアニストでありながら文筆活動も活発に行っている青柳いづみこさんが文春新書に書き下ろした「ボクたちクラシックつながり~ピアニストが読む音楽マンガ~」を読みました。

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クラシックピアニストの世界の扉の裏側を覗かせてくれる本です。
それもピアニストを題材としたマンガ「のだめカンタービレ」「ピアノの森」「神童」でのエピソードを題材としているので、各テーマにすっと入っていけて「なるほどなあ」とか「へえ」って思うような話題満載ですね。

・一回読譜したらとっととやるぞ
「初見」と「暗譜」に関する話題です。

・楽譜どおり弾け!
「楽譜どおりに弾く」ということに対して、作曲家やピアニストがどのような態度をとってきたのかということたくさんのエピソードで紹介されています。

・バレンボイム対ホロヴィッツ!?
バレンボイムが千秋、ホロヴィッツがのだめという視点で演奏のタイプを分析しています。

・コンクール派と非コンクール派
コンクールの功罪、コンクールの過酷さ、最近増えている非コンクール派、コンクール入賞とその後のピアニストとしての活躍の相関などの話題です。

・留学-クラシックをやるなら海外でなきゃ駄目?
ピアニストにとって留学することとはどういうことなのか、実際のピアニストの足跡などを追いながら考察しています。

・指揮者の謎
指揮者とオーケストラの関わりを両者の立場から見ていきます。

・コンサートで受けるプログラム
コンサートではどんな曲が受けるのかから始まり、ピアノ曲の難易度ランキング、コンクールでの選曲に対する考察などの話題です。

・音楽は人間が出る
パリののだめの下宿先の最上階に住んでいる絵描きの絵を切り口に、人間性がどのように音楽ににじむか、どのようなスタイルでより輝くのかといった話題です。

・ピアニストは本当に不良債権か
音大を出てどのように生活していくのか、プロの演奏家の台所事情という切実な問題から始まって、それでも音楽とかかわりながら生きていく気持ちを探ります。

3つのマンガの読者(またはテレビや映画の視聴者)であれば、作品に描かれている状況をより興味深く見ることができるし、単なる読み物としても、普段表に出ることのないピアニストなど音楽家の裏側をのぞき見るような体験をすることができるおもしろい本です。

特に最後の「ピアニストは本当に不良債権か」はすごい内容です。2006年の音楽学部、学科の入学者は6000人いたということですが、毎年誕生するそれらの人たちがどのように音楽と関わっていくのかというのは切実です。のだめがパリ音楽院でリストの超絶技巧練習曲を弾いたとき、オクレール先生は「そういった難しい曲を弾く子は、きみじゃなくても今はいっぱいいるから」と言います。ピアニスト世界の一面を見事に表現しているシーンですね。
また、日本のクラシック演奏家の年収ピラミッドという話ものっていて、1千万を超えるいわゆる売れっ子アーティストは数十人、三百万から1千万までは千五百人、三百万内外が5千人、ほとんど収入ゼロの人が二万人ということです。
それでも、たくさんの演奏家が存在し活動しているということについて、著者は「夢と希望」という切り口で解き明かしています。
でも、おおきな問題提起にもなっていてすごく考えさせられました。

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2008-07-16

八神純子ふたたび

5月に八神純子のCDを購入したと書いたばかりなのですが、ミクシーの八神純子コミュでコッキーポップ時代の八神純子のDVDが話題になっているのを見て買ってしまいました。

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これがとっても素晴らしいのです。コッキーポップは日本テレビが放送していた音楽番組(ラジオでもやっていました)なのですが、その中で八神純子が演奏している映像を集めたものです。現在Vol.3まで出ていますが、今回購入したのはVol1。

20年以上前のテレビ映像なので古さはあるのですが、丁寧にくられたのが本当によくわかります。歌をじっくり聴かせるという、今で言うとフジテレビのミュージック・フェアのような感じです。

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彼女の声や歌唱力は、前回の記事で書いたので繰り返しませんが、初期の頃のこれらの演奏を聴いてますますまいりました。あえて一言付け加えるなら、歌詞を大事に歌っているのがとてもよくわかります。

それから写真を見てもわかるようにデビューして有名になった彼女に比べてまだあどけなさの残るかわいい顔立ちがとてもチャーミングです。今朝Amazonに注文して夕方届いたのですが、もう4回も繰り返し見ちゃいました。

20080716yagami03

これを読んでくださる皆さんにDVDをお見せできないのが残念なのですが、もしちょっと聴いてみたい方がいらっしゃったらダイジェスト版がYouTubeにアップされていますのでリンクしておきます。よかったら見てください。

八神純子 コッキーポップ・コレクション:ダイジェスト

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2008-07-14

演奏家の立場

NHK-BSのクラシック倶楽部という番組でロシアの若手ピアニスト「ユリヤ・チャプリーナ」のスタジオコンサートを放送していました。

20080714yuriya01

曲目がチャイコフスキー(プレトニョフ編)のくるみ割り人形、同じくチャイコフスキーの四季で、くるみ割り人形は及川浩治の演奏を聴いて以来のお気に入りの曲なので、彼女の演奏も楽しみにしていました。

演奏は、年齢に違わずテクニックでぐいぐい引きつけるという感じではなく、一音一音大切にしながら曲を組み立てていくというタイプで好感が持てました。

20080714yuriya02

番組中でインタビューも放送されたのですが、印象的な言葉としては「ピアニストとしての目標は?」という問いに対して以下のように答えていました。(ちょっと長いですが引用します)

「私が目指すのは作曲家と聴衆の橋渡しをすることです。作曲家の偉大さと音楽のすばらしさを伝える"伝道師"となり、自分の可能性をフルに駆使して伝えていくことです。作曲家のメッセージをできるだけ明確に伝えたいと思っています。それがピアニストとしての最終目標です。とても難しいことです。妨げとなるものが実に多いのです。でも音楽と真に向き合えたとき、聴衆はまず音楽に耳を傾け、それから弾き手である私に気がつくでしょう。それが私の理想とするピアニストの姿です。」

まだ20歳そこそこの演奏家とは思えない答えだと思います。

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2008-06-28

音楽が生まれる瞬間、そこにYamahaがいる。

テレビ東京で「音遊人(みゅうじん)」という番組があります。いろいろなミュージシャンを取り上げるドキュメンタリーなのでよく見るのですが、今日はこの番組のスポンサーYAMAHAのCMの話題です。

最近、この番組のCMで流されるシリーズに「音楽が生まれる瞬間、そこにYamahaがある。」というものがあり、結構気に入ってます。

音楽が生まれる瞬間、そこにYamahaがある。

見ていただくとわかるのですが、現在は4種類あります。

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トランペット(原朋直+佛坂咲千生)

20080628yamaha02
ギター(沖仁)

20080628yamaha03
ビッグバンド(小曽根眞とNO NAME HORSES)

20080628yamaha04
ピアノ(上原彩子)

どれも魅力的なのですが、個人的には沖仁のフラメンコギターが大好きです。彼は単身スペインに渡り師の門をたたき続けたという情熱的な経歴があるのですが、演奏はとても洗練されて、特にこのCMで使われている「サンパブロ通りの天使達」はフラメンコの情熱的な面も甘くせつない面もうまく表現しています。

だからといってヤマハのギターを買おうとは思いませんが、イメージCMとしては大変すばらしいものだと思います。

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2008-06-22

シプリアン・カツァリスのコンサート予約

シプリアン・カツァリスというピアニストのコンサートチケットを買いました。

http://www.musikleben.co.jp/artist/details/katsaris.html

10月28日朝日浜離宮ホールで行われる<ラテン・アメリカと世界の音楽>というテーマのコンサートです。

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現代のヴィルトゥオーゾ カツァリスの様々なプログラム
想像を絶するテクニックと素晴らしい音色に酔いしれる奇跡の一夜。

第二夜 < ラテン・アメリカと世界の音楽> 

2008年10月28日(火)19:00 開演 (18:30開場) 

アギラール(ペルー):6つのインカの前奏曲より 1,2,3,4番
セルヴァンテス(キューバ ):ソレダート(孤独)、アディオス ア キューバ
ヴィラ=ロボス(ブラジル):「ブラジル風バッハ第4番」より アリア、ブラジルの魂
ジナステラ(アルゼンチン):アルゼンチン舞曲集より 粋な娘の踊り
ピアソラ(アルゼンチン):ラ・ミスマ・ペナ、天使のミロンガ
マトス・ロドリゲス(ウルグアイ):ラ クンパルシータ(カツァリス編)
M・ポンセ(メキシコ):間奏曲

アントニオ・ゴメス(メキシコ):メキシコ風のテーマによる変奏曲(カツァリス編)
E.エルガー(イギリス):威風堂々
A.ドヴォルザーク(チェコ):スラヴ舞曲 Op72-2(カツァリス編)
J.ブラームス(ドイツ・ハンガリー):ハンガリアン舞曲 第1番
G.マーラー(オーストリア):交響曲第5番よりアダジエット(K.A.ペンソン編)
J.シュトラウス2世(オーストリア):美しき青きドナウ(E.シュッツ編

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カツァリスは、ベートーベンの交響曲をピアノソロで全曲CD出しているように、トランスクリプション物で有名ですが、シューベルトやグリーグなど叙情的な演奏もすばらしいです。

でもやっぱりトランスクリプション物が好きかな。この夜のコンサートは前半は普段クラシックピアノとしてはあまり弾かれる機会の少ないラテンアメリカの音楽、後半は普通はオーケストラで演奏される曲のピアノソロ版という構成です。

特に「美しき青きドナウ」はピアノを弾きたいって思ったきっかけの曲でもあるので、このためだけにでも聴きにいきたいくらいです。

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2008-06-16

20年ぶりの横浜そして大正琴演奏会

今をさかのぼること25年前、横浜ギタースクールというところでクラシックギターを勉強していました。通い始めた頃は相鉄線の三ツ境というところに住んでいたのですが、その後小田急線の成城学園前に越してもしばらくレッスンに通っていました。

横浜ギタースクールでは大正琴教室も併設し、今日はお誘いを受けてその演奏会を聴きに行ってきました。

横浜駅南口に降り立ったときに25年前、スクールに通っていた頃の記憶が・・・
ここからスクールのある岡野町まで何回歩いたことか。で、当時の記憶を確認しつつ歩いていくことにします。

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ここは相鉄線横浜駅につながる南口です。相鉄ジョイナスが入っていて、有隣堂や新星堂にはお世話になりました。

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その南口を出てすぐのところに立ち食いそば屋さんが健在・・・
レッスン前の腹ごしらえに必ず立ち寄ったところです。ここで「天玉うどん」の味を覚えたのでした。開演まで少し時間があったので思わず立ち寄って「天玉うどん!」って注文しちゃいました(笑) うん、この味健在。

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同じ並びに大和証券がありましたが、記憶が定かじゃないですけど、たしかここは今は亡き山一証券があったと思うんですが。当時は「証券会社ってなにをするところなんだろう」ぐらいの認識しかなかったのですけど。

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岡野町方面へ向かう商店街です。ここが賑やかなのは相変わらずでした。右にドンキホーテがありますが、以前は日進っていう家電量販店があったはずです。いろいろ買いましたもん。ヨドバシとか進出してきたからね。

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店舗はかなり老朽化しているようですが当時と変わらずダイエーはありました。頑張れダイエー!

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岡野町交差点を過ぎた当りに横浜市西公会堂があり、大正琴演奏会会場はここです。

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ステージはこんな感じです。横長のテーブルが置かれ、そこに大正琴がずらりと並べられています。
今日はスクールの生徒さんが中心の演奏会でしたが、オリジナル開発という電子大正琴を使用して、エレクトーンよろしくさまざまな音色を駆使して曲を作り上げていました。
最初、大正琴というイメージと違ったのでとまどいましたが、この日のテーマ「シャンソン」を題材にいろいろな曲を、さまざまな音色で紡ぎ出している演奏を聴いているうちに、伝統の上に新しい挑戦を続ける奏者の皆さんに頭が下がってきました。皆さんとても真剣でしかも楽しそうなんですよね。
「枯れ葉」や「オー・シャンゼリゼ」「愛の賛歌」などおなじみのシャンソンの数々を楽しませてもらいました。

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演奏会後にはずうずうしくも打ち上げに参加。
レッスン室に演奏を終えた方々やスタッフの方々が所狭しと並び、苦労話や感想など楽しいお話をさせてもらいました。実に20年ぶりの方々といろいろお話できて感涙です。
場が盛り上がってきた頃、スタッフの青年がギター演奏を披露! お~~、この雰囲気懐かしい! 昔もよく打ち上げの場でよく演奏したり聴いたりしたっけ。 楽しいんだこれが。
演奏してくれた二人の青年は、まさに脂がのりきっているしっかりした音楽を聴かせてくれました。なんか元気をもらったよう。

そんなこんなで、楽しい横浜の時間を過ごしました。

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2008-05-22

林隆三とやまがたすみこ

 このあいだ八神純子で30年前にタイムスリップしましたが、さらに数年をさかのぼり、「風に吹かれていこう」が少しヒットしたやまがたすみこが気になっています。
 この人ものびやかな高音域の声の持ち主で、さわやかな歌を聴かせてくれました。

実家に行くとデビューアルバム「風・空・そして愛」のLPがあるはずなんだけど。とりあえずYouTubeで探してみるといろいろ出てきました。

その中でちょっと変わったものがありました。今NHK教育の趣味悠々で国府弘子さんジャズピアノ入門をやっていますが、そこで生徒役で出ている林隆三さんがピアノを弾いて、やまがたすみこがギターの弾き語りを歌うというドラマの一シーンです。

夏になったら やまがたすみこ

30数年前のやまがたすみこをさまよっていたところに、急にコンテンポラリーである林隆三のピアノが登場したのが、面白い感覚。

やまがたすみこって知らない人も多いと思うけど、アイドル系歌手全盛の当時、森山良子や本田路津子の流れを引き継ぐような歌唱力とさわやかさで「風に吹かれていこう」でデビューしたシンガーソングライターです。
八神純子が就職初期の頃の想い出だとすれば、やまがたすみこは学生時代の想い出です。

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2008-05-11

CD『八神純子ベスト』

Amazon.co.jpのウィッシュリストを確認していたら『八神純子ベスト』というCDを登録していました。なぜだかきっかけは忘れたけど、無性に八神純子を聴きたくなってアマゾンで検索してとりあえずリストに登録しておいたことを思い出した。

アマゾンマーケットプレイスでいくらか振り込みが入ったばかりなので注文しました。(お昼までに注文すれば夕方には自宅に届けてくれるってすごいですね)

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1. 思い出は美しすぎて
2. 雨の日のひとりごと
3. みずいろの雨
4. 想い出のスクリーン
5. Mr.メトロポリス
6. ポーラースター
7. パープルタウン"You Oughta Know By Now"
8. Be My Best Friend
9. Mr.ブルー"私の地球"
10. 夢見る頃を過ぎても
11. I’m A Woman
12. サマーインサマー"想い出は,素肌に焼いて"
13. LONELY GIRL
14. NATURALLY
15. FULL MOON
16. 小さなさくら貝(未発表曲)

「思い出は美しすぎて」や「みずいろの雨」がヒットしていたのはたしか学校を卒業して就職し横浜の独身寮に入っていたころですから、もうかれこれ27・8年前の頃になりますね。寮の狭い部屋に帰ってきてパイオニアのレシーバーでよく聴いていました。

とても伸びやかで都会的な八神純子の声に浸りきっていたことを思い出します。ザ・ベストテンでピアノを弾きながら歌っていたぽっちゃりした姿にうっとりしたり。

このCDは初期のヒット曲はもちろん、その後の主要な曲を網羅しています。最終トラックの「小さなさくら貝」はこのCDで初めて発表された曲で、彼女がプライベートに作っていたものだそうです。すごくシンプルで美しくて「思い出は美しすぎて」に通じるような透き通った声を聴かせてくれます。この曲を聴けただけでもこのCDを買って良かった。

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2008-04-06

大澤美穂ピアノリサイタル『春の響き』

 まだ桜が春の陽光にきらきらと咲き誇る、東京都庭園美術館の日本庭園を望むホールで行われた、大澤美穂さんのピアノリサイタル『Sonorite de Printemps -春の響き-』を聴いてきました。

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 大澤さんの演奏は去年の津田ホール、スタジオ・エルミタージュについで3回目です。

・『大澤美穂』ピアノリサイタル
http://guiter.cocolog-nifty.com/bare/2007/11/post_1fce.html
・大澤美穂クリスマスコンサート
http://guiter.cocolog-nifty.com/bare/2007/12/post_d8fe.html

 東京都庭園美術館は白金台と目黒駅の中程にある自然教育園と同じ敷地にあります。日本庭園と西洋庭園からなっていて、それぞれ芝生の広場があり、お弁当を広げてくつろいでいる人たちもたくさんいました。

 リサイタルは、庭園にきれいに咲いている桜を望む明るいホールの昼下がり、大澤さんのお話を交えて進みました。4月の第1土曜というこの日にホールを押さえて、それ以来ちゃんと桜が咲いてくれるのか心配の日々だったそうです。でも、この日は、全国でも早かった桜の開花から1週間たったにも関わらず、とてもきれいな花が残っていました。また風で花びらが舞い散り、花吹雪のような情景も見ることができました。

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 冒頭の大澤さんの言葉は

『音楽は言葉を超えて感情を呼び覚まさますすばらしいものだと思っていますし、そのような音楽の表現者となったことをうれしく思います。今日は桜が咲く庭園と一体になったすてきな状況で楽しめるような曲を選びました。どうぞ春の一日をお楽しみください。』

 というものでしたが、まったくそのような状況にふさわしい演奏を楽しむことができました。

 曲目は以下の通りです。

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・モーツアルト:ピアノソナタ 第11番 イ長調 K.331(トルコ行進曲付き)
・メンデルスゾーン:無言歌より
    甘い思い出 作品19-1
    春の歌 作品62-6
    道に迷って 作品30-4
    ヴェネツィアの舟歌 作品62-5
    デュエット 作品38-6
・ショパン:雨だれのプレリュード(24のプレリュード作品28より第15番)
      バラード 第3番 変イ長調 作品47
・リスト:愛の夢 第3番 変イ長調
     エステ荘の噴水(巡礼の年 第3年より 第4曲)
・ドビュッシー:映像 第2集
    葉ずえを渡る鐘の音
    そして月は廃寺に沈む
    金色の魚
(アンコール)
・モーツアルト:ピアノソナタ 第15番より第1楽章
・シューマン:子供の情景より「トロイメライ」
----------------------------------------------------------

 春の香りが漂ってくるようです。

 演奏を始める前にフッと屋外の桜に目を向け、思いあふれるように演奏を始めた大澤さんの演奏ですが、まったく彼女の意図したとおりに、桜の庭園を望む明るく暖かいホールで触れる数々のピアノ曲は、明るく暖かくすっと心に染みいるように響いてきました。

 スタジオ・エルミタージュのクリスマスコンサートの時も感じたのですが、大澤さんの紡ぎ出す音色は(ちょっと表現がおかしいかもしれないですが)骨太な暖かな丸みを持っているように思います。お話をされるときもどこかほんわかとした雰囲気ですが、それらのコラボレーションがこの庭園美術館のシチュエーションにぴったりでした。

 中でもメンデルスゾーンの無言歌は素敵でした。「春の歌」ももちろんよかったですが、初めて聴いた「道に迷って」は力強さにあふれていました。やさしさにあふれ暖かな大澤さんの演奏が力強さを伴ったときに、それはとても圧倒されるような表現へと変わるのが新鮮でした。

 アンコールで弾かれたモーツアルトの16番はおなじみの曲ですが、なんとも夢見心地のような演奏だったことでしょう。この日の状況を凝縮したような、モーツアルトのおなじみのメロディーがホール全体を包み込みました。

 リサイタルが終わって会場を後にし、日本庭園と西洋庭園をゆっくりと散策した後、帰路につきました。

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2008-03-31

押尾コータローライブツアー初日

押尾コータローが毎年行っている全国コンサートツアーの初日にあたる大阪公演を聴きに行ってきました。
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 このツアーを聴くのは今年で3年目になります。去年もツアー初日の大阪公演でした。NHK大阪ホールは大阪城が近くに望める高台にあり、ホールへ入場する長いエスカレーターからよく見えます。わざわざ大阪へ出向くのはそこが彼のふるさとであるからです。(あと、コンサートにかこつけて京都や大阪・奈良などを旅行するのが楽しいから)

 押尾コータローの演奏を聴き始めて6年目になりますが、彼の演奏やコンサート内容も年とともに変化してきています。まず、デビュー間もない頃は「ボレロ」に代表されるようなアレンジもの(カバーもの)が半分を占めていたのですが、最近リリースされる演奏は一部例外を除いて彼のオリジナル曲が占めています。私個人としてはアレンジものに魅力を感じるので少し寂しい感じがしますが、それが彼のアーティストとしての発露である以上しかたのないことだと思っています。

 コンサート内容の変化ですが、以前は定番だったいわゆる「お遊びコーナー」がなくなりました。「こんなこともできるんやで~」みたいな小技連発の楽しいコーナーだったのですが、悪く言えば品がないともいえましたけどね。その代わりに「アコースティックコーナー」が定着したようです。このコーナーは「アンプラグド」な純粋なアコースティックギターで演奏するコーナーです。通常はピックアップマイクで拾った響きをアンプでリバーブなどの処理を施して出力するのですが、生のギターから出た音を通常のマイクで拾い拡声して出力します。よりシンプルな素朴な演奏になります。

 コンサート全体としては、前半にじっくり聴かせ、後半はノリノリにのせるという構成。演奏は格段に質が上がっているという感じで、以前のような荒っぽさやチューニングの乱れはほとんどなく、「ハードレイン」のような激しい曲でも破綻のない圧倒的な演奏で聴かせてくれます。

