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2005-09-23

JGAギター音楽祭

 東京オペラシティーホールで行われた第16回JGAギター音楽祭に行ってきた。

 お目当ては木村大と押尾コータローのデュオだ。

 オペラシティーホールは初めてだ。京王新線の初台駅から直結していて、エスカレーターを上っていくと円筒状の天井ドームが現れる。どこかで見たことがある。そこからホールへ入場する。ホールは天井がものすごく高く、ガラスの窓があり日の光が差し込んでいた。(開演時には閉じられたが) 周囲にバルコニー席の2F、3F席が配されていて劇場風だが正面には巨大なパイプオルガンがある。天井を見ると東京カテドラル大聖堂を彷彿とさせる。

JGA16
 演奏は昨年のいろいろなギターコンクールの優勝者の演奏で始まった。JGA(日本ギターアソシエーション)とはギター製作にかかわる人たちの団体だそうだ。名だたるギター製作会社や個人、販売店などの名前が連なっている。
 4人の演奏の中では中学1年という藤元高輝君の演奏が面白かった。自分で作曲したという「どんぐりころころ変奏曲」を10弦ギターを駆使して難なく弾ききった。演奏も立派だったが。そのステージ態度はびっくりした。他の年上の奏者がどこかぎこちなく初々しく演奏していたのに対して、堂々として客席を見渡し、演奏後の挨拶は正面左右に丁寧におじぎをするなど風格を感じるような態度だった。

 第2部はギターアンサンブル。このフェスティバルのために現代ギター誌上での募集に応募した中学生から大学生までの人たちによる演奏があった。
 次の新堀ギターオーケストラには度肝を抜かれた。新堀ギターの名前はかなり昔から見聞きしていたのだが、演奏を聴くのは実は今日が初めてだった。
 ステージ上には男性は黒い燕尾服、女性は色鮮やかなドレスのメンバーが並んでいる。男性で金髪のロングヘアーの人も居る。指揮の新堀寛己が棒を振り上げ、振り下ろした瞬間、メンバーの体が一斉に揺れ息を吸う音が聞こえ、そしてギターの音が一斉に鳴った。え~っ、という感じで思わず小さな声で笑ってしまった。会場内でもあちこちで小さなどよめきが起こったような気がする。
 そう、まるであの北の国の一糸乱れぬ演技、組み体操、応援、行進などを連想してしまった。新堀の指揮棒に合わせてメンバーが体を一緒に揺らせてギターをかき鳴らした後、その手を大きく上に上げて、演奏が進んでいった。
 あまりにもその様子が衝撃的なので演奏に気が行かなかったが、確かにギターアンサンブルにありがちなもっさり感はみじんもなくきれいにそろった音つぶで曲を組み立てている。
 演奏はすばらしいのだが、意地の悪い言い方をすると、新堀教祖に心酔してついていっている教団員たちのグループという感じかな。ごめんなさい。あまりにも衝撃的だったので。

 さて、本日のメイン、木村大と押尾コータローの第3部が始まった。
 木村は3曲ともアンドリュー・ヨークの曲で占めた。第1部の奏者に比べると音のボリューム感ひとつとってもかなり違う。
 木村大はテレビではよく見るのだが実際に見るのは今日が初めてだった。あの長い髪の毛はじゃまにならないのだろうか。気になってしまう。3曲の中ではやはり聴き慣れているせいか「ムーンタン」が一番良かった。

 そして押尾コータローだ。オペラシティーホールにクラシックギターの場に押尾はどのように登場するのだろうかと興味津々だったが、いつもと変わらずアロハシャツ風の派手なシャツを着て「翼」でスタートした。会場には熱心なコータローファンも多く来ていて(隣の女性もあきらかにそれ風だった)、手拍子となったのだが、いつものコンサートとは勝手が違いなんとなく盛り上がらない。手拍子をしていたのは大体半分くらいの聴衆かな。
 どうなるのだろうと心配していたら、やはりその辺は考えていたらしく次の曲は「戦場のメリークリスマス」。一番好きな押尾の曲だ。じっくり聴けるし、押尾の数々のタッピングやハーモニクスのテクニックがよくわかる。
 次に、ギターアンサンブルの感想から、昔ブラスバンドでチューバを吹いていたという話をネタにマーチのバスとホルンの掛け合いをギターで演奏して沸かせた。
 3曲目が「太陽のダンス」で、最後が「ボレロ」。
 今年は押尾のコンサートに数多く行ったが、立ち上がったり手拍子したりと忙しく、じっくりと演奏を聴きたいと思っていただけに今日はよかった。