 私にとって彼のコンサートは苦手な部分がありました。それは「ノリノリにのせる」という雰囲気で観客も立ち上がって手拍子したりということが長時間に渡っていたのです。、それはそれで盛り上がっていいのですが、どちらかというとじっくりと演奏を聴きたいという思いなので手拍子したり立ち上がったりという行為は50を過ぎた私には演奏に集中できなくなる行為なのです。

 そんなことで今年はどうかなあという気持ちで行ったのですが、それは杞憂に終わりました。たしかに手拍子やスタンディングはあるのですが、押尾コータロー自身が「座りたい人は座っていいですよ」と何回か気遣いの呼びかけをしてくれて、何割かの人たちがそれでいすに座って聴く姿にもどったのです。彼も40になったというし、大人になったのかなあ。客席を見渡すと若い(と思われる)女性が多いのですが、私のようなおじさんやおばさんも多いので、そういう声が多かったのかもしれないですね。いずれにしてもじっくり聴きたい派の私としてはすごく助かりました。

 演奏曲は今年のニューアルバム「Nature Spirit」からが多くを占めていましたが、「ハードレイン」「オアシス」など以前の曲もちりばめながら飽きさせずに一気に弾ききりました。一皮むけたという感じの押尾コータローでした。

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2008-03-04

五線譜のラブレター

DVDで2004年の映画「五線譜のラブレター」(原題:DE-LOVELY)を見ました。

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(クリックで「五線譜のラブレターのサイトへ行きます)

この映画は1930,40年代に活躍したアメリカの作曲家コール・ポーターの伝記の形式をとった音楽映画(ミュージカル映画と言っても間違いではないかも)です。

コールポーターは「ナイト・アンド・デイ」「ビギン・ザ・ビギン」などが有名(というか私はそれくらいしか知りませんでした)ですが、彼の曲が全編にあふれています。

映画は年老いて車いすでピアノをつま弾くコール・ポーターの元へ演出家が現れるところから始まり、彼の半生をミュージカルにしたてていくという形で進みます。映画のシーンの進め方は非常に凝っていて、半生のミュージカルと回想シーンを行ったり来たりしながら、また回想シーンもリハーサルシーンから本番シーンへとシームレスに移行していく手法が随所に入っていてとてもテンポよくストーリーを追っていけました。

ポーターの妻リンダ役のアシュレイ・ジャッドがとてもチャーミングで引き込まれました。若い頃のオードリーヘップバーンやシャーリー・マクレーンを彷彿とさせる笑顔です。

この映画はコール・ポーターの音楽が主役でもあり、実際の歌手たちがとても魅力的な歌を披露しています。

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ロビー・ウィリアムスの歌う"It's De-Lovely"

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エルビス・コステロの歌う"Let's Misbehave"

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ダイアナ・クラールの歌う"Just one of those things"

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シェリル・クロウの歌う「ビギン・ザ・ビギン」

いずれの歌もとても魅力的なんですが、特にシェリル・クロウの「ビギン・ザ・ビギン」にはびっくりしました。ビギン・ザ・ビギンというとフレオ・イグレシアスの歌を思い浮かべるのですが、シェリル・クロウの歌はなんと短調のメロディーにけだるいボサノバ調のアレンジがほどこしてありました。最初は「何の曲だろう?」って思って聴き始めたのですがまぎれもなくあのビギン・ザ・ビギンでした。

映画のシーンとしてはコールとリンダの気持ちの行き違いが表面化するあたりで歌われているのでまさに切ない気持ちと現実との葛藤が表出した出色のビギン・ザ・ビギンです。

話は飛びますがビギン・ザ・ビギンと言えば映画「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」の中でルベーン・ゴンザレスがピアノ・ソロで子供たちの体操練習のバックで弾いていたこの曲がとても印象的でした。(自分でもピアノで弾きたいと強く思っています)

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ナタリー・コールの歌う"Everytime we say goodby"

もちろんナタリー・コールもグッドでしたよ。CDで聞き慣れた彼女のつややかな声を映像を見ながら聴けたのは幸せでした。

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アラニス・モリセットの歌う"Let's do it"

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ジョン・バローマンの歌う「ナイト・アンド・デイ」

それからやはりこの曲「ナイト・アンド・デイ」は外せません。ミュージカルのリハーサルシーンでジョン・バローマン(彼は歌手でなく俳優かな)が「この曲はとても高音から低音に移り変わり自分には歌いこなせない」とさじを投げるのですが、コール・ポーターが彼と向かい合って「歌詞に意識を集中しなさい。私の目を見て恋する気持ちで」と先導して見事に歌い上げていきます。

音楽映画はいいですね。昔で言うと「ベニー・グッドマン物語」「グレン・ミラー物語」「五つの銅貨」など、最近では「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」などみんな思い出に残るようなものばかりです。日本でも「青春デンデケデケデケ」「スイング・ガールズ」など大好きです。

過去の記事 ---------------------------------------

・映画大王
http://guiter.cocolog-nifty.com/bare/2004/03/post_4.html
・スイング・ガールズ
http://guiter.cocolog-nifty.com/bare/2004/09/post_2.html

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2007-12-24

大澤美穂クリスマスコンサート

昨日からシベリウスのイベント、ピアノの発表会で演奏と続いた音楽三昧はいよいよ真打ちで幕を閉じます。大澤美穂さんのクリスマスコンサートが杉並にあるスタジオ・エルミタージュでありました。スタジオエルミタージュは杉並の住宅街の中にあるアンティークショップですが、精力的にサロンコンサートも開催しています。

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荻窪からバスで10分ほどのところにある住宅街の一角に落ち着いたたたずまいの入り口がありました。

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このようなサロンの雰囲気あふれるすてきな会場で、ソファ席などもありました。私はこの写真の一番ピアノに近い一番前の席に陣取りました。普段ホールでの演奏でしかピアノのコンサートに接していなかったので、このようなシチュエーションで聴くと、微妙な音の表情はもちろん、大澤さんの表情やペダルの使い方なども感じることができ、非常に新鮮な体験となりました。

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プログラムは前半に今年リリースしたCDからシューマンの3曲、後半にドビュッシーとショパンという大澤さんの暖かな演奏の魅力全開の構成。

■シューマン

各曲の演奏前には、大澤さんご自身による詳細な曲の紹介とその曲に対する想いなどをお話しされ、加えて至近距離で味わうピアノの音色のおかげで、あまりシューマンの曲になじみがなかった私も興味深く聴くことができ、すっかりシューマンの世界に漂うことができました。

大澤さんが感じるシューマンの魅力とは「あたたかさ」ということです。これは大澤さんの雰囲気にぴったりだと思います。今日の演奏を聴いて、本当にピアノの演奏との距離を(物理的だけでなく)縮められた感じがします。

それと例えば『蝶々』のそれぞれの12の小品はいろいろな異なった表情を持っているのですが、同じ曲の中でも突然表情が変わったりという意外性がおもしろいということです。「子供の情景」のお話でも、子供らしい優しい曲の数々が次第にくらい曲調になっていき最後はシューマン自身であろう詩人の語りで終えるというあたりは普通の曲ではないと感じさせるとのお話は興味深かったですね。

■ドビュッシー

ベルガマスク組曲もじっくり聞くことができました。無知な感想で申し訳ないのですが、「メヌエットって3拍子ではなかったのかしら、4拍子に聞こえる」と思ったのですが、さらに聴いていくと大きな3拍子が聞こえてきました。それからはその3拍子が気持ちの揺れとぴったりするというような心地よさに聞こえてきました。

■ペダル

有名な「月の光」はもちろんすばらしい演奏!うっとりと聴いていたのですが、大澤さんのペダルにふと目がいきました。私がピアノを弾き始めて一番難しいと感じたのが右ペダルの使い方でした。広いステージで聴いているときはよほど前の席でない限りペダルの踏み方の細かいところはわからないのですが、今日は目の前で見ることができました。(大澤さんごめんなさい)

「月の光」は長く踏んでいる場面が多かったのですが、それでも微妙なタイミングで離したり、とてもデリケートな動きに感じられたのです。ショパンの曲などでは本当に上げたり下げたり「こんなに細かく制御するんだ!」とびっくりしました。

それと3つ並ぶペダルの一番左のやつ(なんていうのか分からないですが)、柔らかい音を出すということは聞いたことがあるのですが実際に自分では使ったことはありませんでした。今日はその音色の違いを直に感じることができました。「月の光」の途中でもペダルを踏んでクレッシェンドを開始し途中でペダルを解放すると音色が明るくなります。そして次のフレーズに入るとフォルテなのにまたペダルが踏まれるというように、音の強弱と言うよりも音の明るさをコントロールしているのだなと感じました。

■ショパンとチャイコフスキー

ノクターンは有名な2番と5番。これは大澤さんの言葉によると「恋人がよりそう日本風の甘い雰囲気のクリスマスを味わっていただきたい」という計らいです。次のスケルツォではとてもダイナミックなショパン。圧倒されるような演奏で大澤さんのもうひとつの魅力を味わえました。

そしてアンコールは「ヨーロッパの家庭的なクリスマスを味わっていただきたい」ということでチャイコフスキーの「四季」から「12月クリスマス」。このサロンのアットホームなシチュエーションならではのあたたかいクリスマスでした。

■ふれあい

演奏後、会場ではワインが用意され、大澤さんや他のお客さんと話す機会がありました。大澤さんは私を見るなり「ブライアンさんですね」と言われびっくりです。このブログのプロフィールの写真で雰囲気がだいたいわかったということです。そうか頭を見るだけでわかりますね(笑)

また、隣で演奏を聴いていられたTさんという女性の方とも楽しいお話をさせてもらいました。大澤さんは長い間聴いておられるとか。またどこかの会場でお見受けしたらお話ししましょう。

大澤さんとは一緒に写真をとっていただきいい記念になりました。

今回のクリスマスコンサート、大澤さんの音楽を楽しめた一番の理由はサロンというシチュエーションだったのかもしれません。この近い距離でアンティークな雰囲気の中ピアノの音楽に身をゆだねるのは至福の一言の体験でした。シューマンの音楽に興味を持つこともできたしどうもありがとうございました。

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2007-12-22

『指揮者が見たフィンランドⅡ』

今年はシベリウス没後50年のメモリアルイヤー。暮れも押し迫った12月22日、錦糸町のすみだトリフォニーホールで東京新聞フォーラム「新田ユリさんとコンサート『指揮者が見たフィンランドⅡ』」が開催されました。

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二部に分かれており、前半はフィンランドの叙事詩「カレヴァラ」についてカレヴァラの翻訳を出している小泉保さんとフィンランドの文化と政治を研究している石野裕子さん、それに指揮者の新田ユリさんそれぞれのカレヴァラに関する講演になっていました。

後半は新田ユリさん指揮のアイノラ交響楽団に合唱団「樹の会」、駒ヶ嶺ゆかりさん(Ms)、大久保光哉さん(Bt)という構成でカレヴァラの中のクッレルヴォを題材とした交響詩「クッレルヴォ」の演奏です。

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カレヴァラについてはフィンランドの伝承詩というくらいの知識しかなく、ましてやクッレルヴォってどんな話なのかなんてまったく知らない状態で今回のイベントに参加したのですが、前半の講演ではそんな私にもわかりやすくカレヴァラに関する内容を説明してくれました。

小泉保さんはけっこうお年を召しておられる様子で歩きもちょっと足下がおぼつかない感じでしたが、話し始めたらその声の若々しいのに驚きました。話もとても聞き取りやすく、フィンランドの歴史や文化の位置づけを話されました。

石野裕子さんのお話はフィンランドの人たちにカレヴァラがどういう位置づけになっているのかという視点でのお話です。カレヴァラ自体を読んだ人は少なくても、クッレルヴォ通りとかサンポ銀行など、人々の生活に深くその内容は浸透しているとのことです。

新田ユリさんのお話は、シベリウスがカレヴァラをどのように自分の作品に取り入れたのかというお話です。クッレルヴォを作曲したのはかなり若い頃で、その頃のシベリウスはよく知られている威厳のある顔のシベリウスではなくイケメン風だったといいます。そして作曲されたクッレルヴォはパート譜に不備が多かったのでいったんお蔵入りになったり改訂版が何度も発行されたりといった生い立ちのようです。今日の演奏は近年出版された「全集版」というものを使用する予定だったのですが、都合によりかなわなかったけど、参考にしたということでした。

それでいよいよ「クッレルヴォ」の演奏が始まりました。前半でいろいろなお話を聞いていてプログラムに載っているストーリーも読んでいたので5つの楽章それぞれの内容を感じながら聞くことができました。中でもやはり第3楽章は圧巻でした。内容的には、クッレルヴォが3人の娘を誘惑して金銀でつった3人目の娘と一夜をともにする、でも翌朝実の妹だったことがわかり娘は自殺するという、たあいがないといえばそんな内容なのですが、この情景をオーケストラと男声合唱とメゾソプラノとバリトンで表現した音楽はすごくドラマチックでした。

今回の演奏はフィンランド語により全キャスト日本人で演奏するのは初めてのことだそうです。合唱の方々もフィンランド語は大変だったかもしれません。

アンコールは「フィンランディア」。通常はオーケストラだけの編成で演奏される曲ですが、有名な賛歌の部分に男声合唱が加わる形での演奏です。オーケストラのメンバーはまるで水を得た魚のように生き生きと演奏していましていて、もう体にしみついているという感じです。みんな日本人(のアマチュア)なのにまるでフィンランドの団体であるかのような錯覚を覚えるほどでした。それだけこの曲は思い入れがあるのでしょうね。

演奏が終わって暗くなった外に出るとしんしんとしたという形容が似合うような寒さでした。まさにフィンランドの厳寒を思い起こさせるような中を帰宅の途につきました。

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2007-12-20

『フィンランド・北国の詩情 ~シベリウス作品集から~』

NHKハイビジョンで放送した『フィンランド・北国の詩情 ~シベリウス作品集から~』を見ました。構成は「名曲アルバム」の特集版という感じで、フィンランドの映像をバックにシベリウスの曲を3曲演奏しています。

1曲目は交響詩「フィンランディア」。この曲は高校時代に自分でも演奏したし何回聴いたか分からないくらいの曲なんですが、驚くことにとっても新鮮な気持ちで聴いてしまいました。

というのは、フィンランドの映像とフィンランディアの音楽が見事に一致していたというか、音楽が先か映像が先かわからないくらい両者が相乗効果を出してフィンランドの自然を演出していたからなのです。

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冒頭の重苦しい部分では、吹雪の針葉樹林の映像ではじまり、「零下30度の厳冬」「三分の一が北極圏」「ヘルシンキ港は冬の間氷で閉ざされてしまう」などのテロップがはいります。本当にこの金管楽器のうなるような響きやティンパニーの連打などで象徴される冒頭部分って厳しいフィンランドの冬を叙情詩として表していたんだなと納得しました。

次の、明るい喜びに満ちた部分ではヘルシンキ中央駅など活動的な街の様子と人々の活動が描かれます。

フィンランド賛歌の部分は、雪原でそり遊びに夢中の子供達の笑顔が、周辺国からの侵攻を跳ね返すフィンランド国民の希望を思わせ、フィナーレでは「厳しい冬も終わりに近づき除雪車が走り出すと、人々に春が間近いことを知らせる」と締めくくられ、この曲がいかにフィンランドの自然や民族を象徴しているかと感じさせられました。

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2曲目は、組曲「カレリア」より間奏曲。

この喜びに満ちあふれ底抜けに明るいマーチ風のメロディーは、春を迎えたフィンランドの緑を表現しています。「いまだ残雪が見られる対岸ノルウェーの山」「雪解けで水量は豊富 な川で昔ながらの方法で魚を捕る漁師」「バルト海に浮かぶオーランド諸島で人々は、むさぼるように陽を浴びる」などの風景が春の到来の喜びを表します。

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最後は、交響曲第6番の第2楽章。

叙情を帯びたこの曲は、つかのまの明るい季節が通り過ぎ足早に冬が到来するフィンランドの秋から冬にかけての様子や人々の心象と重ね合わされています。「繁華街はクリスマスのイルミネーションの飾り付け」「この季節も街は活気に満ちている」などの言葉が、自然と向き合ってたくましく生き抜いていくフィンランドの人たちと曲を聴いている自分の気持ちが共振するように感じさせられました。

 NHKって「ぴあのピア」もそうだけど、こういうクラシックのミニ番組作りはとてもうまいと思います。今回の番組は演奏者は紹介されずに分からなかったけど、あえて出さないんでしょうね。映像と音楽のコラボレーションにまったりとはまれた一時でした。

ちょうど、今週土曜に東京新聞フォーラム「指揮者が見たフィンランドⅡ」というイベントを観に行くことにしています。第一部が講演『カレヴァラをよむ』で、カレヴァラについてのお話を聞いた後、第二部が演奏『カレヴァラをきく』で交響詩「クッレルヴォ」を新田ユリ指揮アイノラ交響楽団(合唱独唱付き)の演奏で聴きます。(雰囲気が高まってきました)

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2007-12-13

及川浩治『クリスマス・ピアノリサイタル』

今年3回目の及川浩治のピアノ。前回はベートーベンのソナタリサイタルでした。

・『ちょっとセレブにクラシックの夕べ』
http://guiter.cocolog-nifty.com/bare/2007/06/post_4080.html
・『激情のベートーベン』及川浩治ピアノリサイタル
http://guiter.cocolog-nifty.com/bare/2007/08/post_7489.html

及川浩治のクリスマスリサイタルはNHK-BSのクラシック倶楽部で何年か前のものを非常に感銘深く見ましたが、これが及川浩治について最初に知るきっかけになったのです。そのコンサートではプレトニョフ編曲の胡桃割り人形を華麗に弾ききっていてピアノの可能性について認識させられました。

今年のクリスマス・ピアノリサイタルは同じ会場「東京カテドラル聖マリア大聖堂」。目白の椿山荘の向かい側に位置しています。

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このチラシの写真は今回の大聖堂ではありません。カテドラルの聖堂はコンクリート打ちっ放しの無機質なイメージで建てられています。

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正面に低いステージ(祭壇ですね)があり正面の壁には縦長の大きな十字架が配してあります。また、客席(っていうのか礼拝席っていうのか)の後方2階には大きなパイプオルガンが設置してあります。数年前にここでパイプオルガンとトランペットによるクリスマスコンサートを聴いたけど、このコンクリートに囲まれた反響度200%の会場にまさにうってつけでした。

さて、ピアノはどうなのだろう。

プログラムはモーツアルトのソナタから始まりバッハ、シューマン、チャイコフスキー、ラフマニノフと多彩で、クリスマスの雰囲気の親しみやすい曲で構成されていました。

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まず「響き」のことについて。コンクリートで囲まれたこの会場でピアノソロをやるとどうなるか、単音を一回弾くと「ポンーポンポンーー」というように響きます。(席は中程の右端です)これで想像できるように些細なニュアンスを感じるというような演奏はできないし、そのような曲目も向かないと思います。実際、最初の曲モーツアルトの「ソナタ10番」が始まると、あの親しみやすいメロディーがなんか宙に浮いたような、直接こちらに語りかけてくれなくてふわふわ浮いているようなそんなイメージに聴こえてきました。

だけどだんだんとそのような雰囲気に慣れてきてバッハの「半音階的幻想曲とフーガ」では、細かな音の積み重ねが波のように押し寄せてくる、そんな感覚に身を任せられるようになってきたのです。

「主よ人の望みの喜びよ」では、細かいメロディーの部分とコラールの部分が非常に鮮明に表現し分けられていました。特にコラール部分は残響も手伝って非常に豊かな力強い響きになっていたと思います。

後半の曲でチャイコフスキーの「四季」はそれぞれ親しみやすいメロディーの楽しい曲で期したが、「11月 トロイカ」はよく耳にするメロディーでした。

リストは及川お得意の作曲家。「愛の夢 第1番」はたぶん初めて聴いたと思うけど、中に有名な第3番と同じようなパッセージが出てきました。「ラ・カンパネラ」はそんなに速いテンポではなかったけど十分に音を響かせた残響を活かしたダイナミックなラ・カンパネラでした。熱演です。

今日の圧巻は最後のクライスラー/ラフマニノフの「愛の喜び」でしょう。バイオリンの原曲は実はあまり好きではないのですが、ラフマニノフ編のこの演奏はたいそう魅力的でした。ヴィルティオーゾ的なテクニックを存分に効かせていたのですが、使われている和音が非常に近代的で聴いていて「ハッ」とするのです。どこかで感じたことのある和声だなあ、と想いながら聴いていたのですが、たぶんピアノデュオ「Anderson & Lee」の「美しく青きドナウ」の演奏を聴いていたときに感じた和声の響きだと思います。

・Anderson & Roe ピアノ・デュオ
http://guiter.cocolog-nifty.com/bare/2007/08/anderson_roe_53de.html

とにかくとても魅力的な「愛の喜び」でした。途中で前半のクライマックスが終わって中間部に入ろうとしたら客席からは大きな拍手が寄せられて、及川が客席を向いて拍手を終わらせたという一幕がありましたが、拍手したくなるのもわかります。(って自分も拍手したのですけど)

アンコールは聴衆全員を暖かく包み込むようなショパンの「雨だれ」で静かに終わりました。
そして、コンサートの最初と同様、十字架に軽く頭を下げて退場していきました。この辺の所作はとてもスマートですがすがしさを感じます。

今宵のコンサートの副題は「クリスマス・タイド2007」なのですが、「ピアノ・サウンド・タイド」とでも言ったらいい、そんな音の流れの中に身を任せてピアノを堪能した一夜になりました。

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2007-11-22

『ウエリントン・シタデル・バンド』東京公演

 11月21日、金管バンドの『ウエリントン・シタデル・バンド』東京公演を杉並公会堂で聴いてきた。

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イギリス式の金管バンド(本来のブラスバンド)で、サクソルン属の楽器を中心に構成されている。イギリス式のブラスバンドは7・8年前にグライムリー・コリアリー・バンドが来日したときに新潟での公演を聴いて以来だ。

ウエリントン・シタデル・バンドは名前の通りニュージーランドのバンドだ。救世軍に所属するバンドで普段は礼拝での演奏や地域や施設などへの奉仕演奏などを行っているという。創立は1883年というからかなり歴史があり、来日は1979年、1985年についで3回目。2・30年前の頃と言えば日本ではイギリス式ブラスバンドの演奏は今ほど一般的ではなかったのではないだろうか。私もレコードでは聴いていたけど、生の演奏は聴いたことがなかったと思う。

今回の来日コンサートは救世軍が主催している。救世軍というと神保町のビルや社会鍋などの慈善・奉仕活動というイメージを浮かぶけど、プロテスタントの教会組織の一つだ。ただ、組織を軍隊流に統率しており、教会を支部、信者を兵隊と呼ぶなど一般のキリスト教組織とは印象が少し異なる。

20071122citadel02_2 プログラムは前半がバッハのトッカータとフーガで始まりチャイコフスキーのスラブ行進曲で閉める。後半がラベルのボレロで始まりビゼーのファランドールで閉める。その間に賛美歌や聖歌をオリジナルとした曲やラテン曲などバラエティーに富んだ構成となっていた。ブラスバンドのレパートリーに重要なコルネットやユーフォニウムのソロ曲も忘れていない。

このバンドは(特に以前聴いたコリアリー・バンドと比べると)超絶技巧などのテクニックが秀でているというわけではないようだ。もちろん素晴らしいテクニックはあってその上であたたかなサクソルン属特有の丸いハーモニーを活かした音楽を作り上げているのだけど、テクニックを誇示するような演奏はしていない。ブラスバンドに求める魅力を前提として聴くと、それがちょっと物足りないと感じた。

楽器編成はコルネット、フリューゲルホルン、アルトホルン(テナーホルン)、バリトン、ユーフォニウム、トロンボーン、バス、パーカッションとなっている。

これらの楽器名は実は個人的には非常に懐かしい。私が中学校で初めてブラスバンド部に入ったときに「バスをやりなさい」と言われてそれから低音楽器とのつきあいが始まったのだけど、それがオーケストラでは「チューバ」と呼ばれると知ったのは少し後のことだった。「バス」というのはサクソルン属楽器の一番低音を担当するやつでB♭、「チューバ」というのはそれがフランスで発展したもので調性はCだ(正式にはフレンチチューバというのかな)。それで中学校のバンドでは、低音はバス、その上に「バリトン」、さらにその上に「アルト」と呼ばれる楽器達で編成を組んでいたのだ。現代ではそのような構成はほとんど見あたらず、それぞれ「チューバ」「ユーフォニウム」「ホルン」という楽器名で編成されているのだけれども、昔の学校のブラスバンドはその名の通りイギリスのブラスバンドの伝統的な楽器編成を色濃く残していたんだなあと、ウエリントン・シタデル・バンドの編成表を見てあらためて思ってしまった。

プログラムを見たときに曲目として楽しみだったのは「スラヴ行進曲」だ。私の学生時代の頃はチャイコフスキーのスラヴ行進曲はあこがれの曲だった。もともとブラスバンド育ちなので中学高校の頃は金管楽器が活躍する曲を好んで聴いていた。その中でアンセルメ指揮スイス・ロマンド管弦楽団のスラヴ行進曲がお気に入りで、トロンボーンとチューバがろうろうと奏でるスラヴ風テーマがあこがれだったのだ。今ではあまり演奏される機会は多くないのではないだろうか。「スラヴ」と言えばドヴォルザークやブラームスの「スラヴ舞曲」あたりがまず浮かんでくる。そんな「スラヴ行進曲」を久しぶりに聴けるのでとても楽しみだったのだ。演奏は途中結構省略していたりして物足りない感じはあったものの、久しぶりにチャイコフスキーの作り出すスラヴの雰囲気を楽しんだ。

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杉並公会堂というと、(これももう30年も前の学生時代の話だけど)、ビッグバンドでトロンボーンを吹いていたときにステージに上ったホールだ。このホール最近建て替えたらしくとてもきれいな落ち着いたホールになっていた。最近小ホールで多いシューボックス型を採用していて、両横2Fに並んだ 席とステージ後方の席が存在する。また、名前も最近は自治体が運営するホールでもカタカナ名がついたものが多いのだけど、ここはかたくなに「杉並公会堂」と名乗っていて好感が持てる。

今回の公演を予約したのは結構前なのだけど、すでに指定席は売り切れていた。それで「学生自由席」というチケットを購入したのだ。救世軍の担当の方に聴いたら「特に学生さんでなくてもご関係のある方なら結構ですよ」という。つまり子供が学生だったり、学校の先生が近親者にいたりということでもOKということなのだ。よく意味がわからないけど、選択肢はこれしかなかったので自由席を購入した。

開場の15分前に公会堂に到着したらすでに結構の人たちが自由席入場口に並んでいた。見ると学生とおぼしき人はあまり見あたらなかったなあ。入場する際に自由席の位置を確認したら1階席の後方、2階席の後方、ステージ後方の3カ所が割り当てられているようだった。そう言えばステージ後方の席って一回も座ったことがないので、いいチャンスだと思い、通路を一番奥まで行きステージ後ろの席に座った。だから上の写真はステージの後ろから客席方面を撮影した珍しいアングルになる。

この席での音はそれこそ「直に聞こえてくる」というのがぴったりの感じだった。ステージに密着していて、その上今回の楽器がアルトやバリトン、バス、ユーフォニウムなどがことごとくラッパが上を向いているのだ。おまけにコルネットやトロンボーンも客席の方を向かずに、ステージ中央方向に向かって座っているのでなおさらダイレクトに響いてきた。もちろんミックスされた音ではなかったのだけど、得難い体験だった。また、ブレスの息づかいがとても強調されていたのも、演奏を別な角度から感じるという点で面白かった。

さて、プログラムもファランドールの盛り上がりでスタンディングして拍手している人も見られるほどの盛り上がりで終わったのだが、にぎやかなアンコールの2曲の後に、なんと団員が賛美歌の合唱を始めた。ソロコルネットの奏者の方が指揮をし、全員起立して歌い出したのだ。これが素晴らしかった。女性はパーカッションに一人だけいたのでほとんどが男声による合唱と言うことになるのだけど、ハーモニーが暖かで素朴さと美しさのにじみでたコーラスだった。もしかしたら、ブラスバンドの演奏より合唱の方がよかったかも、と思うほどだった。

この団員達もみんな救世軍の信者(兵隊)で布教活動を生き甲斐にしている人たちだったんだなあとあらためて思った。終演後に会場出口で隊員達がサインに応えたりしていたが、ルカの福音書の小冊子(表示がバンドのステージ写真になっている)を配っている団員もいた。

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2007-11-16

『大澤美穂』ピアノリサイタル

11月16日、千駄ヶ谷駅前の津田ホールで大澤美穂さんのピアノリサイタルを聴いた。

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大澤さんはミクシーで縁がありマイミクになっていただいている。とても優しい印象の方だ。

大澤美穂オフィシャルサイト
http://miho-osawa.com/

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プログラムは前半がファーストCDからシューマンの3曲、後半がドビュッシー、スクリャービンという構成だ。

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開演25分前に会場に入った。今回のコンサートは全席自由席となっている。ざっと会場を見渡すとお客さんはかなり左側に片寄っている。やはりみなさん鍵盤が見える位置がいいのかな。私は中央付近に席を取った。

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今宵の演奏はベヒシュタインのフルコンサートピアノが使用されるのも特徴となっている。スタインウェー、ベーゼンドルファーと並ぶ世界三大ピアノメーカーのひとつ。リストやドビュッシーが絶賛したと伝えられている。

大澤さんは白いドレスで登場。シューマンのアラベスクでリサイタルを開始した。まだピアノを聴き始めて間もないのであれこれと比較したわけではないのだけど、とても太くて丸い響きのように感じた。メロディーが際だって歌うように聞こえてきて、シューマンの誠実な音楽の世界が暖かく表現されていたと思う。

プログラムには大澤さん自身の曲に対する想いが綴られていて興味深い。例えば子供の情景全13曲に各曲の印象が添えられている。

2.珍しいお話:目を輝かせて話に聞き入る子供達の弾む心が伝わってくるようです。
10.むきになって:時に大人から見ると微笑ましいくらい真面目な子供の様子が描かれています。

これらを読みながら演奏を聴いていると本当に目の前に子供達のいろいろな表情の情景がうかんでくるようだった。

後半は黒いドレス(とても都会的でドビュッシー、スクリャービンにぴったり!)で登場。

ドビュッシーではシューマンからは一転して速い動きが中心のぐいぐいとひっぱるような大胆な表現が聴かれた。速いパッセージの中にもやはりメロディーを大切に歌う演奏は忘れていなかったと思う。

それはスクリャービンでも同様だった。スクリャービンのピアノ曲は初めて聴いたのだけど、ロマン派と現代の間を揺れ動いているような形式の中にも人間くささを感じるような印象を受けた。特にピアノソナタ3番の第3楽章は作曲者自身が『星が歌う』と呼んでいたということだけど、すごく美しい演奏だった。

大澤さんは自身のブログでリサイタル直前に書家と話す機会がありリサイタルでは「無心」で演奏できたらと書いている(ミクシーの日記にはそれに対して「頭が真っ白になる」なんてちゃちゃを入れちゃったけど)。「無心」から出てきたのがこれらのベヒシュタインの音色を活かした丸い骨太の骨格に支えられた暖かな音楽だったのではないだろうか。

白いドレス、黒いドレスも素敵だったけど、演奏前後の笑顔が大澤さんの魅力のすべてを表していると思った。

私が大好きなグリーグの叙情小曲集やホルベルク組曲を大澤さんの演奏で聴いてみたいな。

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2007-11-04

ヘンデル『メサイア』

先週末、25年前に、企業内学園で過ごした2年間、ギターを一緒に練習した友人から連絡があり、文化の日、『メサイア』の演奏にコーラスで参加するので聴きに来ないかとお誘いがあった。メサイアはハレルヤコーラスは単発で聴く機会は多いけど、全曲演奏を聴くのは学生時代(30年前!)に聴いて以来だ。

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会場はミューザ川崎シンフォニーホール。このホールは初めてだ。JR川崎駅から連絡デッキで直結していて遠くから聴きに行く場合はとても便利だ。JR川崎駅自体、通過したことは何回もあったけど、改札を出たのは今回が初めてのような気がする。

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ミューザ川崎コンサートホールはサントリーホールに似ているが、客席を含めてもっと全体が円形の感じのパイプオルガンを背面に配したアリーナ型ホールだ。 色合いも落ち着いており、赤いクッションの客席が映えている。ステージ脇には字幕用の電光掲示板が設置してあった。

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 指揮 :中西義忠
 ソプラノ:中西和世子
 アルト :藤井奈生子
 テノール:中西規夫
 バス :高橋洋介
 管弦楽:ブルーメンシュトラウス管弦楽団
 合唱 :ブルーメンシュトラウス混声合唱団

このブルーメンシュトラウスという団体はキリスト教関連の団体のようだ。毎年メサイアの全曲演奏会を行っているということで、友人は2回目の参加だと言っていた。合唱はソプラノ72名、アルト81名、テノール27名、バス25名、総勢200名あまりのメンバーから構成されており、壮観だ。

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入場時に立派なプログラムが手渡された。中にはメサイアのテキストが全文載っていて、対訳はもちろん載っているのだが便利だったのは上の写真のようなルビでふられた単語訳だった。演奏を聴きながら歌詞を聴こうとすると、和訳を見ていたのでは歌の世界に入り込めない。原文を理解できるに越したことはない。

オラトリオはオペラのような視覚情報もなく、歌詞が分からないとただ単に聴いているだけだときついものがある(私は)。この晩はこの単語訳のおかげで興味深く聴くことが出来た。よく考えてみるとヘンデルはイギリスが母国のようなものなので歌詞は英語なんだとあらためて思った次第。

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で、肝心の演奏なんだけど、これが素晴らしかった。4人のソリストを除いてみなさんたぶんアマチュアなのじゃないかなと想像するんだけど、メサイアにかける情熱が伝わってくる力演だった。中でも圧巻だったのがやはり「ハレルヤ」だった。楽譜をおろして全員暗譜で真摯に音楽と向き合っている。ハレルヤってこんなに輝かしい喜びにあふれた曲だったんだって、ちょっと涙ぐんでしまった。

ステージの左からソプラノ、テノール、バス、アルトと並んだコーラス群が、右から左から立体的に迫ってくる。人の声が巨大なうねりとなって喜びを形作っていた。

合唱素人の私の感想だけど、アルトの声っていいなあと感じた。ソロのアルトもそうだったのだが、合唱のアルトはとても暖かい色合いを音楽に付け加えてくれていたと感じたのだ。

もちろん技術的にはいろいろあるんだけど、そんなことは超越して終演後の大拍手・声援につながったんだと思う。

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2007-10-04

斎藤雅広デビュー30周年記念コンサート

東京文化会館小ホールで開かれた、斎藤雅広デビュー30周年記念コンサート「豪華スター共演によるフランス音楽の夕べ」を聴いてきた。

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斎藤さんを知ったのは約1年前、人形町のマンションに越してきてからだ。ある日マンションのエレベーターで「どこかで見たことある」と思う人と乗り合わせた。ネットでいろいろと検索していたらそれが斎藤さんであることが判明したのだ。

・まさひろ瓦版
http://iisirase.exblog.jp/

このブログでは人形町界隈のグルメ話をとても参考にさせてもらっていたのだが、生の演奏を聴くのは実は今回が初めてだった。「展覧会の絵」などを入れているCDは購入して聴いていたので、その技巧はぶりは分かっていたのだが、実際はどうなのだろう、と楽しみだった。

★プログラム

-------------- Program --------------
【第1部】
ドビュッシー/クラリネットのためのラプソディー第1番 《赤坂達三(Cl) & 斎藤雅広(P)》
ドビュッシー/グリーン(水彩画)             《足立さつき(S) & 斎藤雅広(P)》
ドビュッシー/月の光(ヴァニエ歌曲集から)      《足立さつき(S) & 斎藤雅広(P)》
ドビュッシー/未練(ヴァニエ歌曲集から)       《足立さつき(S) & 斎藤雅広(P)》
ガロワ=モンブラン/ディヴェルティメント        《萩原貴子(Fl) & 斎藤雅広(P)》
フォーレ/舟歌                       《斎藤雅広(ピアノソロ)》
フォーレ/ピアノ五重奏曲第2番ハ短調        《ドビュッシー弦楽四重奏団 & 斎藤雅広(P)》
【第2部】
コスマ/枯れ葉(2台ピアノ)               《国府弘子(P) & 斎藤雅広(P)》
サティ/あなたが欲しい~プーランク/愛の小路  《高嶋ちさ子(Vn) & 斎藤雅広(P)》
プーランク/オルクニーズの歌(歌曲集「よしなし草」から)
プーランク/ホテル(歌曲集「よしなし草」から)
プーランク/パリへの旅(歌曲集「よしなし草」から)
プーランク/C(セー)                   《林美智子(Ms) & 斎藤雅広(P)》
ラヴェル/序奏とアレグロ(2台ピアノ)         《三舩優子(P) & 斎藤雅広(P)》
ラヴェル/ドゥルシネア姫を想うドン・キホーテ     《宮本益光 & 斎藤雅広(P)》
ラヴェル/ラ・ヴァルス(2台ピアノ)           《広瀬悦子(P) & 斎藤雅広(P)》
【アンコール】
ファリャ/火祭りの踊り                  《斎藤雅広(ピアノソロ)》
-------------------------------------

ごらんのような豪華なメンバーによるおしゃれなフランス音楽プログラムだ。このプログラム結構いろいろ考えられている。

まず気がつくのは作曲家リレーとなっていること。演奏者が入れ替わり立ち替わりの割には作曲者をバトンタッチしながらのプログラムなので統一感がとれている。

それから共演者の皆さんの登場順なのだけど、斎藤さんとつきあいが長い人から先に出演して最後が最近知り合ったという奏者になっていること。30周年記念コンサートということで今までを振り返るという意味合いと今後の活動も見据えての人選・プログラムとなっているのだと想う。

これらの曲は一部を除いてほとんどが初めて聴く曲ばかりだったが、印象派以降のフランス音楽のきらきらとした世界を楽しむことができた。入れ替わり立ち替わり登場する演奏家がきらめくフランス音楽を競演していく。考えてみるとこんなに贅沢な体験をできる機会はそんなに多くないかもしれない。

★感想

たくさんの方の演奏の中で個人的によかったのは、まず林美智子さんのメゾソプラノによるプーランクの歌曲だ。客席からそのままステージに上がっていった林さんはオペラ歌手というだけあって、存在感のあるそれでいて気さくな雰囲気でプーランクのかわいらしい4曲を歌っていた。ふだん歌曲はほとんど聴かないのだけど「歌っていいんだなあ」と心から想った次第だ。

国府弘子さんは去年のクリスマスに六本木スイートベイジルでのコンサートを聴いたので親近感のあるジャズピアニストだ。じゃんけん大会で勝ち残ってプレゼントと握手をしてもらった思い出があるのだ。
http://guiter.cocolog-nifty.com/bare/2006/12/__a627.html
「枯れ葉」を斎藤さんとやりあって丁々発止の演奏を聴かせてくれた。しかし、国府さんとやりあう斎藤さんもすごいなあ。

ドビュッシー弦楽四重奏団とのフォーレ/ピアノ五重奏曲だけど、とっても良かったんだけど、何というかちょっと今日の雰囲気にそぐわなかったというか浮いていたというか。バランスで考えると4楽章全部演奏するというのはどう考えても長すぎた。周りではいい気持ちになっている方が多かったようだ。

高嶋さんは「緊張するから」ということで、演奏前のトークは行わずすぐに演奏に入った。テレビなどでいろいろ仕事をされている方でも緊張するんだね。ちょっと安心。
斎藤さんが編曲されたというサティとプーランクの小品はちょっとヴァイオリンの魅力を出し切れていなかったような。でも子連れで駆けつけてくれたという高嶋さんの演奏はスマートでさすがだった。

★余談

それにしても出演された女性の演奏家の方々は皆さんものすごく美しい方ばかりだ。天が二物を与えたのか、演奏に秀でるような方は内面からの美しさが外面まで及ぶのか、斎藤さんの好みでこのような方々が集まられたのか知らないけれど、見ているだけでも楽しませていただいた。

それに、斎藤さんのトークが素晴らしいのは言うに及ばないけど、出演された方々もそれぞれに斎藤さんと大人の会話をやり合っておられて感心した。単に演奏がうまい、美人美男だけでなく人柄や教養もそれなりのものを持っているなんてほんとうらやましいなあ。

★広瀬悦子さんについて

プログラムの最後を飾ったのは広瀬悦子さんを迎えての2台のピアノ版のラヴェル/ラ・ヴァルスだった。広瀬悦子さんは初めて聴いたけど、トークの時はほとんど話さずおとなしそうな華奢な体つきの女性に見えたが、斎藤さんが「演奏したら変身しますよ」と言ったとおりびっくりしてしまった。
あの華奢な体のどこから出てくるのだろうと言うくらいのダイナミックで個性的なラ・ヴァルスが始まった。これは驚きだ。しかし斎藤さんもよく合わせている。

広瀬さんをYouTubeで検索したら何本かあがっていた(これらの映像ってステージを盗撮したような雰囲気もあるのでもしかしたらやばいのかもしれない)

・モーツアルト~ヴォロドス編「トルコ行進曲」
http://jp.youtube.com/watch?v=kKxYpXbYZRM
・チャイコフスキー~プレトニョフ編「胡桃割り人形よりグランパドゥドゥ」
http://jp.youtube.com/watch?v=nqsLl12arZE

どうも編曲ものを得意としているようだ。彼女のCDも是非購入して聴いてみたい。今年は及川浩治、田部京子、広瀬悦子とすばらしいピアニストをいろいろ知ることができた。(斎藤さんもですよ!)

★斎藤雅広さん

そして肝心の斎藤雅広さんだけど、これだけのメンバーのコンサートをプロデュースして、準備して、自分で演奏して、トークしてそのバイタリティーには恐れ入る。これだけの演奏家と共演できるということはそれだけ自分の懐も広いということにほかならない。自分が主役にならずにともに活動してくれた演奏家達を主役にして30周年のコンサートを構成したというのはすばらしいことだと思う。それだけでもこの30年間の斎藤さんの活動がすばらしかったことを物語る。

それにしても斎藤さんのトークってすばらしい。というか面白い。だじゃれあり、毒舌あり、コントあり、芸術論ありで、何という人なんだろう。ここが東京文化会館であることを忘れて笑い転げてしまった。
斎藤さんのブログでは人形町周辺のグルメの話題が多いのだけど、今日のコンサートに鰻屋の大和田本店と寿司屋の太田鮨から花が届いているというのは笑えた。鰻屋と寿司屋から花が届くクラシックコンサートなんてめったにない。
トークの中で「形態模写が得意なんです」ということでホロビッツのモーツアルトをまねして演奏した。これも面白かった!