 そして最後に木村&押尾のデュオが始まった。「サンバースト」はいつもの木村大のぶっ飛ばしのテンポに押尾が軽快にからみ、素晴らしかった。もともとリズミックな曲なので押尾のいろいろな音色がとてもよくマッチしたのだと思う。
 ヨークの曲は良かったのだが、一番最後の押尾のバラード「約束」はちょっとだった。あれはやはり押尾のギター1本で完結する曲なのだと思う。それに合わせて弾く木村の音は耳障りに聞こえてしまう。それ以前に二人のギターのチューニングが合っていなくて可哀想だった。

 いろんな意味で今日のコンサートはとっても楽しかった。
 中学生の藤元君はこれから要チェックだ。新堀ギターオーケストラの衝撃はすごかった。押尾コータローの演奏を久しぶりにじっくりと堪能できた。木村大と押尾コータローの歴史的デュオに立ち会えた。
 これで3000円は安いよね。

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コメント

はじめまして、私はギターを始めて半年になる三十路すぎの元プログラマ女です。
今日はTVで「題名のない音楽会」というのをたまたま見ていたら、中学1年のギタリスト藤元高輝の演奏を聴き、ふと彼の名前でWeb検索をかけたらここに辿り着きました。あの若さですばらしく上手ですよね。思わず聴き入ってしまいました。
押尾コータローのファンなんですね。私はギターの知識は全くありませんが、たまたま近所のギター教室に4月から通いはじめて、この頃ギターにはまりつつあります。押尾コータローのCDを買おうかどうしようかと気になっていましたが、やっぱり買って聞いてみようと思いました。もしお勧めのCDがありましたら教えてください。
あと、BS放送のチャングムが後3回で終わってしまいますね。チェ・サングンがいなくなって少々面白みが半減してしまいましたが、もうすぐ終わると思うと寂しいですね。

ときどきブログを読ませていただきます。
秋の夜長は音楽を聴いてのんびり過ごしたいですね。

投稿: チャングムさん | 2005-10-09 10:04

プログラマでギターを弾き、チャングム好きということで共通点が多いですね。よろしくお願いします。

 私も今朝の題名のない音楽会は見ました。どうどうとした演奏をしていましたよね。将来がとても楽しみです。ここ近年のクラシックギター界は村治佳織、木村大、大萩康司など人気実力を備えた若者がたくさん出てきています。そんな仲間に入るかもしれませんね。

 押尾コータローのCDですが、私のお気に入りはインディーズ時代のCDです(押尾コータローのファンクラブサイトで注文できます)が、初めて聴くのならとりあえず最新のアルバム「Panorama」から聴いたらどうでしょうか。いろいろな押尾スタイルの演奏が楽しめます。興味が出たら過去のアルバムを物色してみるといいと思います。

 ギターはクラシックギターですか? 私はギターを弾かなくなって4年が経ちますが、今でも機会があれば再開したいと思っています。なかなか楽しいですよね。クラシックギターの私のお気に入りは、村治佳織などの若い人も大好きだけれど、マヌエル・バルエコというキューバのギタリストが大好きです。機会があれば一度聴いてみてください。

投稿: 禿山の一夜 | 2005-10-09 17:30

習っているのはクラシックギターです。
たどたどしい指使いで、まだ音楽に聞えないレベルなんですが、後1年すればそこそこ弾けるようになると先生に言われて、その言葉を信じて日々練習しています。といっても1日に15分ほどしか練習しませんが。

押尾さんはアコースティックギターなんですよね。村治さんはクラシックギターですよね。
実は違いがよく分かりません。

マヌエル・バルエコ、探してみます。

また、何かお勧めがありましたら教えてください。
よろしくお願いします。

投稿: チャングムさん | 2005-10-10 11:52

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