3時間に及ぶコンサートは「30曲用意しておいた」というアンコール曲の中から時間の関係上1曲だけ「僕は30年間これを演奏して食ってきました」というファリャの「火祭りの踊り」だった。なんだこれは!!! 猛烈なテンポで繰り広げられるトリルや両手を振り上げてたたきつけるスペインのリズム。ギターでも弾かれる機会の多いこの曲だけどこんな演奏は初めてだ。ラ・カンパネラなんかくそ食らえ!って感じ?この演奏を聴けただけでも聴きに来た甲斐があったってものだ。

斎藤さんと同じマンションにいるので時々お顔を拝見するのだけど、恥ずかしくて今まで声をかけたことはない。こんど機会があれば感想をお話ししたいと思う。

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2007-10-01

ピアノ版『禿山の一夜』

このブログのタイトルになっている『禿山の一夜』だけど、もちろんムソルグスキーの交響詩『禿山の一夜』からいただいている。検索フレーズランキングの上位に「禿山の一夜」が常にきていることからもかなり人気のある曲だと思う。タイトル名にした由来についてはプロフィールに書いているけど、それにしても今までこの曲に関する記事自体は皆無だったのはムソルグスキーに申し訳ない気がしていた。先週のぴあのピアでこの曲がとりあげられていたので、ネタとして使わせていただこう。

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この鬼気迫る顔のムソルグスキー、番組によるとかなり報われない生前だったようだ。代表作の展覧会の絵、禿山の一夜、ボリス・ゴドノフなどはすべて彼の死後に認められたらしい。(ボリス・ゴドノフは初演時、聴衆からは支持を得たが評論家達にはそっぽを向かれたということだ)

禿山の一夜は管弦楽曲だけど、なんでぴあのピアで取り上げられたのだろう。 翌日とりあげられた展覧会の絵は有名なピアノ曲なのでわかるが禿山の一夜とピアノはどう考えても結びつかない。

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それはたぶんこの番組に登場したピアニスト「ニコライ・トカレフ」の得意曲だったからという理由ではないだろうか。今年来日したトカレフはコンサートの演目としてこの曲を演奏していたようだ。

このピアニストはYouTubeで探してみるとくるみ割り人形や剣の舞など管弦楽曲のピアノ編曲を多く取り上げているようだ。演奏は冒頭のバイオリンの早い三連符のパッセージや金管楽器のファンファーレなど、うまく表現していた。

YouTubeで探した範囲ではトカレフの禿山の一夜はアップされていなかったが、ボリス・ベルゾフスキーの演奏があった。

少し編曲が違うようだ。ベルゾフスキーの方がより管弦楽版に近いイメージになっている。個人的にはこちらの演奏の方が好きだ。かなりテクニック的にも難しいと思うがテンポが快調で、表現がとても色彩的だ。ものすごい演奏だと思う。

YouTubeを検索していて気がついたんだけど「禿山の一夜」の英語表記は"Night on Bald Mountain"らしい。今まで"A Night On The Bare Mountain"だと思っていた。

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2007-09-22

田部京子さんの『ホルベアの時代から』

先日、NHK-BSの「ぴあのピア」でグリーグの曲をやっていた。

3日間やったのだが、1日目はおなじみのペールギュント組曲のピアノ編曲版、2日目はホルベアの時代、3日目は叙情小曲集という内容だった。ここでピアノを弾いていたのが田部京子さんだった。(グリーグの後シベリウスのシリーズも田部さんが弾いていた)

このときの田部さんの演奏があまりにも鮮烈だった。特に2日目の「ホルベアの時代から」だ。この曲は通常は「ホルベルク組曲」という名前で弦楽合奏として演奏されることが多いけどグリーグ自身によるピアノソロ版は初めて聴いた。

普段はマリナーのアカデミー室内管弦楽団のCDでよく聴いていた。特に1曲目のプレリュードははつらつとしていて聴くたびに元気になるお気に入りだ。

テレビでの田部さんの演奏はガヴォットとリゴードンの2曲だったのだが、これがまた鮮烈だった。グリーグの叙情的なメロディーの合間に入るアクセントとなるフレーズが歯切れの良い低音で曲を引き立てる。あぁ、自分の文章表現力のなさがなさけない。とにかく言葉に表せないほどすてきな演奏だったのだ。

これは全曲聴かねば、ということでその晩の内にAmazonに注文してしまった。

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このCDは「ホルベアの時代から~グリーグ・リサイタル」と題されていて、「ペールギュント」から有名な4曲、「ホルベアの時代から」の5曲、「叙情小曲集」から8曲、自作の歌曲を編曲した「君を愛す」で構成されている。

この中で「ホルベアの時代から」のプレリュードはピアノでどのように弾かれるのだろうと言うことが一番聴きたかった。弦楽合奏でいつも歯切れの良いはつらつとした演奏を聴いていたので、はたしてピアノであれが表現できるのだろうかというのが気になっていたのだ。

聴いてみた。打ちのめされてしまった。弦楽合奏とは違うがみごとにピアノに合わせてアレンジされていて、それをまた田部さんのピアノはスマートに弾ききっていた。圧倒的だった。

女性の優しさだけでなく、力強さ、透明さを併せ持ったピアニストだと思う。今年、及川浩治に出会ったのと同じくらい強烈な出会いだった。

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2007-09-16

ザ・ファイブ・ブラウンズ

上野の東京文化会館大ホールでザ・ファイブ・ブラウンズのコンサートを聴いてきた。

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ザ・ファイブ・ブラウンズはアメリカのブラウン家の5人の姉弟で構成するピアノクインテットだ。ピアノクインテットと言っても5人全員がピアノというちょっと変わったグループ。
http://www.the5browns.com/

ステージ上には写真のように5台のピアノが放射状に配置されている。

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曲目は

1.ラプソディ・イン・ブルー(ガーシュイン)
2.マラゲーニャ(レクォーナ)
3.ゴルゴイユ(リーバーマン)
4.祭り~スペイン狂詩曲より(ラベル)
5.パガニーニの主題による変奏曲より第17変奏(ラフマニノフ~グレッグ・アンダーソン編曲)
6.アルゼンチン舞曲集(ベナステラ)
7.水族館~動物の謝肉祭より(サン=サーンス)
8.スーパースター・エチュード第1番(ケルニス)
   ~休憩~
9.「富める人とラザロ」幻想曲(ヴォーン・ウィリアムズ~グレッグ・アンダーソン編曲)
10.ハンガリー狂詩曲第6番(リスト)
11.月の光(ドビュッシー~グレッグ・アンダーソン編曲)
12.パガニーニの主題による変奏曲(ルトスワフスキー)
13.火の鳥(ストラビンスキー)
   ~アンコール~
・熊ん蜂の飛行(リムスキー=コルサコフ)
・山の魔王の宮殿にて~ペールギュントから(グリーグ)

これらの曲を5人で弾いたりトリオ、デュオ、ソロなど編成を適宜変えながら演奏していく。曲の紹介はすべて演奏者みずからがマイクを手にして語ってくれた。

何曲か「グレッグ・アンダーソン編曲」となっているのがあるが、以前記事に書いた美しき青きドナウを弾いているAnderson & Roe ピアノ・デュオのアンダーソンだ。
http://guiter.cocolog-nifty.com/bare/2007/08/anderson_roe_53de.html
彼らのサイトでThe five Brownsは友達だと書いてあったが編曲も提供していたようだ。

演奏は非常に大胆かつ緻密にアンサンブルが作り上げられていた。5人×10本で最大50の音が一度に出るわけだけど音の乱れはまったくなかった。お互いがそれぞれ音を確認し合いアンサンブルの楽しさを十分に堪能させてくれた。

ちょっと気になったのは音じゃないんだけど、からだをくねくねするところかな。みんなが同じような感じで演奏していたので親の指導なのかも知れない。

親と言えばステージ中に両親も登場して挨拶をしていたし、メンバーの女性の夫というバイオリニストが共演して水族館を演奏した。
また、最初ステージ上にメンバーが登場したときにまわりのおばさん達の反応は「かわいい!」というもの。第二部でカジュアルな出で立ちで登場したときは会場内から「ほそーい」という声がざわめいた。彼女たちの足がめちゃくちゃ細くてスマートだったのだ。美貌といい、スタイルといい、そして演奏の才能といい、独り占めしちゃずるいよな。

☆☆☆YouTubeでの映像

・ラプソディ・イン・ブルー(ガーシュイン)
http://jp.youtube.com/watch?v=KQAJTL5ztBY

・火の鳥(ストラビンスキー)
http://jp.youtube.com/watch?v=6Yo6Zma-fgM

・ささやかな贈り物(シェイカー教徒の賛美歌)
http://jp.youtube.com/watch?v=yudATA1XsyE

・熊ん蜂の飛行
http://jp.youtube.com/watch?v=wkQ55EJ1zPs

・各メンバーの素顔を紹介したテレビ番組(その1)
http://jp.youtube.com/watch?v=tqF7KNSLZ4U

・紹介番組(その2)(おしまいの方にめざましテレビの軽部さんの声が)
http://jp.youtube.com/watch?v=52AwgDRtOEA

・紹介番組(その3)
http://jp.youtube.com/watch?v=ItMRtG8WF08

☆☆☆おまけ

文化会館大ホールのホワイエに、ステージに登場した指揮者達の写真が飾ってあった。そうそうたる巨匠達をみてなつかしい感情が一気にあがってしまった。

写真は左からムラビンスキー、ジュリーニ、カラヤン、オーマンディ、ショルティ、バーンスタイン、ベーム。どうです、40~50代以上の人たちには音楽青年の頃の感情がわき上がってきませんか?

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2007-08-05

『激情のベートーベン』及川浩治ピアノリサイタル

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8月3日、池袋の東京芸術劇場に及川浩治のピアノリサイタルを聴いてきた。『激情のベートーベン』と題され、ベートーベンの標題付きのピアノソナタを中心にしたベートーベンプログラム。新しくベートーベンのソナタアルバムを録音したのでそのお披露目にあたるコンサートだ。

  • ピアノ・ソナタ 第 3番 ハ長調 作品2-3
  • ピアノ・ソナタ 第21番 ハ長調 作品53「ワルトシュタイン」
  • ピアノ・ソナタ 第 8番 ハ短調 作品13「悲愴」
  • ピアノ・ソナタ 第23番 ヘ長調 作品57「熱情」
  • アンコール ベートーベン:月光
  • アンコール ショパン:子守歌

  ピアノ:及川浩治

クラシックは学生の頃から親しんでいるが、恥ずかしいことにベートーベンのピアノソナタをじっくり聴いたのはこれが初めてだった。「悲愴」の有名なメロディーをギターで演奏したりといったことはあったのだけど。

2度目の及川浩治の演奏はエネルギッシュで引きつけられた。それはそれで堪能したのだけど、ホントに素人なバカな印象を書いちゃうと、ベートーベンのソナタは音が多すぎて消化不良になりそうだった。「音が多すぎる」という表現は映画「アマデウス」の中で皇帝がモーツアルトの曲に対して言った感想だけど、その気持ちがわかったような感じがする。

たぶん、もう少し聞き込むなり(無理だけど)自分で弾いたりすると消化されるのだと思う。

4曲の中では「熱情」が一番良かった。第一楽章で「運命」の主題が何回も出てきたのにはびっくりしたけど、第2楽章の変奏曲風なところも第3楽章の最後の盛り上がりも魅力的だった。たぶん及川浩治のメリハリのある演奏あってのことだと思う。機会があればもう一度聴いてみたい。

広い芸術劇場の大ホールを一人で満員にした及川浩治の人気もたいしたものだと思う。

☆☆☆関連記事

・ちょっとセレブにクラシックの夕べ
http://guiter.cocolog-nifty.com/bare/2007/06/post_4080.html

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2007-08-03

驚異のアカペラ『ザ・リアル・グループ』

NHK-BSで放送された、アカペラグループ「ザ・リアル・グループ」を見た。

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結成から23年というスウェーデンのアカペラグループだ。そう言えばちょっとまえに同じくNHK-BSのしぶやライブ館に出ていたことを思い出した。そのときの印象はそれほど強くなかったんだけど、今回はとても楽しかった。

 ミクシーのKURIKURIさんの日記でこの番組のことを丁寧に書かれているのを見てさらにこのグループに興味がわいた。(ミクシーからこられた方はぜひKURIKURIさんの記事もごらんになってください)

いつも週末に一週間分の録画予約をまとめて行うのだけど、音楽ジャンルで検索した番組リストにこの「驚異のアカペラ」というタイトルが見つかって、とりあえず予約しておいた。放送当日はすっかり忘れていて、テレビの録画インジケーターが点灯していたので「あれ、何を録画してるんだろう」ってテレビをつけたらこの番組の途中だった。

ちょうど、メンバーへのインタビュー中で一人ずつ音をとったあと同時に発音したら素晴らしいハーモニーができあがる、という場面だった。この時の同時発音の音を聴いたとたんに気持ちがキューンとなってしまった。「なんて美しくて暖かいんだろう」って。

彼らのオフィシャルサイト。(オープニング画面は3曲のアカペラ遊びができる)
http://www.realgroup.se/

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録画した番組はDVDに落として大事なライブラリになった。

曲目は以下の通り。
・Prime Time Blues
 (テナーのエーデンロース(上の写真の一番右)の作詞作曲)
・恋よさようなら
 (バート・バカラックの曲。聞くと「ああ、あの曲か」と思う。バックリズムでバカラックの明るさをよく表現している。それぞれのソロもすばらしい。)
・これからの人生
 (シンガーズ・アンリミテッドのアルバムにも入っていた。アカペラ向き。ハーモニーが堪能できる。)
・Acappela In Acapulco
 (エーデンロースの曲。このグループの十八番らしい。とてもリズミック。)
・There goes my heart
 (ソプラノのヨハンナ・ニィストロームの作詞作曲による。彼女のソロがたっぷり堪能できる。)
・Run Run Run
 (これもエーデンロースの曲。さまざまなテクニックを聴くことができる。ベースを担当しているときに右手でベースを弾いているようなアクションになっているのがおもしろい。)
・野山はやさしい緑におおわれ
 (スウェーデン民謡。完璧なまでのハーモニーに裏打ちされてなおかつあたたかな歌声。曲は賛美歌やクリスマスキャロルという感じで、シンガーズ・アンリミテッドのアルバム「Chiristmas」を彷彿とさせる。)
・私たちの草原で
 (これもスウェーデン民謡。どちらかというとリズミックでポップな曲よりこういうトラディショナルな曲の方が好きだな。)
・All for Love~愛こそすべて~
 (一転して日本のグループ「Skoop On Somebody」とのコラボ。この曲は共同で作ったオリジナルらしい。以前来日したときに彼らのラジオ番組に出演してからのつきあいだという。特に聴きたくないなあ。)
・カウント・ベイシー・メドレー
 (Flight Of The Foo-Birds~Shiny Stockings~Lil' Darlin'~Splanky~Whirly Bird。この曲と次の涙の乗車券は以前のしぶやライブ館でのもの。ひとりでベースとハイハットをやってるけどすごくスウィンギーでかっこいい。)
・涙の乗車券
 (ご存じ、ビートルズナンバー。バリトンのカールソンが元気いっぱい歌っている。エーデンロースのエレキギター(もどき)もすごい。)
・(クロージング・ナンバー)
 (It's always hard to say goodbye と始まる短いメロディーだけど、きれいなハーモニーの曲で番組は終わる。)

音大で知り合ってグループを結成したと言うことだけど、すでに23年も継続していて、それぞれのメンバーは結婚して子供も大きくなっているというのがすごいと思う。これからも息の長い活動を続けて欲しい。

クリスマス曲集のようなアルバムがあるといいな。

☆☆☆関連記事

・Singers Unlimited "Christmas"
http://guiter.cocolog-nifty.com/bare/2006/12/singers_unlimit.html

・スウィングル・シンガーズ クリスマスコンサート
http://www5.plala.or.jp/guiter/mind/music/20021222.htm

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2007-08-02

YouTubeで見つけたクールなピアニスト

やっぱり『美しく青きドナウ』をYouTubeで探していて見つけた演奏。

まずは聴いてみてください。

なんてぶっきらぼうなワルツだろう!って初め思ったけど。聴いているうちにすごく居心地良さを感じるようになってきた。
本場のウインナワルツの雰囲気とは正反対のこの演奏、ぶっきらぼうなようで実は機械的なリズムに身をゆだねられる懐が備わっていると思う。

奏者のblackratsnakesさんはこのほかにも20本ほどの演奏をアップしているけど、自作曲が多いようだ。

手首に装着しているモノはなんだろう。手首を保護するためなのかなあ。ミステリアスだ。

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2007-08-01

Anderson & Roe ピアノ・デュオ

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今ピアノはサウンド・オブ・ミュージック12曲を練習しているけど、これが終わったら弾きたいと思っている曲がある。それはヨハン・シュトラウスの『美しく青きドナウ』だ。

以前、カフェでコーヒーを飲んでいたときに店内にピアノソロのこの曲が流れていた。思わず聴き入ってしまった。そのときに急に「弾きたい」って思ったのだ。その帰りにスーパーに買い物に行ったら店内に今度は原曲のオーケストラ版でこの曲が流れていた。そのとき運命的なものを感じて「これは絶対に弾かなきゃ」って思ったのだ。

実は、そのときはまだピアノを始める前だったので、この曲がどれくらいの難易度なのかとかはまったくわからない状態だった。その後ピアノソロ版の『美しく青きドナウ』のCDを探したのだがなかなかなくて、ようやくイリーナ・メジューエワという人の演奏したCDを入手した。ホロビッツが演奏したライブ版もあるということだけど。楽譜もわりと初級者向けにしかも有名なメロディーだけのお手軽版じゃなくてわりと原曲に忠実に省略なしに編曲している曲集を見つけた。早く弾きたいなあと、たまに取り出してぽろぽろと音を出してみたりしている。

そんなこんなで、ようやく本題のAnderson & Roeに入るわけだけど、先日ミクシーの「YouTubeクラシック」というコミュニティーでピアノ関連の曲を聴いていて、関連で出てきたこのAnderson & Roeの『美しく青きドナウ』を見つけた。正式なタイトルは"A New Account of the Blue Danube Waltzes"で、美し青きドナウの自分たちなりの解釈の演奏というような意味だろうか。映像はドラマ仕立てになっていて、二人の出会いからゴールまでを演奏シーンと織り交ぜながら10分くらいの長さで構成されている。

YouTubeの『美しく青きドナウ』の映像はこちら

また、彼らデュオのオフィシャルサイトでも多くの曲が聴けるようになっており、この映像も含まれている。(メイキングビデオというかNG集みたいな映像もある)
http://www.andersonroe.net/

この美しく青きドナウはもちろん彼らの編曲によって原曲とは違うものになっている。映像を見るとわかるのだけど、連弾なのでひとつの鍵盤上を二人の指が行き来するのだが、情熱的に交差したりはにかみながら近づいたり離れたりと編曲がよく考えられている。

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このグループはアメリカではコンサートを開いているようだけど日本にもこないかなあ。このサイトのリンクページに"The 5 Browns"というピアノグループのサイトが載っていて"best friends"となっていたので仲がいいのだろう。The 5 Brownsは9月に来日してコンサートを行うことになっている。文化会館でのチケットは買ってあるので楽しみにしている。Anderson & Roeも日本に来ないかなあ。

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男性は グレッグ・アンダーソン(Greg Anderson)。女性は エリザベス・ジョイ・リー(Elizabeth Joy Roe)、Roeっていうのは韓国の「李」だろうか、東洋系だ。この二人の音楽はかなり見せることを意識したもので、日本で言うとルフルールの二人にイメージが近い。個人的にはルフルールはテンションが高すぎてちょっとついていけないところがあるが、Anderson & Roeはロマンティックさとダイナミックさを併せ持っている魅力的な演奏をしている。

彼らの写真ページはこちら
http://www.andersonroe.net/media/photos.html

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上野樹里版「のだめカンタービレ」再び

昨年暮れで終了したドラマ版「のだめカンタービレ」。

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その後始まったアニメ版もいいけど、やっぱり上野樹里ののだめは魅力的だったな。
妻がお気に入りのあるシーンを再度見るためにDVDの第5巻を借りてきた。

千秋について行こうと思いヨーロッパへの留学を手に入れようと音楽コンクールに出場したのだめは1次予選、2次予選を通過し本選に出場した。

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しかし、準備不足のため2曲目のペトルーシュカを弾いている途中で止まってしまう。頭の中はバスの中で必死に暗譜していた時に耳に入った着メロの「今日の料理」とペトルーシュカがごっちゃになってしまっている。とにかく今日の料理を織り交ぜた形でペトルーシュカを弾き終えた。当然コンクールは落選。

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落ち込んで帰ろうとしていたのだめに千秋が声をかける。「あんなに真剣に音楽に向かい合っているのだめを初めて見たよ。」

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しかしのだめは
「何でそんなにみんな一生懸命音楽をやれって言うんですか。楽しく音楽をやって何が悪いんですか。」
「おかねが欲しかっただけなんですよ!遊ぶお金が欲しかったんですよ!」

と言って去っていった。 (妻のお気に入りのセリフ)

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原作のコミックはもちろんすごく面白く、原作あってのドラマだけど、でも上野樹里ののだめはぴったりはまり役だと思う。

☆☆☆過去の記事

■のだめオーケストラコンサート
http://guiter.cocolog-nifty.com/bare/2007/03/post_196c.html
■のだめフェスティバル
http://guiter.cocolog-nifty.com/bare/2006/12/post_69d5.html
■のだめカンタービレ
http://guiter.cocolog-nifty.com/bare/2006/10/post_8374.html

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2007-07-12

テレビでギターの恩師に会う

旅行に出かけていた妻から電話があり、すぐにテレビをつけろと言う。日本テレビでわらってこらえての結婚式の旅をやっていた。「大橋俊希」さんという人の結婚エピソードの再現ドラマをやっている。大橋さんの息子さんだ。もう25年近く前、横浜に住んでいたときに通っていた横浜ギタースクールに在籍していたプロギタリストの大橋俊和さんの息子さんだった。

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彼の演奏は去年、JGAギターフェスティバルで一回聴いている。
http://guiter.cocolog-nifty.com/bare/2005/09/post_5764.html

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途中で挿入された披露宴でのご両親、つまり大橋さんと奥さんだ。大橋さんが泣いている。もう年賀状しかやりとりしていなくてずいぶん会っていないなあ。奥様もお変わりないようで。

ひょんなところで、お会いできてうれしかった。

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2007-06-30

耳が聞こえないのに合奏ができるなんて!

NHK-BSの「響け!みんなの吹奏楽」。今回は須川展也がソニー吹奏楽団と共演した。

その中で番組でも今回のメインテーマとしてクローズアップしていたが、パーカッションの女性が耳が聞こえないということにすごくショックを受けた。この女性は4歳の頃から聴覚が失われていったということだが、その頃から始めたピアノを続けてなんと音大まで進んだということだ。

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演奏するには自分の出している音を自身にフィードバックして、音楽を作り上げていくというプロセスをたどると思うのだけど、耳からのフィードバックがないのにどうやって作り上げていくのだろう。

しかも一人で演奏するのではなくて50人の仲間と音を合わせないといけないのだ。信じられる? でも彼女はやっていた。正確にはソニー吹奏楽団はやっていた。

自分で正確に音を出すということは大前提として、どうやって合奏に参加しているのかというと、指揮者のタクト、からだのいろんなところに感じる響き(振動?)、他のメンバーの指使いなどありとあらゆる情報を感じ取って自分の中で音を作り上げて、そこに自分の演奏を重ねるのだ。

ベートーベンが耳が聞こえなくても作曲を行ったということもすごいけど、それと同じくらいすごいことのように感じた。

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2007-06-28

ちょっとセレブにクラシックの夕べ

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だいぶ軟弱なこのタイトルのコンサートを聴いてきた。 6月27日(水)、東京オペラシティコンサートホールだ。

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飯森範親(指揮)、及川浩治(ピアノ)、中井美穂(司会)、東京交響楽団

ワーグナー/楽劇「ニュルンベルグのマイスタージンガー」第1幕への前奏曲
ベートーヴェン/交響曲第7番~第1楽章
J.シュトラウス(II)/美しく青きドナウ
ビゼー/「アルルの女」よりメヌエット
ガーシュウィン/ラプソディ・イン・ブルー(ピアノ:及川浩治)
ブラームス/ハンガリー舞曲第5番
マスカーニ/「カヴァレリア・ルスティカーナ」間奏曲
チャイコフスキー/バレエ音楽「くるみ割り人形」より
ラヴェル/ボレロ

聴きに行った一番の理由は及川浩治の生の演奏を聴きたかったこと。NHK-BSのクラシック倶楽部でライブ演奏を見て、シャコンヌやくるみわり人形などを強烈に弾いているこの人にすごく興味を持っていたのだ。

二番目の理由はこれだけ有名なオーケストラ曲をすべて生でどっぷりと聴いてみたいという大きな誘惑に勝てなかったこと。そう言えばオーケストラの演奏はしばらく生で聴いていないなあと思い、この曲目を見たら「ああ、マイスタージンガーのあの響きに身をゆだねたい」「美しく青きドナウをあらためて聴いてみたい」「ボレロのクライマックスに酔いしれたい!」・・・ ということだ。

飯森範親指揮の東京交響楽団は重厚な響きを聴かせてくれた。期待を裏切ることなく私の身と心をどっぷりと浸らせてくれた。

かなり意外だったのは及川浩治だ。
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演奏は期待通りものすごいものだった。聞き飽きたと思っていたラプソディー・イン・ブルー を再度輝きのある音楽で聴かせてくれた。そしてその演奏スタイル(音じゃなくて見た目)もすさまじいものだった。いつ椅子から転げ落ちるかというくらいのアクションでまるで自分が指揮をしているようなしぐさや足で床を踏みならす音。クラシック界の山下洋輔?

それと、今宵の司会は中井美穂が務めていたのだが、演奏前の及川浩治とのやりとりに大爆笑だった。写真からは想像できないようなキャラ爆発という感じで、この演奏家にますます親近感がわいた。

その中井美穂だけど、さすがアナウンサーっていう感じだ。とにかく発音がきれい。とても早口だけどわかりやすい。たぶん自身ではクラシックのことをかなりよくご存じだとはおもうのだが、観客の目線で飯森や及川からいろいろな話を引き出していた。

久しぶりのヒットなコンサートだった。

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2007-06-07

40歳からのピアノ入門

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 最近ピアノを始めたこともあって、山野楽器に楽譜を物色しにいったときに平積みされていたこの本を購入した。ちなみに私は50歳を過ぎているが、一応40歳以上ということで。

 著者の言いたいことは、『楽譜通りに弾けなくて挫折するよりも、コード奏法で自分なりに音楽を作りながら楽しくピアノを弾きましょう』ということだ。それともう一つ、せっかく弾けるようになるのだから、もっともっと人前で弾く機会を作って、さらに楽しもうということだ。

 コード奏法については、これは楽譜を読める読めないにかかわらずできた方が楽しいし、またできるべきだと思う。だけどただコードを理解して覚えればいいというだけではなくて、自分で音楽を創造する力が必要だ。いわば右脳フル回転の演奏が必要だ。

 私はギターを弾いていたときもそうだったけど、これがほんとに苦手だった。創造性がないんだろうな。楽譜に書いてないとだめなのだ。だからこの本の言わんとしていることはよくわかるけど、自分にはかなり難しいと思う。だけど、ピアノに慣れてきたらコードを見て演奏するという力を付けていきたいと思う。

 また、人前で演奏すると言うことだけど、これもその通りだと思う。ガチガチに緊張するけど、自分の演奏を人に聴いてもらえた時の喜びは何者にも代え難い。できるだけそういう機会を作っていった方が演奏する楽しみも倍加する。

 けど、この本の著者はライブバーなどいろいろなところで演奏する機会を得ている。普通の人は習っている教室などの発表会がせいぜいだろうと思う。だけどやる気さえあればいろいろなコネクションで場を開拓できるのかもしれない。

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2007-05-23

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イージーリスニング系のライブ、Live image 6(six)を聴いてきた。東京国際フォーラム・ホールAだから巨大なホールだ。5012席の客席がほぼ埋まっている。今回の席は1階の一番後ろということでステージまでかなり遠い位置だった。

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 このコンサートは今年で6年目ということだが、変わらぬ人気があるようだ。

 今回の目玉はジェイク・シマブクロだろう。ウクレレ1本で多彩な表現を作り上げる人気のミュージシャンだ。生で聴いたのは今回が初めてだったけど、あれはウクレレというより、ウクレレを使った全く新しい音楽という感じだ。ちょっと辛口に言えばあえてウクレレを使う必然性が感じられないとも言えるかな。でもすばらしい演奏であることに変わりはない。(体をくねくねさせるスタイルにはちょっと鼻につくけど)

 今回の初参加ということでもう一人古澤巌が登場した。バイオリニストだ。帽子をかぶってちょっと斜に構えているが、話の雰囲気が谷村新司を彷彿とさせる。もともとクラシック畑の人らしい。「チャイコフスキーのコンチェルトをやります」と曲を紹介したので「バイオリン協奏曲か、しぶいな」と思ったのだが、ピアノ協奏曲の方だった。まあポップスバイオリンでバイオリン協奏曲やっても何なのでそういうことだよね。ちなみに翌朝のTV朝日「やじうまプラス」で生出演していた。あの曲はこの人だったのね。

 あとは常連がそれぞれのスタンダードを演奏するというパターン。例えば加古隆の「パリは燃えているか」、葉加瀬太郎の「エトピリカ」「情熱大陸」、ゴンチチの「放課後の音楽室」、松谷卓の「匠」(ビフォーアフターの曲)など。

 これらの音楽はいずれもテレビのタイトル曲や挿入曲、CM曲でおなじみのものだ。このコンサートはそういう曲をフューチャーしたものなのだ。それにしても8人のミュージシャンがそれぞれたっぷり演奏して、6時半から10時まで長時間にわたったのだがちょっと疲れた。最後に葉加瀬太郎が情熱大陸で無理矢理立たせるもんだからとどめを刺されたっていう感じ。

 まあ、アンコールで定番の大好きな曲「マイ・フェイバリット・シングス」が聴けたのでよかったけど。

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2007-03-03

シエナドリームブラス

シエナ・ウインド・オーケストラのブラスセクションのメンバーで活動しているシエナ・ドリーム・ブラスのコンサートを聴いてきた。『元気と勇気をお届けします』というふれこみだ。

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このコンサートは関東各地の地域のコンサートホールを舞台に多くの人にクラシック音楽を楽しんで貰おうという企画で開催されている。都内でも開催されるのだが、今回はあえて大船まで足を運んだ。舞台は鎌倉芸術館だ。大船駅からまっすぐ延びる道路の突き当たりに位置し、かつての松竹大船撮影所があったところだ。館内に入ると竹をあしらった中庭があり雰囲気を醸し出している。

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第1部は踊りにちなんだ曲が集められた。ブラスアンサンブルなのだが、ゲストにはパーカッショニスト池上英樹が加わって色を添えていた。彼のマリンバはとても繊細な音を操り聴衆を引き込んでいた。また、特に「ガイーヌ」でその表現力を見せつけてくれた。
ガイーヌと言えばなんか懐かしかったなあ。中学校の頃剣の舞やバラの乙女達の踊りをクラブ活動で演奏したことが思い出された。特にバラの乙女達の踊りはその後そんなに聴く機会がなかったのでなおさらだ。またレスギンカは録音で聴くことはあっても生で聴いたのは始めてのような気がする。それにしてもこの曲をよくブラスアンサンブルで演奏したものだ。池上さんのドラムもすごかったけど、この曲を難なく演奏したブラスメンバーのテクニックはやはり並外れている。

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この写真は休憩中のステージを撮影したもの。ステージ後方にマリンバが置かれている。ブラスアンサンブルでマリンバというのはあまりないと思うがなかなか合っていたと思う。
また写真ではよく分からないがステージ前方にテーブルが置かれ、上にタイプライターがある。これは第2部で演奏するルロイ・アンダーソンメドレーで使われる小道具だ。タイプライター(タイプライター)の他にも紙ヤスリ(サンドペーパーバレエ)やウッドブロック(シンコペーテッドクロック)などが置かれている。
第2部はおふざけが満載だった。まずルロイアンダーソンメドレーの『ラッパ吹きの休日』ではメンバーが譜面代に「休暇中」などの張り紙を出してそれぞれ編み物を始めたり新聞を読み始めたりと「休日モード」に入っていくという趣向だった。また、『男はつらいよ』ではトロンボーンのメンバーが寅さんのかっこうをしてソロをとったり。個人的にはなにもそこまでやらなくてもという気持ちがするが、まあ演奏はすごくうまいので許そう。

アンコールではシエナのおきまりの『星条旗よ永遠なれ』のミニ版みたいなかんじをやった。ステージからは数人の楽器をもった元気な観客が上がり一緒に演奏した。

一般的なブラスアンサンブルは4~5人のことが多いけど、今回は10人という編成(ペット4、ホルン1、ボーン4、チューバ1)だった。これだけで一段と曲の表情に幅が出るものだ。その見事なテクニックのせいで純粋に音楽を楽しめた演奏になっていたと思う。

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2007-03-02

のだめオーケストラ

東京国際フォーラムホールCでの、のだめオーケストラコンサートを聴いてきた。

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前回の12月のコンサートはチケット争奪戦に敗れたが、今回のチケットはあっけないほど簡単にとれたのだが、その理由がわかった。このホールAというのがとてつもなく大きなホールで定員が5000名なのだ。しかも昨日から3日間連続で公演を行うことになっている。それでも座席は見渡す限り満席に近い状態だからたいした人気だと思う。

まわりを見渡すと私のようなおじさんはほとんど見あたらない。30代くらいの女性が多いだろうか。

内容だが、かなり楽しめた。

■オープニング(ベートーベンNo.7の第一楽章テーマ)
 指揮者を含めた全員が黒いSオケのTシャツで登場したのは笑った。

■司会
 めざましテレビでおなじみのフジテレビ軽部アナが登場して場内はクスクス笑い。自他共に認めるのだめファンだというだけあって話の内容は熱がこもっていた。自分の名前は軽部真一だが千秋も同じ真一だと言っていた。なるほど。

■のだめ風ベートーベン悲愴ソナタ第二楽章 モーツアルト:2台のピアノのためのソナタ
 プリムローズ・マジックという女性二人のピアノデュオのうち一人の方がのだめ風に悲愴を弾いた。決してよい子はまねをしないようにとマジで言っていたのがおかしい。モーツアルトはとても魅力的な音楽だし演奏もよかった。

■ベートーベン:交響曲第7番第一楽章
 梅田俊明指揮のだめオーケストラはなんだか知らないけどすごくうまかった。コンマスは大阪フィルの人らしいけどうまくリードしていたし、オーボエやフルートなどは柔らかい音を出していたし。みんなどういう人たちなのだろう。このベト7も楽章まるごと演奏したけどもう堂に入っているというか風格さえ感じさせる演奏だった。

■クリスタル・ケイ
 アニメのエンディングテーマをうたっているクリスタル・ケイがシークレットゲストということで出演してその曲をオーケストラバックで歌った。まだ21歳になったばかりということだけど歌うまいね。(スタイルはもちろん抜群だし)

■マングースとオナラの歌
 アニメでのだめの声を演じている川澄綾子さんが登場し自らピアノを弾きながらオナラの歌を歌った。そしてオナラ体操をマングースの着ぐるみが演じた。あのマングース、ドラマ版で登場したヤツだけどかなりかわいいぞ。でも川澄さんピアノも歌もとてもうまい。

■ピアニカフューチャリングのラプソディー・イン・ブルー
 マングースもステージに登場して、実際にピアニカをフューチャーしたラプソディー・イン・ブルーを演奏した。ピアニカって手軽なだけにかなり感情移入した演奏ができるようだ。どちらかというとハーモニカに近い印象だった。

■音と映像
 のだめオーケストラはすごくうまかったのだけどなんでPAを通すのだろう。音がだいなしだ。また、ステージ中央と両脇に大きなスクリーンが設置され、各曲にちなんだアニメシーンを流したり、演奏中に各プレーヤーの表情をアップで流したりしていたのだけど、たぶんオーケストラの映像になれていない人がディレクターだったのではないだろうか。演奏中の映像の大半がフルートとオーボエの特定のプレーヤーで占められていた。曲に合わせてそれぞれフューチャーすべきプレーヤーをうまく切り替えて欲しかった。

そんな感じであっという間にコンサートは過ぎていった。最後のブラ1、そしてアンコール(?)のラデツキー行進曲と楽しいコンサートだった。当分のだめブームは続くのだろうか。

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2007-01-28

押尾コータローコンサートと大阪・京都旅行

久しぶりに押尾コータローのコンサートを聴きに行った。今年の新作「Color of Life」の全国ツアーの初日を大阪まで聴きに行ったのだ。

この際、念願のジンベエザメを見るために海遊館にも行くことにし、さらに冬の京都を歩いてみたいということで2泊の旅行にした。

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まずは海遊館。梅田から大阪市バスで天保山行きに乗り、およそ50分大阪市内を見ながら到着。

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館内に入るとまずラッコがお出迎えだ。みんなそれぞれマイペースで昼寝してたりグルグルと回ったりしている。子供のラッコだろうか愛くるしいやつが印象的だった。

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海遊館は大きな水槽の周りをぐるぐる回りながら見ていく形になっている。中央の大きな水槽にジンベエくんがいる。ゆうゆうと泳いでかっこいい。小さな魚たちを周りにしたがえて背中の水玉模様がかっこいい。それにしても巨大だ。

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水槽の中にジンベエくんの他に目を引くやつがいた。通称マンタ (オニイトマキエイ)だ。横幅が3メートルくらいもあるだろうか。ゆうゆうと長い尾をなびかせながら回遊している。

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さらに下に降りていくとクラゲエリアがあり、いろいろなクラゲが光にゆらぎながら幻想的な空間を作り出している。見ていて飽きない。

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海遊館を出て記念にと天保山の大観覧車に乗ってみた。観覧車に乗ったのなんてずいぶんとないなあ。 大阪ベイエリアが一望だ。大阪ドームも見える。とっても立体的で近代的な感じがする。(東京に比べて)

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いったん、京橋のホテルモントレ・ラ・スール大阪にチェックインして大阪城を挟んで反対側に位置するNHK大阪ホールに。いよいよ押尾コータローコンサートだ。
席は何と最前列ど真ん中。ちょっと気恥ずかしい気がしたが、臨場感たっぷりにコータロー君の演奏を楽しめた。
でも、最初に聴いたオーチャードホールのコンサート(http://guiter.cocolog-nifty.com/bare/2005/01/post.html)の頃に比べるととても演奏が洗練されてきた。ハードレインなども決して乱暴にならずに丁寧に演奏されていた。じっくりと演奏を聴かせてくれてとてもいいコンサートだった。

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コンサートの模様は写真には撮れないけど、お祝いの花をひとつ。なんで堀ちえみなんだろう。

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ところで、今回新幹線で新大阪に到着したら地下鉄御堂筋線の乗り場で「OSAKA回遊きっぷ」なるものを買った。海遊館の入場券+市営地下鉄+市バスの一日乗り放題の切符だ。海遊館の入場券が2000円だから400円で乗り放題ということになる。今回も地下鉄4回、市バス1回利用したので普通だったら1000円近くかかったところだ。この切符、実は先日の大阪出張のおり、車内吊り広告で知ったのだ。

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翌日は京橋から京阪線で京都に一直線。終点の出町柳から京都バスに乗り換え、大原三千院にいった。

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今回の目的は往生極楽院の天井画が復元されたということなのでそれを見ることだ。鮮やかな群青色がとても印象的だ。係の方から説明を聞いたのでとても興味深く見ることができた。極楽に往生する際のお迎えの様子を描いたもので、楽器を演奏して楽しそうだ。みんな同じ方向を見ているが、これはお迎えをする人の方を見ているということだ。

12kindai
バスで京都市街に戻り、平安神宮前の京都国立近代美術館にいった。「ゆらぐ近代」という企画をやっており、高橋由一と狩野芳崖の絵を中心に日本画と洋画の関係を展示している。高橋由一の絵は劇画チックな雰囲気もあり当時の揺れ動く絵画の世界を彷彿とさせていた。(と、シロウトの感想)

13mikane
今回の京都の3番目の目的は御金(みかね)神社に参拝すること。 鉱山・鉱物の神を祀っているということで、転じて金融関係者の聖地になっている。トレードに老後の安定をまかせたい自分としては一度はお参りしておかないと。
境内の絵馬にはいろいろな願い事があっておもしろい。みんな直接的だ。
京都の夜はホテル日航プリンセス京都に泊まった。広々した部屋で、大丸で買ってきた京弁当を堪能し、塩水の風呂で疲れた足を癒した。

14byoudou
翌日はJR奈良線で宇治に行き、平等院を見た。高校の修学旅行以来だ。池に映る鳳凰堂が荘厳だ。 

15byoudou02
参道の上林お茶屋で抹茶とぜんざいをいただき、2階のお茶資料館と言うところを見た。なんでも江戸時代から続いているお店で将軍家に献納していたということだ。ご主人がいろいろ説明してくださった。あちこちのメディアにも顔を出していると言うことで話もおもしろかった。

今回の旅行はコンサートを中心に初めての冬の京都を堪能した。秋の混雑した京都にはない落ち着いた京都だった。

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2006-12-26

国府弘子 クリスマス・ピアノナイト

去年のクリスマスは六本木サテンドールのジャズディナーで過ごした。

http://guiter.cocolog-nifty.com/bare/2005/12/post_c17d.html

今年は同じ六本木のSTB139(スイートベイジル)での国府弘子ライブで過ごした。

Kokufuhiroko

スイートベイジルは前から一度行ってみようとは思っていたのだが、今回が初めてとなった。店内に入るとプーンとバジルの香りがただよっている。そうかベイジルか、と納得。で、139ってな~に?って、妻が店員に聞いてみたら、「東京は東経139度なので」ということでした。

演奏前にビュッフェ形式の食事をとてもおいしくいただいて、青リンゴビールやマッカランでいい気分になったところで国府弘子さんが登場した。

ライブでは初めて演奏をきいたが、ダイナミックでかつ暖かみのある演奏だった。クリスマスにちなんだメロディーもたくさん聴かせてくれたし、オリジナルは1曲1曲が思いにあふれたテーマがあり、大人の楽しめるライブだったと思う。

ライブ中にじゃんけん大会があり、なんと私も勝ち残ってステージに上がってしまった。国府さん手作りのお楽しみ袋と薔薇の花をいただき、握手をしてもらってとっても楽しかった。

国府さんありがとう。

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2006-12-24

ICU Modern Music Society BigBand 2007 定期演奏会

昨年の国際基督教大学モダンミュージックソサエティの定演

http://guiter.cocolog-nifty.com/bare/2005/12/icu_modern_musi.html

に続いて今年も聴きに行ってきた。妻の友人の娘さんは今年は4年生、クールにベースを弾いていたのは変わらずだが今年はコンマスとしてバンドを率いてきたということだ。とても大変だったろうけど、得るところも多かったようだ。

Mms2006

今年は第50回の演奏会ということもあり、会場は去年のライブハウス風の会場より格段に大きなセシオン杉並という500人くらい入るホールだった。お客さんもおおむね入っていて盛況だった。

相変わらず切れの良いハイテンポな演奏に舌を巻いたが、それでも山野のコンテストで26位だったということ。

今年はMMS大OBのケイ赤城さんという方がアメリカからかけつけてピアノを弾いていた。かつてはマイルスデイビスグループでピアノを弾いていたという経歴を持つらしいが、今はカリフォルニア大学で教鞭をとっているということだ。さすがにダイナミックな自信にあふれた演奏はよかった。年齢は私と同じくらいだけど、とてもわかわかしい。

それにしても去年も感じたけど、この年齢の4年間、うちこめるものにを行いながら過ごせたメンバーはとても幸せだったと思う。これからも頑張ってください。

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のだめフェスティバル

Nodamefestival

のだめブームはとどまることを知らないようだ。東京国際フォーラムが主催してのだめフェスティバルなるものが開かれている。今日、行ってきた。どうして東京国際フォーラムなのかというと、ゴールデンウィークに行われる「熱狂の日」とのコラボレーションを狙っているからのようだ。

会場はほとんどが子供連れだったので少し恥ずかしい感じがしたが、それなりに楽しめた。やはり一番人気があるのはグッズコーナーだが、のだめが持ち歩いているあの鍵盤デザインのバッグが7000円もするのはちょっとびっくりした。

ちょうどお昼時だったので「CAFE DE のだめ」でやさいごろごろスパゲティーを食べた。ナポリタンにブロッコリーがどかんとのっている感じだ。写真となりは「息子丼」。

Nodameeat

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2006-12-23

Singers Unlimited "Christmas"

毎年、クリスマスの時期になるとちまたでクリスマス音楽を耳にするようになる。

クリスマス音楽ってみんな何かあたたかい雰囲気を持っているけど、あれってどうしてなんだろうと聴くたびに思う。ただ単に季節的なすり込みでそれらの音楽を聴くと「クリスマス」というイメージがふくらんでしまうのか、それとも音楽それ自体にクリスマス特有の「何か」が備わっているのだろうか。

キリストの誕生を祝福するというクリスマスというのは、たぶん(自分も含めて)多くの日本人にとっては季節的行事のひとつにしか過ぎないのだろうけど、それにしても「心温まる」、「楽しい」、時に「厳粛な気持ちになる」クリスマス音楽は(特にこの時期)聴いていて心地よいものだ。

私のクリスマス音楽の定番はシンガーズ・アンリミテッドの「Christmas」だ。

Singersunlimited

学生の頃からだからもう30年にもなる。当時はLPを買って聴いていた。その後CDを買って聴いているがまだLPもたぶん実家に残っているはずだ。

シンガーズ・アンリミテッドはジャズに分類されるアカペラのグループだけど、このアルバムではハーモニーこそ複雑でジャズっぽいものの、全体的には宗教音楽という色合いを強く出している。「きよしこの夜」「もろびとこぞりて」など有名な曲も入っているが、ほとんどが一般の「クリスマス音楽」としてはそう頻繁に取り上げられることのない曲が中心だ。

それにしても、多重録音で紡ぎ出されるコーラスの響きは何回聴いてもどこか厳粛にさせてくれるものの、聴いている内にあたたかい気持ちになってくる。一見冷たいような機械的な響きにも聞こえるのだが、聴いている内ににじみ出てくる暖かさは、ストレートにそれらを表現したものよりも心に染み入るようだ。

いつ聴いてもいいのだが、やはりこの季節になると聴きたくなってくる珠玉の一枚だ。

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2006-11-05

フェリシダージ

ナップスター内をいろいろ聴いていて、マイ・フェイバリット・シングスの他にも昔から妙に心に残っている曲がたくさんあることに気づき始めた。フェリシダージもその1曲だ。

映画「黒いオルフェ」の冒頭で使われていた曲だ。映画はかなり以前テレビの名画劇場で1回見ただけなのでうろ覚えなのだが、サンバのリズムでカーニバルの情景のバックに流れていたような気がする。

この曲、大好きでギターでよく弾いていた。アンサンブルをやっていた頃は自分で編曲してみんなにたのんでレパートリーに入れてもらったこともあったっけ。

「フェリシダージ」というよりも「悲しみよさようなら」という日本語題名で覚えていたのだが、ボサノバ日本語計画というサイトの歌詞を見てみたらフェリシダージとは喜びとか幸せという意味があり、実際の歌詞は「喜びはすぐに終わるけど、悲しみは永遠に続く」というような意味のようだ。

ナップスターの検索では数十曲も出てきて、演奏を確認しながらマイ・リストを作成したら30曲にもなってしまった。アントニオ・カルロス・ジョビンの作曲のせいかたくさんのアーティストが演奏している。作曲者本人、アストラッド・ジルベルト、ジョアン・ジルベルト、ウォルター・ワンダレー、バーデン・パウエルなどそうそうたる演奏者の演奏がリストアップされた。(もっともあとは聴いたことのないアーティストだけど)

あらためていろいろな演奏を聴いてみると本当に心にしみ入る。特にメロディーの最後の半音ずつ下降していく部分は切なくなってくるようだ。

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2006-10-29

東京日本橋パレード

日本橋まつりのパレードを2年ぶりに見てきた。マーチングを見るためだ。
一昨年見たときは消防庁音楽隊、日本橋中学校、日本橋女学館の3団体だけだったのだが、新聞の広告を見たらパレード参加団体に「東京都吹奏楽連盟」と載っていた。吹奏楽連盟ってどういう参加をするのだろうと気になって足を運んでみたのだ。(と言っても自宅から徒歩15分くらいだけど)

日本橋交差点についた時は踊りだのよさこいだのといった出し物だったので、丸善で時間をつぶしていた。そうしたら外で急にバグパイプの音が聞こえてきた。え!ってびっくりして店を出てみるとタータンチェックの衣装に身を包んだ団体がバグパイプ隊を先頭に行進しているところだった。最初にバグパイプの音が聞こえてきたときは30年前にスコットランドで聴いたときの衝撃が一瞬頭によみがえってきてタイムスリップしたような気分になった。
1senshuu

その団体は「千修吹奏楽団」だった。千修印刷という会社のバンドのようだ。
もちろん男性もスカートだ。

そして次々のいろいろな団体が目の前を通り過ぎていった。こんなにたくさんのマーチングバンドを目の前で一度にみれるなんて夢のようだ。
一応確認できただけの団体名と写真を載せてみたい。

2fumei
残念ながら団体名を喪失(ごめんなさい)

2itabasi
板橋区立桜川中学校吹奏楽部

3rikkyou
立教大学体育会応援団吹奏楽部

4itabasiku
板橋区吹奏楽団
(帽子の羽が素敵)

5musasi
武蔵村山市立第四中学校スクールバンド部
(演奏の間合いに観客の方に笑顔で手を振っている。なんてかわいい!)

6souka
創価シャイニング スピリッツ
(とっても大編成だけど全員女性だ)

7toukai
東海大学吹奏楽研究会
(カウボーイチックな帽子をかぶってキュート)

8meiji
江東区立明治小学校マーチングバンド
(数ヶ月前の地元の小学校だ)

9feari
フェアリーズバトンスタジオ
(こんな小さな男の子が白い衣装で混じっていた)

10katusika
葛飾吹奏楽団 Blazing Ranks
(ここもそうだけど、間合いのドラムだけでリズムを刻む曲がすごく楽しい)(なんて言うんだろう)

11flagtail
MARCHING BAND FLAGTAIL
/スプレッドイーグルとの合同マーチングバンド

12senju
足立区立千寿桜堤中学校吹奏楽部
(ごらんのようにブルーのジャージという地味な服装だったけど、歩き方も地味だった。なんか前につんのめるような)

13tibashouka
千葉商科大学文化団体連合会吹奏楽部

14runesansu2 14runesansu
創価ルネサンスバンガード・ジュニア
第2の創価チーム。こちらも大編成だ。ごらんのようにユーフォニウムとチューバだけで大軍団を形作っている。また儀仗隊のような一群もいてすばらしい銃さばき?を見せてくれていた。

15hatiouji
八王子高等学校吹奏楽部
ここもかなり大編成だ。曲にあわせて飛び上がっていた。

16ajia
亜細亜大学吹奏楽団

17aethte
Aesthetic Romany
なんか不思議な雰囲気の団体。お面付けて古代ローマみたいな衣装着て、小走りになったり・・・

18nihonu
日本大学吹奏楽研究会

19toyo
東洋大学吹奏楽研究部

20sinagawa
品川女子学院吹奏楽部・バトン部

21nihonnbasichuu
中央区立日本橋中学校吹奏楽部
最後は地元日本橋中学校だ。一昨年もすばらしい演技を見せてくれていたが、今年もうまかった。

久しぶりに、それも思いがけなくこんなに多くのマーチングバンドを見ることができて、すっごく興奮してしまった。マーチって最高。

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2006-10-25

ナップスター

ゴンチチの演奏を聴いてマイ・フェイバリット・シングスのマイ・アルバムができないかと思ったと書いた。いくつかのオンライン・ミュージックサイトを覗いてみたのだがあまりぱっとしなかった。

今日、一番新参(日本では)のナップスターを見たのだが、"my favorite things"で検索したら131曲もあがってきた。

ナップスターは通常のオンライン購入も150円からと結構安いのでアルバムごと購入しても2000円ほどで手に入れることができる。しかし、ナップスターの最大の特徴は月額定額制で150万曲のすべてが聴き放題というサービスだろう。最初の1週間がおためし無料ということで登録してみたのだが、確かにすごい品揃えでこれらがすべて聴き放題(ダウンロードし放題)というのは楽しいかもしれない。

あるサイトの紹介記事によれば洋楽が主で邦楽の品揃えはこれからの課題だろうと書かれていた。まあJPOPなどはあまり聞かない私にとってはどうでもよいことだ。

ちなみに"村治佳織"とか"押尾コータロー"とかで検索したらほとんどすべてのアルバムが抽出された。だけど"DEPAPEPE"や"小沼ようすけ"はなかった。

ひとつ面白かったのは「チャネル」という機能だ。テーマ別に曲が構成されているので好きなチャネルを再生するとラジオのようにあらかじめ選別された曲が流れてくると言う機能だ。自分で聞きたいと思うアルバムを聴くというのはもちろんいいのだが、誰かが選曲してくれた構成で聴くというのもすごくいいと思う。

ただ気をつけなければいけないのは月額1280円を払い続けている限りはダウンロードしたものはすべていつでも聞くことができるのだが、契約を解除するとオンラインはもとよりダウンロードしたファイルも聞くことができなくなるということだ。つまり永久に聞きたければ購入する必要があるというわけだ。結構安いので自分のものにしたければ購入すればいいだろうと思う。

さて、来週お試し期間が切れる前に止めるか継続するか選ばなければいけないけどどうしようかな。

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2006-10-22

ゴンチチ燈火コンサート

10月21日、東京国立博物館の本館前広場でゴンチチのコンサートを聴いてきた。ゴンチチは去年のすみだトリフォニーホール以来約1年ぶりだ。

東博の本館前で行われたのだが、池の周りと玄関前に灯籠がともされていて幻想的な雰囲気を醸し出していた。

すでに10月下旬ということでかなり寒かったのだが、大きな木の枝が風にそよぐ音や虫の音をバックにゴンチチの演奏を聴くというとても希有な体験だった。

Gontiti1

それにしてもゴンチチの演奏ってとても雰囲気がある。同じギターデュオと言っても、もちろんDEPAPEPEとはまるで違う。

特にゴンザレス三上さんのリードギターが特徴的だ。主にメロディーを弾いているのだが、大きな音と小さな音の表現がものすごく極端なのだ。そこにチチ松本さんの安心感のあるバッキングが支えていてゆったりとした雰囲気を醸し出している。

Gontiti2

今日うれしかったのは、「マイ・フェイバリット・シングス」が聴けたこと。この曲、大好きなのだ。別にJR東海のCMで好きになったわけではないのだけれど、サウンド・オブ・ミュージックを初めて見た二十歳の頃から大好きなのだ。

私のPCに保存してあるムービーは多くないけど、「マイ・フェイバリット・シングス」の演奏ムービーは大切に保存してある。今度オンラインミュージックストアからこの曲だけいろいろとダウンロードしてマイ・アルバムを作ろうかな。

このコンサート、奈良で行われたコンサートを東博の方が見て、是非にということで実現したのだそうだ。東博で野外コンサートを行うと言うこと自体が始めてのことだそうだ。ゴンチチの雰囲気が100%出たコンサートだったと思う。

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2006-10-03

超人「渡辺香津美」

BSデジタルのTBS(BS-i)で放送している「超人」でギタリストの渡辺香津美が取り上げられた。

http://www.jump.co.jp/bs-i/chojin/archive/065.html

この番組は以前にも押尾コータローを取り上げていたが、ミュージシャンを「超人」という観点で掘り下げてくれ、興味深い番組になっている。BSならではの番組だと思う。

番組の中で興味深かったのが演奏中のピックの持ち替えだ。ピック奏法と指(爪)奏法を瞬時に切り替える技はまるで手品師のようだった。

番組中に何回か下の写真のシーンが出てきた。マンションのベランダ風のところでギターをつまびいている。こういうの、とっても好きだ。

06501

彼の演奏はCDを買って聴くというほどではなく、放送メディアを通じて見聞きする程度だが(唯一、村治佳織のコンサートで共演した時、実演を聴いた)、エレキギター、アコースティックギター、クラシックギターなどジャンルを超えた幅広さが私は好きだ。

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2006-09-06

ブラスト2:MIX

いよいよ待望のブラスト2:MIXを見てきた。今年でブラストは4年目だ。

最初のブラスト:http://www5.plala.or.jp/guiter/mind/music/20030727.htm
2年目のブラスト:http://guiter.cocolog-nifty.com/bare/2004/07/blast.html
3年目のブラスト:http://guiter.cocolog-nifty.com/bare/2005/09/blast_38e2.html

そして今年は装いも新たにブラスト2:MIXだ。http://www.fujitv.co.jp/events/blast2/index.html

編成が大幅に変わり通常の吹奏楽のように木管楽器が加わった。曲目もがらりと変わった。

Blast21
開演前のステージの様子。 ○△□の図形が昔のTVゲームのテニスボールのようにお互いや壁に反射しながら動き回っている。これは金管、木管、打楽器を表している。昨年までは色がモチーフだったがブラスト2ではこれら3つの図形がモチーフとなっているのだ。

そしてどうだったかというと、あくまでも個人的な印象だけど「感動がなかったなー」というところ。内容も一新され楽しめたんだけどなあ。

もっとも最初に聴いたときの圧倒的な印象から年ごとにそれが薄れてきているのはしかたがないとは思うけど。たぶん去年からまたは今年初めてブラストを見た人は新鮮な感動を覚えるんだろうと思う。だから「あくまでも個人的な印象」ということで。

内容としてはバトントワリング(日本人の稲垣正司が大活躍!)はすごかったし、春の祭典は木管楽器参加ならではでとてもよかった。

実はブラストの印象を薄めた一因は「金魚」だったりして。(次の記事でその事実を...)

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2006-03-12

村治佳織スペシャルプロジェクト

 村治佳織の指の故障により12月から延期されていた浜離宮朝日ホール村治佳織スペシャルプロジェクトがいよいよ開かれた。私が聴いたのは3月9日のProgrammeA。「スタイリッシュなフレンチプログラムに渡辺香津美を迎えて」という副題がついている。

muraji

 このシリーズは村治佳織を中心に4つのプログラムを用意して、4日間浜離宮ホールで行われたものだ。私の聴いた渡辺香津美とのデュオ、チェンバロやリコーダーとのアンサンブル、弦楽四重奏とのアンサンブル、映画音楽など多彩なプログラムを組んでいる。

 村治佳織の生演奏を聴くのはこれが初めてだ。プログラムは以下の通り。

  • サウダージ(ディアンス)
  • 2つの舟歌(クレンジャンス)
  • 亡き王女のためのパヴァーヌ(ラヴェル/ディアンス)
  • ジムノペディ第1番(サティ/クレンジャンス)
  • 亜麻色の髪の乙女(ドビュッシー/マーシャル)
  • ギターのための幻想曲(プレヴィル)
  • 月の光(ドビュッシー/デ・ラ・マーサ)
  • 水色スカラー(吉松隆)
  • ドリー組曲(フォーレ)
  • 悔いなき美女、フラジャイル(スティング/ミラー)
  • シェルブールの雨傘、思い出の夏(ルグラン/バターワース)

 前半はソロ、後半は渡辺とのデュオという構成だ。前半の曲はクラシックのフランスの小品をギターアレンジしたものが中心で、真っ赤なドレスで登場した村治が色鮮やかな世界を紡ぎ出していた。

 しかし、ホールの影響もあるのかもしれないが、音が小粒で前に出てこない感じがして物足りなさを感じた。曲もダイナミックな曲などはあまりなかったのも要因かもしれない。

 それに比べて渡辺とのデュオはアンプを使っていたこともあり、生き生きと音が響いていた。村治もアドリブに挑戦していて、渡辺のノリの良いバッキングに乗って心地よさそうに弾いていた。

 これらのデュオだが、皮肉なことに渡辺の抜群のセンスが際だって、村治の演奏はそれに支えられているという感じになってしまっていた。

 CDで聴く村治佳織の演奏はかなり骨太でしっかりした演奏というイメージがあったが、少し印象が違ってしまった。

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2005-12-10

日野原重明氏講演とコンサート

 東京新聞フォーラムとして開催された日野原重明氏の講演とフォーレのレクイエムを聴く催しに行ってきた。日比谷公会堂は久しぶりだが相変わらず重厚で趣がある。

 日野原重明氏は最近とみに注目されているが、今年94才になる医師だ。聖路加国際病院理事長として有名だが、ライフプランニングセンター理事長など年齢を感じさせないエネルギッシュな活躍をされている。

 今日の話の演題は「輝いて生きる」だったが、会場は高齢者を中心に2000人近くが集まって盛況だった。日野原氏の話は一言で言うとプラス思考で生きようということなのだと思うが、それにしてもあの年齢であれだけ明快な話をできるとは驚きだ。

 江東フィルハーモニー管弦楽団の演奏が後半だ。1曲目はフィンランディア、そしてフォーレのパヴァーヌ、レクイエムと演奏した。アマチュアのオーケストラだが少し覇気がないのではないか。辛辣なようだがチューニングがあっていないのには閉口した。レクイエムでの合唱もそうだったのでおそらく指揮者の土田政昭氏の指導に問題があるのでは。

 日野原氏は自分が死ぬときはフォーレのレクイエムを聴きながら死にたいと話しているが、このような演奏だったらかわいそうだ。(江東フィルの皆さんごめんなさい)

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2005-12-04

アナ・ヴィドヴィッチ なんて素晴らしいギタリストだろう

先日、NHK-BS2のクラシック倶楽部で放送されたギタリスト「アナ・ヴィドヴィッチ」の演奏を聴いた。

 恥ずかしながらこんなに素晴らしいギタリストが登場していることにいままで気づいていなかった。今年の2月に来日公演していたようだ。(放送されたのは武蔵野ホールでの公演)

 バイオリンソナタを弾いていたのだが、その中のフーガはBWV1000としてリュート用に編曲されている曲だ。なんてすがすがしい演奏なんだろう。テンポは今まで聴いたことも想像したこともないようなハイテンポなのだが、それがあたりまえのように音楽が流れていく。この曲の編曲はバルエコとなっていたので調べてみたら、ヴィドヴィッチは現在バルエコに師事しているらしい。バルエコの後継者と言っても過言ではないと思う。

 もともと、バルエコの演奏はギターの演奏と言うよりは聴いているとピアノを聴いているような錯覚に陥りそうなくらい端正に音楽を表現していた。ヴィドヴィッチの演奏もギターのテクニックを超えたところで音楽を表現しているようだ。

 ヴィドヴィッチの公式HPでは何曲か視聴できる。

http://www.anavidovic.com/opening.html

 早速AmazonでCDを注文した。録画したBSの番組もDVD化した。また楽しみが増えてうれしい。

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2005-12-03

ICU Modern Music Society BigBand

 江古田駅南口すぐのライブハウス"BUDDY"で行われた、国際基督教大学Modern Music Societyビッグバンドの定期演奏会を聴いてきた。妻の友人の娘さんがメンバーということでお誘いを受けたのだ。

mms

 最初の曲を聴いたとき「これが学生バンドの演奏なの!」って本当にびっくりしてしまった。なんてうまいんだろう。ぴったり息のあったユニゾンやトランペットなどのバッキングはぴったりと 息があっている。もちろんそれが機械的でなく、ダイナミックスやノリがみごとなのだ。うますぎる。

 でも、友人から娘さんの話を聞くとうまいのにはそれなりの苦労があるのだなと理解した。日々の厳しい練習やメンバーの連帯があって、初めてあの演奏ができあがってきたのだ。それはコンサートの中でのコンマスの挨拶の中でも明らかになった。彼ら彼女らは悩みながらも日々の練習に耐えて今の姿を作り上げたのだ。

 どこかで聴いたことのあるパターンだなと思ったら、「笑ってこらえて」の高校吹奏楽部シリーズのパターンではないか。

 もう一つ吹奏楽との共通点を見たのが女性の多さだ。過半数が女性なのだ。これは国際基督教大学ならではの特徴なのだろうか、別な学校のバンドを見ていないので何ともいえないのだが、少なくとも私が学生時代に知っている30年前の学生バンドの姿からは想像もできない。(って比較する対象が古すぎるか)

 友人の娘さんはベースを弾いていたのだが、これがクールでかっこいい。大きなベースをこともなげにハイテンポで弾きまくる指の動きには恐れ入った。

 今夜はビッグバンドの演奏で学生時代に引き戻された楽しい一夜だった。

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2005-11-19

自衛隊音楽まつり

念願の自衛隊音楽まつりを見ることができた。ずっと自衛隊のメールマガジンを購読して募集の告知をウォッチしていた。ホームページから応募したら当選のメールが届いたのだ。

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 サブタイトルが「マーチング・フェスティバル2005」。なんとわくわくするタイトルだろう。吹奏楽の魅力はマーチにあるといつも思っているにもかかわらず、マーチを聴く機会が激減している今日このごろなので、とってもうれしい。

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 九段下の駅を地上に出ると千鳥ヶ淵沿いの道路に長~い行列が、もしかしてこは入場の行列か。
そうだった。まだ開演まで1時間以上あるというのに。

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 やっと、場内に入れた。自衛隊ならではのものとしては、厳重なボディーチェックを受けたことだろうか。金属探知ゲートをくぐったり、手荷物の中を検査されたり。ペットボトル持込禁止だった。何かあったら大変だものね。
 会場に入ったらすでに8割方の席が埋まっていた。一番いいと思われる正面席はもとより、両端の席もほとんど埋まりつつある。やっと最上階に近い席を確保した。

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 オープニングは出演バンドの勢揃いだ。各バンドがマーチを演奏しつつ入場してくる。こ気味良いドラムのリズムに乗って、いろいろなマーチを演奏して入場してくるのだ。東京オリンピックマーチ、アメリカ野砲隊マーチ、軍艦マーチ、錨を上げて・・・ もう天にも昇る気持ちだ。
 陸海空の各中央音楽隊はもちろん、アメリカ軍のゲストバンド達、北部方面・東部方面音楽隊など次々と演奏が繰り広げられた。
 ただ、純然たるマーチは最初の入場の時だけで、それ以降は「マーチ風」という感じの曲ばかりだ。バラード系も多かった。いくらドリルでも、もっとマーチを聴きたかったのにな。

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 プログラムの終盤で登場した防衛大学儀仗隊の演技はすごかった。本物の鉄砲を使って演技をするのだが、ぴったりあった演技にはため息が出るほどだった。また、途中の空砲にはびっくり。

 演奏の中にボーカルを入れている曲がおおかったのも特徴かな。このあいだのコールドストリーム近衛兵軍楽隊の時も歌のうまい軍曹の話を書いたが、今日もあちこちに歌を歌う隊員が登場した。北部方面音楽隊は知床旅情の曲の冒頭で3人のアカペラを入れたが、これがまたうまいのだ。アメリカ軍のバンドもそれぞれボーカルをフィーチャーしていた。

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 1時間半ほどの公演が終わった。

 入場の時から大勢の自衛隊員が会場整理などに携わっていた。ずいぶんと女性隊員が多い印象だった。

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 また、公演の裏方も実にてきぱきと動いていた。これは終了後に、使用した赤絨毯をガムテープできれいにしている陸上自衛隊隊員達だ。この辺、実に自衛隊ならではの光景だ。

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 外に出ると、夕方の北の丸公園の風が冷たかった。テントが出ていて「ピクルスとパセリの店」とある。何だろうと近寄ってみると、自衛隊員のマスコットの名前らしい。携帯ストラップなどのグッズが並べられていた。女性隊員のパセリはなかなかかわいらしいぞ。

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2005-11-05

panorama 押尾コータローツアー

 ソロコンサートとしては1月のオーチャードホールに続いて2回目の押尾コータローのライブに行ってきた。

今回は新しいアルバム「panorama」を記念しての全国ライブツアーの折り返し点だ。東京国際フォーラムCホールで3日間にわたって行われた初日を聴いてきた。

 実は、オーチャードの時は音が少し雑に感じた。チューニングも少し合っていなかったりで、生はこんなものかなと感じたのだが、今回のライブは見違えるようだった。毎回演奏しているボレロを聴いただけで違っていた。
 オーチャード以降、今年は横浜や京都で屋外ライブを聴いてきたのだが、屋外だとどうしても繊細な演奏はむずかしくなってしまう。音そのものもそうだが、雰囲気がやはり屋外なのだ。

 Panoramaでの押尾コータローは前半じっくり演奏を聴かせて、後半はノリノリに載せるという構成だった。前半は本当にじっくり楽しむことができた。(直前に飲んだビールが効いて少し夢の中になったけど)

 押尾の演奏、特にバラード系は、メロディーと伴奏が実に明確に引き分けられている。最後に弾いた「家路」はことにすばらしかった。演奏の最中、まったく自分の世界に浸ってしまった。演奏が終わった瞬間ホールの聴衆の中にいたことを思い出したほどだ。

 後半はずっとスタンディングしっぱなしだったので、かなり疲れてしまったかな。じっくり聴きたい派にもう少し考慮してもらえるとうれしかった。

 今年は5回も押尾のライブを聴いた。いずれのライブでも必ず弾いていたのがボレロだ。これはもう押尾の代名詞のようになったと思う。できれば2コーラスでなくもっと執拗に繰り返してボレロの妖艶さを追求していってもらいたいと感じた。

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2005-10-09

英国女王陛下の近衛軍楽隊

 今年3回目のすみだトリフォニーホールは英国近衛兵コールドストリーム軍楽隊の演奏会だ。
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 吹奏楽については、学生時代にブラスバンドをやっていたこともあり、私が好きな重要な音楽ジャンルの一つだ。特にマーチが好きだ。

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 仕事を終え、錦糸町駅北口からホールに向かって歩いていく。ホールのあるビルの2Fが入り口だが、デッキから会場ロビーが見える。するとそこにはおなじみの赤い服を着て黒い大きな帽子をかぶった隊員たちが大勢いた。早速ロビーに入るとそれはCDを売ったり、記念写真の被写体になったりしている近衛兵の皆さんだった。ずいぶんサービスがいいなあ。今日はカメラを忘れてきてしまったのが悔やまれる。それでも携帯のカメラでCDを販売している隊員の様子をパチリと撮った。

 演奏だが、まずステージ上で衛兵交代を模したミニ行進が行われた。一番かっこいいのはドラムメイジャーだろう。特に演奏をするわけではないけれど、隊列の要となり、大きな声を張り上げてみんなを統率する。その声にはどこか哀愁があり胸にジーンときてしまう。

 今夜のプログラムは世界を名曲で巡るという趣向になっている。指揮のグレアム・ジョーンズ少佐はほとんど単語を並べただけのような英語でユーモアを交えた解説を行いながら演奏を進めていく。解説の最後に「ドモアリガトウ」というのがかなり耳につく。"Thank you"ということなのだろうけど。

 ステージ上の隊員の数は30数名だけど、トランペットが7人もいるし、チューバも4人いる。その代わりクラリネットが6人しかいない。何というかマーチング系の編成だ。
 演奏はめちゃくちゃ上手というわけではないが、すごくまとまっていて楽しい。プログラムの中で一番楽しみにしていたのはアメリカ編の中の「チェロキー」だ。高校の頃聴いたコールドストリームガーズのLPに入っていた曲で一番印象に残っているのだ。ハイテンポでエキサイティングな演奏は当時の指揮者であるトレバー・シャープの編曲によるものだ。今日まで演奏が続いていると言うことはやはり人気があるのだろう。今日の演奏も楽しいものだった。

 プログラムも終わり頃「アメリカの祈り」と「007イギリス諜報部」の中で素晴らしいボーカルを聴かせてくれた隊員がいた。コルネット奏者のスコット伍長だ。「アメリカの祈り」は自身の編曲でもあるという。実にうまい歌だ。本人もそれは自覚しているらしくて、堂々と歌っていた。もうこうなると「軍楽隊」というイメージではない。これもいつも衛兵交代などで人々を楽しませる活動のなせるものかもしれない。
 今から30年も前にイギリス旅行に行って衛兵交代をわくわくしながら見た記憶が沸いてきた。もう一度見てみたいな。

 プログラムの最後はエルガーの「威風堂々」だった。これはお手の物という演奏。
アンコールに答えて3曲演奏してくれたが、最後に日本の曲をやった。「さくら」と「八木節」をフューチャーした編曲となっていた。八木節はクラシックの曲にもよく使われるけど、日本情緒にぴったりだと思う。

 とにかくあの赤い上着、黒いズボン、大きな熊皮の帽子が勢揃いしているところを見るだけでわくわくして幸せを感じてしまう。一夜の夢という感じだった。

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2005-10-01

ジ・アート・オブ・クリストファー・パークニング《第1夜》

christpher

 すみだトリフォニーホールには7月のゴンチチ夏祭りに続いて今年2回目だ。今日は前から4列目、ここから見るホールはすごく魅力的だ。ステージに向かって傾斜がついている2階バルコニー席がホール全体を引き締めている。そしてゴンチチの時には気がつかなかったパイプオルガンがステージ後ろに控えている。全体にウッディーでおちついた雰囲気といい、おとなのホールという感じだ。

 そのコンサートホールでクリストファー・パークニングのギターコンサートが行われた。
 クリストファー・パークニングは1枚だけCDを持っている。アメリカのソプラノ歌手キャスリーン・バトルとのCDだ。キャスリーン・バトルの素晴らしい声にうまく合わせてギターを弾いているな、くらいの印象しか持っていなかった。
 今日のコンサートは《スパニッシュ=アメリカン音楽の精髄》というテーマでスペインとアメリカの音楽を組み合わせて演奏するようだ。

 サンスのパッサカーリェとカナリオスというバロックで始まったが、次の曲はいきなりブローウェルの黒いデカメロンといった具合だ。パークニングの演奏はとても音色が表情豊かだ。セゴビアを師と仰ぐというだけある。
 ピアソラ、ロドリーゴ、トローバ、テデスコと続いた。

 実は、当日まであまり気にしていなかったのだが、共演としてバリトンのジュビラント・サイクスという人が出演した。一度袖に引き上げたあと、二人で登場してきた。黒人でとても大柄な人だ。プログラムの濱田滋郎さんの解説によると"カリスマ的"と言われている歌手だそうだ。
 その歌声を聞いたときびっくりした。ものすごい声だ。私はもともとクラシックの歌はほとんど興味がなくあまり聴いてこなかったのだが、サイクスの歌声にはまいった。
 まず、ひろいホールをびびらせるほどのものすごい声量。それと対極的な繊細な裏声による糸を紡ぎ出すような声。歌い出す前に必ず下を向いて気持ちを移入してようだ。こちらもそれに合わせて、どんな歌が始まるのだろうと期待が高まる。

 アンコールの3曲目の曲はキャスリーン・バトルのCDにも入っていた印象深い曲だった。彼女の歌とは歌い方が少し違い、彼独特の味を出していた。しかし両者とも黒人系の血を感じさせる楽しく心地よい歌であることに代わりはなかった。

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2005-09-23

JGAギター音楽祭

 東京オペラシティーホールで行われた第16回JGAギター音楽祭に行ってきた。

 お目当ては木村大と押尾コータローのデュオだ。

 オペラシティーホールは初めてだ。京王新線の初台駅から直結していて、エスカレーターを上っていくと円筒状の天井ドームが現れる。どこかで見たことがある。そこからホールへ入場する。ホールは天井がものすごく高く、ガラスの窓があり日の光が差し込んでいた。(開演時には閉じられたが) 周囲にバルコニー席の2F、3F席が配されていて劇場風だが正面には巨大なパイプオルガンがある。天井を見ると東京カテドラル大聖堂を彷彿とさせる。

JGA16
 演奏は昨年のいろいろなギターコンクールの優勝者の演奏で始まった。JGA(日本ギターアソシエーション)とはギター製作にかかわる人たちの団体だそうだ。名だたるギター製作会社や個人、販売店などの名前が連なっている。
 4人の演奏の中では中学1年という藤元高輝君の演奏が面白かった。自分で作曲したという「どんぐりころころ変奏曲」を10弦ギターを駆使して難なく弾ききった。演奏も立派だったが。そのステージ態度はびっくりした。他の年上の奏者がどこかぎこちなく初々しく演奏していたのに対して、堂々として客席を見渡し、演奏後の挨拶は正面左右に丁寧におじぎをするなど風格を感じるような態度だった。

 第2部はギターアンサンブル。このフェスティバルのために現代ギター誌上での募集に応募した中学生から大学生までの人たちによる演奏があった。
 次の新堀ギターオーケストラには度肝を抜かれた。新堀ギターの名前はかなり昔から見聞きしていたのだが、演奏を聴くのは実は今日が初めてだった。
 ステージ上には男性は黒い燕尾服、女性は色鮮やかなドレスのメンバーが並んでいる。男性で金髪のロングヘアーの人も居る。指揮の新堀寛己が棒を振り上げ、振り下ろした瞬間、メンバーの体が一斉に揺れ息を吸う音が聞こえ、そしてギターの音が一斉に鳴った。え~っ、という感じで思わず小さな声で笑ってしまった。会場内でもあちこちで小さなどよめきが起こったような気がする。
 そう、まるであの北の国の一糸乱れぬ演技、組み体操、応援、行進などを連想してしまった。新堀の指揮棒に合わせてメンバーが体を一緒に揺らせてギターをかき鳴らした後、その手を大きく上に上げて、演奏が進んでいった。
 あまりにもその様子が衝撃的なので演奏に気が行かなかったが、確かにギターアンサンブルにありがちなもっさり感はみじんもなくきれいにそろった音つぶで曲を組み立てている。
 演奏はすばらしいのだが、意地の悪い言い方をすると、新堀教祖に心酔してついていっている教団員たちのグループという感じかな。ごめんなさい。あまりにも衝撃的だったので。

 さて、本日のメイン、木村大と押尾コータローの第3部が始まった。
 木村は3曲ともアンドリュー・ヨークの曲で占めた。第1部の奏者に比べると音のボリューム感ひとつとってもかなり違う。
 木村大はテレビではよく見るのだが実際に見るのは今日が初めてだった。あの長い髪の毛はじゃまにならないのだろうか。気になってしまう。3曲の中ではやはり聴き慣れているせいか「ムーンタン」が一番良かった。

 そして押尾コータローだ。オペラシティーホールにクラシックギターの場に押尾はどのように登場するのだろうかと興味津々だったが、いつもと変わらずアロハシャツ風の派手なシャツを着て「翼」でスタートした。会場には熱心なコータローファンも多く来ていて(隣の女性もあきらかにそれ風だった)、手拍子となったのだが、いつものコンサートとは勝手が違いなんとなく盛り上がらない。手拍子をしていたのは大体半分くらいの聴衆かな。
 どうなるのだろうと心配していたら、やはりその辺は考えていたらしく次の曲は「戦場のメリークリスマス」。一番好きな押尾の曲だ。じっくり聴けるし、押尾の数々のタッピングやハーモニクスのテクニックがよくわかる。
 次に、ギターアンサンブルの感想から、昔ブラスバンドでチューバを吹いていたという話をネタにマーチのバスとホルンの掛け合いをギターで演奏して沸かせた。
 3曲目が「太陽のダンス」で、最後が「ボレロ」。
 今年は押尾のコンサートに数多く行ったが、立ち上がったり手拍子したりと忙しく、じっくりと演奏を聴きたいと思っていただけに今日はよかった。

 そして最後に木村&押尾のデュオが始まった。「サンバースト」はいつもの木村大のぶっ飛ばしのテンポに押尾が軽快にからみ、素晴らしかった。もともとリズミックな曲なので押尾のいろいろな音色がとてもよくマッチしたのだと思う。
 ヨークの曲は良かったのだが、一番最後の押尾のバラード「約束」はちょっとだった。あれはやはり押尾のギター1本で完結する曲なのだと思う。それに合わせて弾く木村の音は耳障りに聞こえてしまう。それ以前に二人のギターのチューニングが合っていなくて可哀想だった。

 いろんな意味で今日のコンサートはとっても楽しかった。
 中学生の藤元君はこれから要チェックだ。新堀ギターオーケストラの衝撃はすごかった。押尾コータローの演奏を久しぶりにじっくりと堪能できた。木村大と押尾コータローの歴史的デュオに立ち会えた。
 これで3000円は安いよね。

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2005-09-19

blast!と新潟旅行

 1年ぶり3回目のブラスト公演を新潟県民会館で見た。もちろん東京公演もあったのだが、新潟の友人たちとの再会と併せて新潟へ出かけていった。
 一昨年の初来日の際の公演ではとにかく感激した。昨年の2回目の公演も確実にエンターテイメント性が向上していることに安心した。

 一昨年の感想はこちらhttp://www5.plala.or.jp/guiter/mind/music/20030727.htm
 昨年の感想はこちらhttp://guiter.cocolog-nifty.com/bare/2004/07/blast.html

 さて、今年の3回目のブラストはどうだったのだろう。
 まったく期待を裏切らず観客へのサービス精神あふれたすばらしい公演だった。プログラムは大筋で同じ内容だったが、個々の味付けがかなり変わっておりリピーターの自分にも飽きずに楽しめた。初めての人たちはもちろんとても楽しめたのではないだろうか。
 演奏がすばらしかったので、ここでちょっと残念だったことを。まず、会場についてだが、新潟県民会館のステージはblast!にはちょっと狭いのではないだろうか。オーチャードホールくらい余裕がないと、動きもせせこましくなってしまうようだ。ロビーもとても狭いので、インターミッションと公演後のロビーでのふれあいがほんの一部の人たちしか楽しめなかった。また音響の面ではオーチャードホールで体験していた大太鼓のおなかをゆるがすような響きが感じられなかったのがちょっと寂しかった。石川直が出演していなかったのも残念だったね。
 自分的にはロビーでも写真撮影がだめだったのが残念だ。一昨年はロビーでサインしてもらったり一緒に記念撮影をしたりしてもらってとてもいい思い出になったのに。

 と、苦言を言ってしまったが、あまりにも公演の内容がすばらしかった故だ。来年からはblastⅡに生まれ変わるという予告のちらしが入っていた。木管楽器も加わるのだそうだ。あくまでもドラムコーのルーツから逸脱しないよう願いたいが、どのように変わるのだろう。来年が楽しみだ。

 昨年の公演ではタオルハンカチとクリアファイルを購入したが、今年はボールペンを購入した。blast!のデザインはイカしてるよね。 
blastpen

 公演の後、駐車場で料金精算を待っていたら、ブラストのメンバーたちが自転車で信濃川べりに元気に出かけていく姿が見られた。夜の公演もあるのに元気だなあ。きっと体を動かしてリフレッシュしているのだろうな。

 さて、13時からのブラスト公演が終了し、そのまま川岸の道路を下り、みなとぴあ公園まで行った。以前は旧新潟税関庁舎があった場所だが、そこに新潟市歴史博物館、旧第四銀行住吉町支店という古い洋風建築が加わり、合計3つの建物となり、絵になるエリアに生まれ変わった。その旧第四銀行の1階に「ぽるとカーブドッチ」がある。巻のワイナリーが経営するレストランだ。今日のディナーはここでいただく予定だが、まだ時間があるので、信濃川水上バスで新潟ふるさと村まで往復してきた。
 船はおなじみ「アナスタシア」だ。
anastasia
 この写真は対岸の佐渡汽船フェリー「おおさど丸」をバックにみなとぴあの水上バス乗り場に接岸するところだ。

 さて、ふるさと村では新潟のスイーツ展が開かれていると言うことで心惹かれるものがあったのだが、時間の関係で「上陸」せずにみなとぴあへ引き返してきた。
 帰りの頃はもう夕まぐれ。川面から見上げるライトアップの万代橋がきれいだった。
bandaibasi

 ぽるとカーブドッチは第四銀行住吉町支店を移築した中の1階にある。玄関を入ると昔の銀行の窓口によくあるようなやりとりを行う小さな窓がある鉄の格子で囲まれているカウンターで囲まれたエリアがレストランになっている。
cave
 料理はもちろん大変おいしかったが、玄米酵母パンが特筆ものだった。まだ暖かい状態でとてもいいにおいがする。できればパンのおかわりをしたかった。

 さて、夜はみなとぴあの対岸万代島再開発地区のホテル日航に宿泊した。誕生日割引ということで年齢分だけ割引され、とてもお得。泊まった部屋は22Fの角部屋でその夜景はすばらしい。
hotelnikko
 うれしいのは浴室にも大きな窓があり、その夜景を一望しながら湯船につかれる。なんて贅沢なんだろう。
 新しいホテルだけあって、設備も充実している。テレビはTVパソコンになっていて、備え付けのキーボードとマウスでインターネットを見たりワードやエクセルを起動することができる。もちろん無線LANが設備されており、持込PCでインターネットに接続することもOKだ。

 翌日は11時まで部屋でゆっくりして、いつものようにお昼を懐石加藤でいただき、リーズナブルながら、心のこもったメニューを楽しんだ。9月の料理は栗や松茸が使われており、紅葉デザインのお品書きとともに季節を感じさせてくれる。

 これで今回の新潟の旅は終わり。いい音楽。ゆったりできる宿。おいしい食事。いつもながらなんて贅沢なんだろう。

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2005-08-07

サマータイムボナンザ

 押尾コータローが出演するということで、葉加瀬太郎がプロデュースする恒例のコンサート「サマータイムボナンザ」を聴いてきた。よこはまみなとみらいの一角にある新港埠頭にステージをしつらえた野外コンサートだ。葉加瀬太郎はすごい雨男ということで今年も少し雲行きがあやしい場面があったのだが何とか持ってくれた。

summerpanfret

 30度を超える湿気の高い日だった。みなとみらい線の馬車道を降りて地上に出たら海に向かって大勢の人々の列が続いていた。汗をかきつつ会場に到着すると開演の10分前にもかかわらず入り口の前に100mほどの行列が。ようやく席に着けたのは始まって15分ほどたっていた頃だ。

 すでにSALT&SUGARの演奏が始まっていた。席は一番前のAブロックだったのでとてもよく見えた。1万人も入るであろう開場の一番後ろの方だと臨場感がまるで違うだろうと思う。(ちなみに押尾コータローのファンクラブ経由で入手したチケットです)
 次に三味線の上妻宏光が登場して、いよいよ押尾コータローだ。上妻宏光とのデュオの後、新しいアルバムからの1曲を含めて3曲披露した。「モリアガロー」ということでがんばったのだけれどちょっと空回りしたかな。時間も短かったけど、まあ楽しめた。
 3時から始まったコンサートはすでに4時半を回っている。まだ半分もやっていない。次はorange pekoeだ。ギターの伴奏で女性が歌うというグループ。初めて聴いたけどとってもいい。歌は平和などのメッセージ性が強いものだ。ギターはジャズチックだったりボサノバチックだったりけっこううまい。というかすっごくうまい。このグループに巡り会えたのは今日の収穫だ。
 次はメガネと髭がインテリっぽさを感じさせるロックバイオリンの功刀丈弘(くぬぎたけひろ)、ソウル出身のピアノ弾き語りのK、Jazztronik、フリューゲルホホーンとボーカルで聴かせるTOKUを中心としたTKY、中島美嘉と続いていく。Jazztronikは名前にJazzが入っているにもかかわらず一本調子のつまらない演奏だ。聴き始めてすぐに眠くなってきた。中島美嘉は例の調子っぱずれの歌い回しが耳についてこれもついていけなかった。決して歌はうまいとは思わないと思うけど。それ以外は結構楽しめた。
 ラストも近くなり時間も7時半を回り暗くなってきた。ここで登場したのが鈴木雅之だ。それも往年のラッツアンドスターを思い起こす。実はゴスペラーズの2人が応援に入って4人の顔黒の面々となったのだ。開場はもう最初っから総立ちの状態だ。周りでは曲に会わせて腕をふりふり踊っている。みんなすごいなあ。
 いよいよラストは葉加瀬太郎本人のユニットの登場だ。こちらも「配分を考えずにガンガンいくよ」と本人が最初に宣言するほどで、開場も初めっからアンコールまで総立ち。ただ、途中でバラード風の曲(今回のスポンサーである新生銀行のイメージ曲だそうだ)になったときは、全員が座ったのには感心した。
 「情熱大陸」を異なるバージョンで聴けたのは面白かった。けど葉加瀬太郎って大きいね。エネルギッシュな雰囲気がただよっている。高田万由子のだんなさんなんだよね。

 これは開場で売っていたパンフレットが入っていた水木しげるオリジナルの手提げ袋。
summerbag

 公演が終わったのが9時頃。1万人ほどの出口に殺到したら大変な状況になるけど、係の誘導にしたがって、指定されたブロックから順番に退場するのをじっとまっているなんて、すばらしいと思った。
 ひとつひとつのグループを見ると単独では聴きに行かないようなグループが多いけど、こういう機会でもないとなかなか生の演奏はきけない。いろいろなグループの演奏を聴けてとても良かった。

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ゴンチチの夏祭り

 1週間前の7月29日、すみだトリフォニーホールで「ゴンチチの夏祭り」を聴いてきた。

gontitipanfret

 ゴンチチはCDでは聴いていたのだがコンサートは初めてだ。この日のためにあつらえたという超派手な色のスーツに身を包んだ二人はテレビなどで見るのとまったく同じ雰囲気で演奏を始めた。チチ松村が大きく体を揺らしながら主に伴奏を、ゴンザレス三上がそれにのってメロディーをという形だ。
 最近は押尾コータローやDEPAPEPEなどの派手めなギターを聴いているせいか、ゆったり感が妙に心地よさを感じさせてくれる演奏だ。

 さて、「夏祭り」と称しているのは豪華なゲスト陣だ。まず加藤和彦三線を持ってアコーディオンの伴奏を伴って登場した。決してうまいという演奏や歌ではないけれどまあ「アジがある」という感じかな。帰ってきたヨッパライ、あの素晴らしい愛をもう一度と並び三大有名曲の一つ(と思う)悲しくてやりきれないを歌ってくれた。
 次に登場したのは吉田美奈子、さらにシマウタの朝崎郁恵と続いた。
 最後に今日のお目当ての一つでもあった平原綾香が登場して「明日」を歌った。ゴンチチのバックによる「明日」はとっても良かった。(出だしの部分ではチチ松村に遊ばれてしまったけど) でも平原さんてほんとにまじめな人柄なんだなって思った。直に歌声を聞くとしみじみと感じる。息長く活動を続けていってもらいたい。

 実は翌日の30日も夏祭りコンサートが行われる予定だそうだが、平原綾香に交代して高中正義が登場するという。ちょうど隅田川の花火大会も行われる日だし、こちらも聴けたらけっこう楽しめたかもしれない。(けど翌日はサマータイムボナンザを聴きに行く予定)

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オータサン ウクレレコンサート

 ちょっと前になるけど、7月22日青山の草月ホールでハワイのウクレレソロ第一人者オータサン(ハーブオータ)のウクレレを聴いてきた。
ohtasan
 ステージには歩くのがやっとという感じのオータサン、それにデュオの相手を務める津田昭治さんが、それぞれにこにことして登場した。数曲のデュエット後にオータサンのソロが始まった。演奏する前に曲目を紹介するのだが、何かおぼつかない。「何を演奏するのか忘れてしまいました」「何かリクエストしてください」などと言いつつもハワイアンだけでなくいろいろな分野のいろいろな曲を披露してくれた。少年の頃よく弾いた早弾きのスペインの曲やマラゲーニャ。言い伝えのあるハワイアンの曲。スターダストなどスタンダード。
 私が知っているオータサンは4本ある弦の一番手前をクラシックギターの4弦に張り替える「ローG」という形でのソロ演奏だけど、この日はウクレレの一般的な調弦である「ハイG」だった。ローGは音域が広がるけれど、よりウクレレらしいのはハイGというような話をしていたと思う。
 ステージに上がったら休憩を入れずにあっという間に2時間ほど連続して演奏し続けてしまった。たぶんそれが合図であろう、照明の色が変わったのを期にラストの曲となった。

 開場で販売していた最新盤のCDを購入したら、先ほど楽屋で書いたばかりだというサイン色紙をつけてくれた。
ohtasansign

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2005-06-26

オクトバス4

BassGang
 ちょっと前になるけど、紀尾井ホールで『オクトバス4』のコンサートを聴いてきた。通称The Bass Gang。4人組がコントラバスを自由自在に操って気軽なコンサートに仕上げる。イタリア人らしくとっても陽気でマツケンサンバが飛び出したのにはびっくりした。(それも歌と踊りつき!)

 このコンサートはスターバックスの冠コンサートで、帰りには一人一人がコーヒー70gの袋をおみやげにもらえた。ちょっとうれしい帰り道だった。
StarBucks

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2005-05-29

上松美香ミニライブ

 少し前に、新星堂で上松美香の新譜『mika AGEMATSU』を買ったときにもらったイベント申し込みハガキを送ったところ当選してしまった。今日そのイベントに行ってきた。青山一丁目のユニバーサルミュージック社屋にあるスタジオ(のようなところ、視聴ルームかな?)で行われた。
agematu

 この間紀尾井ホールのコンサートで聴いてから間がないのだが、聴くシチュエーションによってこんなにも印象が違うのかと感じた。今日のライブは100人程度で私は前から3列目の位置。アルパの音をダイレクトに感じることができた。前回の感想ではオリジナルの曲はあまり面白くなく、ラテンに限るなどと書いていたのだが、今日の演奏はオールオリジナルにもかかわらずとてもよかった。たぶんアルパの音をダイレクトに感じることができたからだろうと思う。

 そう言えば、美香ちゃんの髪型が昔のような形に戻っていた。こっちの方が断然いいよ。

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2005-05-15

DEPAPEPE野外コンサート

05DEPAPEPE
 日比谷野外音楽堂でDEPAPEPEのライブを聴いた。ホームページで事前申し込みすると招待券を送ってくれるというものだ。
 14時開演なのだが、12時過ぎに会場についたらもうすでに長蛇の列だった。先着2000名にDEPAPEPEタオルをくれるということでみんな並んでいるのだと思う。入場券はすぐにもらえて座席指定なのだが、みんな並んでいる。
 13時に開場、ようやく14時に公演が始まった。
 お目当ての「激情・メランコリック」もすばらしかった。ほとんどが初めて聴く曲なのだけど、ぴったりあった息で次々と曲が進んでいく。
 今まではインディーズのCDを(3枚)出していたのだが、25日にメジャーデビューとしてソニーから初めてデビューするという。押尾コータローと同様、これから目が離せない。

06
 これがいただいたタオル。

 ところで...
 どうしてこうゆう場に私のようなオジサンはいないのだろう。なんだか場違いのところへ来たような気恥ずかしさを感じてしまう。
 まあ、途中で立ち上がったり手を振ったり、じっくり演奏を聴きたいと思っているオジサンにはちょっとついていけないのも確かなんだけど。

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2005-04-16

上松美香アルパコンサート

 4月15日紀尾井ホールで上松美香のアルパソロコンサートを聴いた。

 上松美香はDVDやCD、TVなどではよく聴くのだけど、生を聴くのは今回が初めてだ。それもそのはず、東京でコンサートを行うのは充電宣言を挟んで2年ぶりだとのことだ。メキシコやアイルランドなどを旅して十分充電したそうで、それがオリジナルで固めた新アルバムや当日の演奏によく出ていた。

 「風」などを初めとする数々のオリジナル曲はたしかに女性らしい情緒や感性を感じるのだが、私には今ひとつかな。どうもすべて同じ曲に感じてしまう。

 やはりラテンを演奏する上松は大好きだ。鐘つき鳥やラ・ビキーナは何度聞いてもわくわくするし、コーヒールンバは楽しい。「サルー」のDVDは見ていると元気をくれる。そんな上松のアルパが大好きなので、最近のオリジナルで攻めてくる上松は実はちょっと悲しいのだ。

 当日の演奏は、やはりラテンを交えながらオリジナルを中心に構成されていた。ギター、パーカッション、弦楽四重奏などのバックが入って多彩な音色を聴かせてくれたが、中でもパーカッションはすごかった。女性だった奏者の名前は残念ながら覚えていないが、感性あふれる演奏はすばらしかった。パーカッションは理知的な楽器だ。

 紀尾井ホールは新しいのだろうか、まだ木の香りがただよっているとてもウッディーなきれいなホールだった。どこかカザルスホールに雰囲気が似ているような気がした。

 当日いとこの女性に捧げたという曲「生まれゆく時の中で」の演奏で実際にそのいとこが一緒にアルパを演奏したが、声が上松美香と似ているという。「では一言あいさつを」ということでその女性が「みなさんこんばんは」と一言言ったとたん会場内は大爆笑につつまれた。そう、あの舌足らずの上松の話し方に声の質も話し方もそっくりだったのだ。笑えた。

 公演が終わり、ニューオータニの裏手の紀尾井町通りの遅咲きの桜の下を、余韻に浸りながら赤坂見附まで歩いていった。

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2005-02-14

DEPAPEPEっていうギターデュオ

 今日TVKのSakuSakuを見てたら星占いコーナーのバックにギターデュオの演奏が流れていた。妻に聴いたら以前SakuSakuにゲストで出たこともあるデュオグループのDEPAPEPE(デパペペ)っていうグループだそうな。フラメンコチックなその演奏に思わず聞き入ってしまった。
http://www.sonymusic.co.jp/Music/Info/depapepe/

 たぶん激情メランコリックっていう曲だと思う。すごくいい!

 押尾コータローの世界にどっぷりだった耳に、さらに生のアコースティックの音色でせまってくるDEPAPEPEの演奏はとっても自然だった。ゴンチチの若者版という感じかな。神戸でストリートミュージックで活躍しているグループというからすごいね。

 早速AmazonでCDをオーダーした。早く来ないかな。

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2005-01-18

ドラマー石川直

 おとといになるけど、テレビ朝日の土曜の夕方の番組「ぽかぽか地球家族」で、ブラスト!で有名な石川直(なおき)が取り上げられていた。

 現在は日本に住んでいるようだが、中学の時に父親の仕事の関係でアメリカに渡り、アメリカでドラマーとして名をはせた。私もブラスト!で初めてその名前を知ったが、精魂な顔つきや自信に満ちた演奏姿からその日本人離れした雰囲気には魅力的だった。

 しかし、今回の番組を見てひとつ知ったことがあった。中学3年でアメリカに渡ったとき英語が話せなくて、劣等感からいつも独りぼっちだったということ。そんな彼を見て一人の音楽の先生がドラムという楽器を与えてくれ、それから練習に打ち込むようになったそうだ。

 それからは練習の毎日となり、ついに頂点に上り詰めたということ。

 そうか、英語が話せないという劣等感があったからこそドラムに打ち込んでものにできたのだ。小さい頃から劣等感の固まりみたいな自分には勇気づけられる。
 もちろん才能があってのことだということはわかっているけど。

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2005-01-10

押尾コータロー in オーチャードホール

 今年最初のコンサートに行ってきた。

 オーチャードホールでの押尾コータローだ。すばらしかった。こんなに感動したのは一昨年のブラスト!以来だろうか。
http://www.kotaro-oshio.com/index.html
押尾さんのライブを聴いたのは実は正式には初めて。一昨年海浜幕張でショッピングストリートのライブに出たのを聴きに行ったことがあるが、それ以降はいずれもライブハウスなどの出演を知って予約しようとしてもすでに満員という状態で聴けなかった。

 そして今日ようやく聴けたわけだ。もう一度言うけど「すばらしい」。
 広いオーチャードホールが完全満員になるほどの人気だが、押尾さんは観客と自分との広い距離をあっという間に縮めてみせた。前半にただひたすら演奏を披露した後、後半ではいつもの遊びの時間、客席に降り1階から3階までくまなく演奏しながら歩いて握手したりサインしたり汗を拭いてもらったり客席に座ったりで客席は大喜びだった。私も3階の横の方にいたけど、妻はちゃっかり握手をしてもらっていた。大阪人はサービス精神があふれている。
 演奏のすばらしさは改めて書く必要はないと思うけど、今日初めて聴いたピアソラのリベルタンゴ、最近のレパートリーのジュピター、やっぱり定番の戦場のメリークリスマス、HARD RAINそしてボレロ。その他スローな曲はきら星のごとくひとつひとつの音が光り輝き、ハードな曲は炸裂する。すばらしかった。

 今年は年初から元気をもらった。しっかりやっていこう。

osiomouse
会場で買ってきた押尾印のマウスパッド

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2004-07-31

blast!

 去年に引き続き今年もblast!が来ました。
(去年のレポートはこちらhttp://www5.plala.or.jp/guiter/mind/music/20030727.htm

 オーチャードホールへ向かう東急本店通り(今は文化村通りっていうんだっけ?)の街灯にはblast!のフラッグがはためいていて期待が膨らんでいます。
blast1.jpg

 今年の公演のプログラムは去年とタイトルとしてはまったく同じでした。何か新しいものが入るのかなと期待していたのですがちょっと残念でした。
 けど、内容の味付けがちょっと変わりましたね。「メディア」はもっと戦争後の悲壮さが強調されていたように思うのですが、わりとあっさりとまとめ直されていました。また、「クラプキ巡査」での一輪車は去年のトロンボーンからホルンの女性に変わりました。

 もうひとつ面白かったのは観客の反応です。もうみんな知り尽くしているという感じでした。たとえば「ボレロ」のクライマックス、いったん終わったかに思わせておいて実はもうひとクライマックスあるのですが、去年はたしか終わりに見せかけたところでみんな拍手を始めたのですが、今年は誰一人「次がまだあるぞ」というノリで、だれも拍手をせず再開をまっていました。本当の最後ですかさず大きな拍手。さすがです。

 観客を楽しませようというエンターテインメント性は相変わらずものすごいものがありました。開演前に会場に入った瞬間からステージ上に置かれた1台のドラムと流れ続けるパーカッションの音。そこからすでに始まっていたのです。
 インターミッションはご存じロビーでのパフォーマンスですし、終演後はそのまま客席に降りてきてロビーまで演奏しながら行進し、ロビーで観客と触れあい、そして見送る。大したものです。

 去年感動した身を揺るがすような大太鼓の音も健在でしたし、今年も思いっきり楽しませてもらいました。来年はできれば新しい構成で来てくれないかな。

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2004-07-17

ブランデンブルク協奏曲全曲

 7月13日サントリーホールでブランデンブルク協奏曲全曲演奏会を聴いてきた。クリチャン・フンケ率いるゲヴァントハウス・バッハ・オーケストラの演奏だ。
brandenburg.jpg
 実は、ブランデンブルク協奏曲は第5番の有名な出だしの部分しか印象になく「眠くならないかな?」などと少し心配していたのだがうれしいことに全く杞憂に終わってしまった。それぞれに個性のある6曲を退屈どころでなく、どんどん曲に引き込まれて聴くことが出来た。チェロとチェンバロ以外全員立ったまま演奏するそのスタイルは音楽に躍動感を与えているように感じた。

 それにしてもこの曲は全6曲ともどこかで聴いたことのあるフレーズが必ず入っていた。「ああ、この曲か」とほとんどの曲で思うのだ。中にはCMで使われていたりしたものもある。協奏曲という名前だけあり、それぞれがバイオリンや、フルート、ホルン、ビオラなどをフィーチャーした構成になっている。それらに加えてオーケストラ本体の編成も変わっていく。そこから紡ぎ出される清冽なバッハの音楽が身を包むのだ。幸せな一夜と言ったら言い過ぎかもしれないが、そう言いたくなるような時間だった。

 個人的に一番気に入ったのがバイオリンを外した珍しい編成で演奏する第6番だった。最初はじみ~な感じで「?」という感じだったが、聴いているうちに落ち着いた気持ちの中に高ぶりも同居してきた。こういう曲をいいなあと感じられるようになったのはやはり年をとったということだろうか。

 また、チェンバロは全編を通してバックに流れているのだが、時折カデンツァを奏でて自己主張する。第5番の2楽章などはチェンバロの短いカデンツァのみという極端な構成だ。ブランデンブルク協奏曲だけではないが、チェンバロが曲の雰囲気というか性格付けのかなり重要な役割をになっているように感じた。

 今月はもう一つコンサートが控えている。31日にオーチャードホールで行われる「ブラスト!」だ。昨年に引き続きどんなステージを見せてくれるかわくわくしている。

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2004-04-25

指揮者と芸術

 NHK-BSで放送した「指揮者と芸術」を見ました。
 オーケストラ団員が往年の名指揮者を語り、それに連動して当時の貴重な演奏映像を流すという構成です。
 メンゲルベルク、チェリビダッケ、フルトベングラー、クライバー、ミュンシュ、ムラビンスキーといった顔ぶれで見応えがありました。メニューインという元楽員が語る内容がとても面白いのです。メンゲルベルクはおしゃべりだったそうです。リハーサルの時にモーツアルトやベートーベンの生涯について延々と話すのだそうです。楽員たちはもちろんそんな話は聞きたくないのだけれど。またミュンシュはリハーサルの時と本番の時がまるで違うのだそうです。幻想交響曲の断頭台への行進などではリハーサル時の倍くらいのテンポで腕を振り始めたそうです。しかし楽員たちも興奮して、演奏がおわるころにはみんなグッタリだったとか。
 チェリビダッケとフルトベングラーの対比も面白かったですね。「ティルオイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」を題材に構成していましたが、チェリビダッケはいわば音楽の化身ということです。事細かに詳細に演奏を指示し、なおかつ全体の構成をまとめていく完璧主義者と。実際、その指揮する姿は音楽そのものを自分の体で表現しているようで、ティルオイレンシュピーゲルの音楽を見て楽しめるかのようでした。一方、フルトベングラーは同じ曲を指揮しているとは思えないくらい「静」のイメージです。しかしオーケストラからはさまざなな表情のティルオイレンシュピーゲルが出てきているのです。不思議です。

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2004-04-17

村治佳織

 昨日のTV東京「たけしの誰でもピカソ」ではギタリストの村治佳織を特集していました。大好きなタンゴ・アン・スカイなどを演奏していてとても楽しめました。村治佳織の演奏は「地味だ」という人もいるけれど、私は大好きです。明瞭で骨太で優しい演奏だと思います。

 残念ながらまだ生で聴けていないのですが、息長く演奏していってもらいたいと思います。

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2004-04-04

山下和仁ギターリサイタル

 4月2日(金)、上野文化会館小ホールで行われた山下和仁ギターリサイタルに行ってきました。上野文化会館はずいぶん久しぶりです。十何年か前にマヌエル・バルエコやイエラン・セルシェルといったギタリストのコンサートがよくここを会場に行われ、ほとんど毎回聞きに行きました。(それらを主催したソティエ音楽工房は今はなくなってしまいました) 玄関ホールから小ホールにはゆるやかな勾配の廊下を上っていくのですが、文化会館で演奏した名演奏家たちのパネルを見ながら上っていくと、「これからコンサートを聴くんだ」という気持ちが沸いてくるのです。

 この日は「バッハリサイタル」と題して、ギターでふだんよく演奏されるリュート用の曲以外の曲を山下自身の編曲で演奏しました。
 私は山下の演奏を聞くのは(生では)3回目です。最初は山下が「火の鳥」「展覧会の絵」などをLPで発表して世の中を騒がせていた頃(20年以上前ですね)。当時の演奏はよく覚えていませんが、バリバリ弾くギタリストが現れたなという印象を覚えています。
 2回目は新潟でスペイン交響楽団とアランフェスをやったとき。このときの印象はとても鮮烈でした。しゃきっとしたメリハリのあるこんなアランフェスは初めて聴きました。清々しい後味を残してくれた演奏でした。

 そして今回、オールバッハというプログラムを聴いたわけです。
 まず演奏ですが、前から2番目の列で聴いたせいか音がダイレクトに聞こえました。山下のそのダイナミックな演奏は良くも悪しくもギターという楽器の限界を超えているようです。フォルテシモでは音はビビッています。ピアニシモでは聞こえるか聞こえないかのようなかすかな音です。音色もブリッジに近い位置での弾弦からフレット上にかぶさるように右手を持って行く甘い音までさまざまな音が聞こえてきます。良くも悪しくもギターというものを超えているようです。

 バイオリンパルティータ2番のジーグで聴かせるような圧倒的な早さには目を丸くするばかりです。でも実際に聴いているとそれが本来の早さだと思えてくるんです。とっても心地いいんです。
 帰宅してから手持ちのバルエコの同じ曲の演奏を聴いたのですが、物足りないと感じる演奏に聞こえてしまいました。大好きなバルエコの演奏なのにです。

 まあ、荒っぽいと言えばいえるのですが、それが必然的だと思わせてくれるだけものすごいと思います。「主よ、人の望みの喜びよ」では難しい曲ながら(この曲は難しいですよ)高音部のメロディーと低音部が見事に対比されて構成されていました。

 演奏もそうなのですが、この人のステージでの態度は恐れ入ります。ふつう演奏が終わったら客席に応える時は笑みを浮かべるものですよね。山下はステージに登場して演奏し終えてアンコールに応えて最終的に去っていくまでニコリともしませんでした。演奏し終わったときの顔はすこしゆるんだような気もしたのですが、それにしてもこのような演奏家は初めてです。初めのうちは異様に思えたのですが、終わり頃になってきたらその決して迎合しない首尾一貫した態度はさわやかささえ感じてきました。

 それと、これは演奏には関係しないのですが、ステージに登場したときにまずびっくりしたのは衣装です。黒いズボンに白いビロード上のシャツだったのですが、何となく裾のあたりがだらしなく外に出ていたり、ズボンもぴしっとしていなかったりで思わず「うんっ!」って思ってしまいました。

 以上をまとめると、『服装などには無頓着で、決して聴衆に迎合せず、ひたすら自分の音楽を見事なテクニックで表現する芸術家』といった感じです。とにかくこの夜はすがすがしい演奏を堪能させてもらいました。

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